無題・休題-ハバネロ風味-

私の視線で捉えた世の中の出来事を、無駄口、辛口、様々な切り口から書いてみました。

たばこの煙

2010-09-28 17:12:40 | 社会
昼食を食べていると電話が鳴った。父にだった。耳が遠くなったので、相手の声が聞こえない。外から父に電話をしても、「もしもし、もしもし・・・なんだ何も話さない。間違い電話か。ガチャ!」と切られる運命にある。今回は妹に代わった。近所のタバコ屋さんからだった。品切れになっていたタバコが入荷したと、今月の末までは料金は据え置きだと言う知らせだった。父は、1カートンにつき、1,100円も値上がりすると聞いて、10カートン買ったばかりだと言う。「10カートンで、11,000円も違うあんぜ。」と、確かに計算上ではそうなる。昼食を食べ終えて、早速買いに出かけた。

今回のタバコの値上げは、過去最大なのだろう。愛煙家にとっては痛手である。禁煙家には、痛くもかゆくもない。今回の値上げには、厚労省も絡んでいるようだ。値上げによって税収は減ると予想しているが、タバコが原因の医療費の削減を目標にしていると聞く。これを機会にタバコを止めようと言う人は、男性に多く、逆に女性は喫煙者の数が伸びているのだそうだ。なぜ健康に悪い物を女性は好むのか。それはダイエットになるからだ。タバコを止めた途端に、ブクブクと太り出す。実際、それを止めるのは至難の業なのである。

一昔前の映画を観ていると、画面から煙が出てくるのではないかと思うほど、タバコの場面が多い。戦前の名画と呼ばれるラブストーリーの場面でさえ、男女ともに煙にまみれている。日本映画の警察の張り込みしかり、道路に吸い殻の山が出来ても、それはそれで絵になった。時間の経過をタバコで表現するテクニックだ。タバコが無ければ、俳優の演技力にかかっているのだが。(毒)今、そんな場面が出たら、クリーン活動をしている人の顰蹙を買うだろう。

タバコは、本当に身体に悪いのか。私の祖父は、100歳まで酒も煙草も嗜んだ。他人に迷惑をかけなければ、基本的には個人の自由なのだと思う。ただし、タバコの煙は臭い。自分が吸っていた頃は、こんなに臭いとは思わなかった。迷惑をかけていた自覚もなかった。今は、飲み会の後の、髪の毛や服に染み込んだタバコの匂いが、やたらと臭い。

「タバコを止めて、貯金をしたつもりで幾ら貯まったか」を計算するソフトがある。私が禁煙した年数を入れると、100万円以上は貯まっている勘定になる。どこにあるんだろう、そんなお金。計算通りに行かないのが人生である。
コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする