最後に訪れたのは、聖籠町図書館である。設計は佐藤総合計画だが、平屋建てで美しいフォルムを持つ。高い方の片流れの屋根は、桁行き方向に緩やかに勾配がついていた。その曲線も見事である。
雨の日の夕方近くになったため、内部から洩れた灯りが綺麗に見えた。
外壁にシングル葺が使われていた。
その色も綺麗だった。
本体の建物と離れて、見つけにくいが左に、緑色のシングル葺きで囲まれた機械棟があった。図書館の床暖冷房の為の機械棟である。
鉄骨の梁や柱は表しで、軒裏も同じだが、天井材が木毛版だった。その取付方が独特だ。
梁の釣り付け位置が、斜めにカットされた木毛板でわかるかと思うが、芯から斜めにずれている。とてもスッキリとして、面白い。
メインの図書室の周りに、研修室やこどものへや、自販機の入った食事が出来る部屋もあった。これがそれである。
身長や年齢に応じて、使用できる家具が揃っている。
今回、見学した図書館は、そのどれもが面白い。さて、酒田市の図書館はどうなるのかな。他に誇れる施設になり得るのか、ちょっと心配でもある。