湘南発、六畳一間の自転車生活

自転車とともにある小さな日常

もう後戻りはできないかもしれない

2010年06月29日 | MTB


 気づくだろうか・・・?



 気づかないだろうか・・・?



 ようやくハンドルをライザーバーに交換した。ポジションを見ることに関してはプロであるJoeさんに以前から勧められていたのだけれども、ワイヤー類の交換が面倒だったり、以前のポジションへの愛着や執着もあったりと、ずっと先延ばしにしてきたのだ。そんなハンドル交換に今回ようやく踏み切ったのは、長いダートを楽に走るため。以前のポジションでは、長い距離を走ると上りでも下りでも腰が痛くなってたまらなかったのだ。

 ライザーバーに交換してまず最初に感じたのは、「え、こんなに楽でいいの?」

 ハンドルの幅が広くなったこともあるのだろうけれども、MTBにまたがりハンドルを握った瞬間にとにかく「楽~」と感じる。以前は感じていた上半身の窮屈さがまったくない。そして走り出してみると、上半身が楽になった分ペダリングにも余裕が出てクランクがまわしやすくなった気がする。

 もっともその反面、抑えが甘くなったので急勾配の上りではまだハンドルが少しふらふらしたりするけれども、これは慣れれば改善されるだろう。それから鍵盤に両手を置くような感じで肩の位置が今までよりあがったせいで、走った翌日に首周りが妙にこった感じになるのだけれども、これも走り慣れれば感じなくなるのだと思う。あとハンドル幅が広くなったので、車でいう車幅感覚がまだ掴めずにたとえば標識のポールと壁のあいだのすり抜けでハンドルをガツンとぶつけてしまったりはするけれども、これもまぁ慣れが解決してくれるだろう。

 ハンドル交換で一番メリットを感じたのが下りである。視線が高くなったのと上半身に余裕ができたことで安定感がかなり増し、楽に下れるようになった。実際走ってみないとまだわからないけれども、距離の長い荒れた下りでも体にかかるストレスがだいぶ軽減されるだろうと思う。それからこれもまだ試せていないけれども、トレイルの急な下りでも今までより楽に対処できるのではないかと思う。 

 ただ・・・、間違いなく体のストレスは減り、乗りやすくなったにもかかわらず、なんとなく気持ちがうかないのはなぜだろう?それはもう後戻りできないかもしれないという怖さを僕が少し感じているからだろう。ライザーバーに慣れたとき、僕はもう以前のポジションには戻れないかもしれない。そんな余計かもしれない心配が僕の心を少しだけ暗くする。

 軽い自転車に乗る。速くなる。ハンドルを交換する。楽になる。でも僕はそういうのが少し怖いのだ。

 もっとも速くなるために自転車を軽量化するのと、楽に走るためにハンドルを交換するのはまったく違ったことなのだとも思う。年齢に応じて適切なポジション(あるいは許容できるポジション)は変わるはずだし、自分に合わないポジションで乗っていれば持っているパフォーマンスを発揮できないばかりか、体を痛めることにもなるだろうから。というわけで、今回のハンドル交換は僕にとっては必要で正解だったのだろう。去年感じたような体の痛みはもうこりごりだから。

 しかしハンドルひとつ交換するのに、こんなことをいちいち考えたりってとっても面倒な性格ですね。なんなんでしょうね。もしかしたら歳とったなぁと感じてちょっと気落ちしたのかもしれませんね。なんにせよ、すみませんです。



 まぁひとしきり悩んだことだし、これからは気分すっきりこのストレスの少ない新しいポジションを楽しむことにしよう!

 それからこんな僕に何度もアドバイスしてくれたJoeさん、ありがとうです。ホント感謝です!