その日暮らし

田舎に暮らすこの虫は「カネ、カネ、カネ」と鳴くという。

雲と自由が棲むという里で百姓に成りきれるかな?

夢屋王国(国勢調査「と」ver.2)

2011-07-21 20:05:44 | 夢屋王国

「水争い」という、今や死語と成りつつある言葉があります。稲は要水量の大きな植物であるため大量の水を必要としますが、夏場の渇水期には、待てど暮らせど雨が降らない。やがて水田の土がひび割れ、稲の葉が枯れ始めると農民は殺気立ち、集落や水系、個人間での争いに発展するのであります。今では農業用水ダムや幹線水路が整備され、渇水に悩む農家は減ったことと思いますが、『夢屋王国』の田んぼは未整理地…水路は土側溝で、末尻にあるため、中干し作業後の水に悩まされることになります。
この辺りでは「水を破る」と表現することがあります。上流部の田んぼで湛水するためにせき止めている板や土を外し、水を自分の田んぼに向けることを指す表現であります。当然、「水を破る」ためには百姓の昔からの仁義がありまして、水口(水の取り入れ口)を止め(止水し)、帰り水(水の逆流)を防ぎ、順次自分の田んぼへ水を向けます。昨年、稲作1年生だった私は、近隣の大規模な農家への遠慮もあって、中干し後の水を待ち続け、水田の土が白く乾ききってしまう状態にしてしまいました。
「今晩、雨が降らなければ水を破らせて欲しい…。」意を決して、上流の農家にお願いに行きましたが、運良く雨が降り難を逃れました。二度とあの焦燥感を味わいたくないと考えた私は、今年、少々早めに、そして大胆に水を破り、湛水してきました^^;
              
2年生のトノサマガエルのようであります。屋敷回りの水路も鉄コン水路に入れ替わり、最近めっきり数が減ってきたような気がします。おっとり型の彼らの生活環を眺めておりますとその原因が分かります。寒がりの彼らは、アマガエルに比べ冬眠明けが遅く、運悪く田んぼの稲わらを含んだ土に冬眠していようものなら、5月初旬に田んぼの耕起作業の際、トラクターの爪の餌食となります。さらに、晩婚型の彼らは恋に落ち、愛の結晶…放卵するのが6月初旬。私たちが中干し作業をする7月初旬には、『おたまちゃんず』は、まだ後脚が出きっていない状態であり、急激な水の減少で日干し状態にさらされてしまいます。この頃、尾も取れ、水陸両用の生活を始めているアマガエルとの生育スピードがまったく違うのであります。運良くサギ類の餌にならず、わずかな水路の水溜りに取り残された者だけが、こうして二年目の命を保っているようであります。約2,000個の兄弟姉妹の中から選ばれし、いわばトノサマガエル一族の「エリート」でありますので、どうか「キモ~イ!!!」などと蔑まないでくださいな…^^;

No.030 トノサマガエル Rana nigromaculata 両生綱 カエル目 アカガエル科
関東平野や仙台平野では、別種「トウキョウダルマガエル」をトノサマガエルと呼んでいる方もいらっしゃいますが、山形県は正統な「トノサマガエル」の生息域であります。『夢屋国王』が即位しているにも係わらず、『殿様』を名乗るとは少々身の程知らずではありますが、彼らの生活環を見直した時、それもまた許容してあげましょう^^;
『環境保護』などと言う美名と人間の営みの狭間が、見え隠れする光景であります。

本日、『夢屋国王』夏休み中・・・が、朝の5時から田んぼの草刈!『キュウリ爆弾』の本数11本、遂に終局を迎えたか?

初夏を思わせるような、爽やかな陽気です。つい調子に乗って、半日草刈してしまっただぁ~^^;
これから、秋取りきゅうりの雨除けハウスを建てます…。

初夏…秋を思わせる気温…ハウスの骨格が出来上がりました…明日のブログで公開いたします^^;

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夢屋王国(国勢調査「は」ver.2)

2011-07-20 12:08:26 | 夢屋王国

最も簡単に栽培できると自負しているトマトに萎ちょう病が発生してしまいました。夫婦二人用には、3本もあれば充分と思っていたので、この被害は甚大であります^^;
この病気は、フザリウム菌(腐生菌…かび)によって引き起こされる植物の病気で、ナス科植物の連作によって起こるとされていますが…結構、作付け場所を変えながら栽培しているつもりなんですけどねぇ…ガックシ。
今年は、就職浪人中の二女が一時帰郷しておりまして、トマトが大好物なものですから、『夢屋国王』もリキを入れて作ってきただけに残念です。今から植える苗など売っておりませんので…しかし、心配ご無用。こんなこともあろうかと雨よけ栽培用に実生(昨年、熟したミニトマトの種から発芽した)のトマトを5~6本、畑の片隅に残しておりますから^^;
  
三連休後の今朝は、キャンプ疲れと昨夜のお祭り騒ぎで、久し振りにぐっすりと眠れました。夏バテ予防と自分に言い聞かせ、恒例の朝仕事は休憩であります。昨日の後片付けをしていると庭先をハグロトンボがひらひらと飛んでおります。このトンボの特徴は薄暗いところを好むようで、ヒグラシの鳴く林の中を優雅に飛んでいるイメージが強いのであります。左が♂で右が♀。ご多分に漏れず♂の尾っぽが緑色の光沢を放つのに対し、♀は地味な黒。地味という表現ではなく、この場合、シックな装いと表現すると失礼に当たらないのですかねぇ…^^;

No.029 ハグロトンボ Calopteryx atrata  昆虫綱 トンボ目 カワトンボ科
パーティ会場など、場違いな『夢屋国王』の日常着は、作務衣か甚平。19・20の女子剣道部員が来賓として招かれた昨夜の『第1サティアン』を急襲した『夢屋オジサン』は、麦わら帽子をかぶったカールおじさんの出で立ちでありましたとさ…。婦女子の前では、もう少しオシャレには気を使いましょう^^;

停止スイッチに指が掛ったはずの『キュウリ爆弾』は、本日17本。きゅうりに加えて、ナスとアスパラガスの大漁に、我が家のオッカーザウルスの顔が一瞬歪みました。エ~イ、今日は、きゅうりとアスパラガスを持って、職場で営業をするのだぁ~。


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夢屋王国(国勢調査「る」)

2011-07-19 21:49:26 | 夢屋王国

「たぬき」、「きつね」、「ねこ」、・・・、「すいか」、「カンガルー」、「る?る?る?」
子どもの頃、尻取りをして、「る」で言葉に詰まったことがありませんか?
今日は、草刈実習生『貧乏父さん(H.N.)』が『夢屋王国』にやって来る。実習後の反省会では、焼肉をメインディッシュとし、オニオンスライス、サンチュ、もろきゅう、アスパラ…、自家製野菜でもてなそう^^;
しかし、何か腹に溜まるものが足りない気がする…そうだ、ジャガイモを掘ろう。草の中に隠れてしまったジャガイモを一気に掘り出してみました。メイクイーン・男爵・インカのめざめ…れれれ…インカのめざめが、メイクイーンに変化している。昨年、デパートの催事『大北海道展』で手に入れたインカのめざめは、小ぶりの黄色の強いお芋になるはずなのに、何故かビッグサイズのメイクイーン?これは、早速ゆでて味見をしなければならない。粘り気があって、甘味があるような…メイクイーンとも違う、摩訶不思議なジャガイモが出来上がりました。
              
約束どおり実習生『貧乏父さん(H.D.)』は、夏の強い日差しの中をツナギ姿で自転車に乗ってやって来ました。子どもが、新しいゲームソフトを手に入れたかのように、にこにこと屈託のない笑顔でやってきたのであります。給油・エンジンの掛け方・刈り方の基本を伝授し、いざ実戦!!!やはり、最初は遠慮がちに、そして腰が引ける…『教官夢屋』は、竹のムチを手にチイパッパ♪脱水症など気にも掛けず果樹棚エリア200㎡ほどの基礎課程をめでたく修了したのでありました。
              
『夢屋』の自宅でシャワーを浴びて、バーベQ…^^;
「いや~!!!こうして見ると、ここには色んな種類の虫がいるもんだねぇ…。」(貧乏父さん)
「何百…いや何千^^; ここにいる限りブログネタには困らないのさ…^^;」(夢屋)
「これ何ていう虫?」(貧乏父さん)
「ルリハムシかな…^^; 明日のブログにUPしておくよ^^;」(夢屋)
草刈で寝込みを襲われたルリハムシが、右往左往していたのであります。次回は、藪を刈る応用課程…実習という名の強制労働と氷でギンギンに冷えたビールが貧乏父さんを手招きしているのであります^^;

No.028 ルリハムシ Linaeidea aenea   昆虫綱 甲虫目 ハムシ科
ハンノキの葉などを食べると言われておりますが、グリーン系・紫系・赤銅色系と色のバリエーションが広い光沢を放つ昆虫であります。大きさ7mm程度の愛らしい昆虫であり、肉体労働に疲れた貧乏父さんの心の癒しでありましたとさ…^^;
                    
追記)今朝、『貧乏父さん』とのお祭り騒ぎの後片付けをしておりましたら、ルリハムシのご夫妻がヒルガオの葉の上で愛を確認しておりました^^;
『夢屋国王』得意のシーンでありますが、ご夫婦の色の違いにお気づき頂ければありがたい。尻取りで言葉に詰まったら、迷わず「ルリハムシ」と続けてください。

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夢屋王国(国勢調査「へ」)

2011-07-18 12:42:53 | 夢屋王国

二日間の暑い「教育キャンプ」のお手伝いを終え、本日は「海の日」であります。能天気な『夢屋国王』は日本海側へでも出掛け、夏の「岩がき」でも食べに行きたい気分でありますが、梅雨空で伸び放題になってしまった畑も気になり、今日は熱中症に注意しながら除草作業に汗を流すことにします。フッフッフ!友人の『貧乏父さん(H.N.)』が、草刈デビューを果たしたいとブログ告白…こうした奇特な発言を利用しない手は無いのであります。
慣れてしまえば、そんなに難しい機械作業ではありませんが、足の切断事故や異物の飛散事故の話を耳にすると、初めての人は腰が引けた状態になるらしい。『国王』も偉そうなことを言ってはおりますが、初めは河川敷公園の広いスペースで恐る々々、練習したではないか…。『実習』という美名に名を借りて、『貧乏父さん(H.N.)』をコキ使うのであります…^^;
              
ヘルマン・ヘッセ作「少年の日の思い出」にまつわる話題を回想している内に、『夢屋国王』の本業と成りつつある『国勢調査』が疎かになっておりました。「少年の日の思い出」に登場するコムラサキやクジャクヤママユ(この場合、近似種のヤママユ…天蚕ではありますが)の画像を運良く手に入れられないだろうかなどと、少々スケベ心を持って山にも行きましたが夢敵わず、畑の『国勢調査』に戻るというのが真実ではありますけれど…。
  
決して美しい、珍しい蝶という訳ではありませんが『国勢調査』に初めて登場する蝶は、ベニシジミとなりました。シジミチョウには、翅の表面が金属色の光沢を放つミドリシジミなどもおり、表面の光沢と裏面の地味な色が好対照な種が存在します。「シジミ」とは「縮み」が転化した名称で、小さいという意味でしょうか?今日もまた、「ベニシジミ」ご夫妻の愛の営みに横恋慕…いえいえ、とにかく暑い日の蝶は、交尾中でもないと近づけないのであります。

No.027 ベニシジミ Lycaena phlaeas  昆虫綱 鱗翅目 シジミチョウ科
幼虫の食草は、人間にとって厄介なスイバ・ギシギシの類であります。小さいが故に、ギシギシを食べる幼虫をまだ目にしたことがありませんが、「貧乏父さん」が研修に励む傍らで、幼虫探しに挑戦してみます…^^;
なでしこJapan…優勝の瞬間であります。

本日も『キュウリ爆弾』の雨が降る・・・25本

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夢屋王国(少年の日の思い出6)

2011-07-17 22:14:30 | 夢屋王国

夏休み前の三連休、皆さん如何にお過ごしですか…?
『夢屋国王』は、ボランティアという大義名分を立て、地元で開催される「教育キャンプ」なるものに参加しております。このキャンプは、『少年夢屋』も参加したことがあり、地元地域の小学6年生が参加する1泊2日の行事で、かれこれ40年以上続いております。
  
ピーカンに晴れ上がった河川敷公園は日差しを遮る物が何も無く、気温34℃の炎天下、地元のオヤジたちは、ブルーシートで日除けを作ったり、氷水を準備したりと熱中症に注意しながら、張り切っております。
『夢屋国王』自身は、5班のカウンセラーとして参加しておりますが、息子・娘というよりは、次第に「孫」と言われる年代に近づきつつある子どもたちの仲間に入れていただきながら、偉そうに講釈を語っております…^^;
自分の使う竹箸を削り、夕食の準備をしているとある障害に出会いました。缶切りがあるのに缶詰の蓋が開けられない^^; エッヘッヘ…『夢屋国王』の出番であります。「支点・力点・作用点…」訳の分からない呪文を唱えながら、班の子どもたちに少しずつ缶切りの体験をさせます。日常の生活が、何かを変え、一歩前進するキッカケとなるのですから。
              
「アチョ~!!!!!」子どもたちの突飛な行動に一喜一憂しながら、あと半日、彼らの怪我に注意しながら、楽しませていただくのであります。

No.〇×△ 現代っ子…行動予測不能な子どもたちは、ある意味、特異な生物であります…^^;

国王の公用車である軽トラックの荷台で一晩寝ました…朝の涼しさに目が覚め、このブログを書きましたが、怪我無く無事、全日程を終了することが出来ました。瓶ビールで反省会をしながら、いつの間にか寝てしまっておりました^^;

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夢屋王国(少年の日の思い出5)

2011-07-16 07:19:48 | 夢屋王国

へルマン・ヘッセ作「少年の日の思い出」に「僕」の父は登場しない。小説やドラマに登場する『親父像』は、飲んだくれのどうしようもない親父か、厳格で融通の利かない頑固者…慈愛に富んだ優しい『母親像』と対をなし、主人公の反抗の対象として取り扱わることが多いものであります。最近のドラマでは、意外に優しく子育てする父親も登場するようですが(この場合、血のつながりのない場合が多いのですが…)、「ひみつのアッコちゃん」に登場する加賀美健一郎さん(パパ)のように、国際航路の船長を職業とする優しい父親など、田舎街には存在しないのであります。
かく言う私『夢屋国王』も、今は亡き古老に反発しながら育って来た存在であり、父親と息子は、最も近くにいるライバル関係であったような気がします。現代のパパのように、一緒に遊んだり、話をしたりした記憶はほとんどありません。私の進路について、ひと言として語ったことすらありませんでした。
「俺はもっと勉強したかったが、金が無くて勉強出来なかった。お前が勉強したいと思うなら、思う存分やればいい…。」これが口癖だった気がします。
私が子どもの頃夢中になっていたマブナ釣りの場所の選び方や竹とんぼの作り方など、遊びのノウハウは私以上に持っておりました。古老にもまた、悪さをした少年時代があったのであります。大学卒業後、親父が晩酌として差し出す茶碗酒に付き合わなかったことに、今では後悔の念を覚えるようになりました。
唯一の救いは、亡くなるまでの半年間、それまでになく会話を交わしたことでありますが、残念ながらその時には、気弱になった古老と息子の力関係は、完全に逆転していたのでありました。
              
  
突然ではありますが、「尻拭いをする」という慣用句からの派生造語で『ケツを拭く』、『ケツを取る(G.T.O.)』などと表現されていることがあります。最近では、自分自身で責任を取れない大人が増えて来たような気がします。昨日出合ったヒメアシナガコガネは、自分で後始末が出来る大人の昆虫でありました…^^;

No.〇×△ ヒメアシナガコガネ Ectinohoplia obducta   昆虫綱 甲虫目 コガネムシ科
斑紋や体色が様々なので確実ではありませんが、恐らくヒメアシナガコガネで間違いないでしょう。「あまり無茶な飲み方をするなよ、オヤジ。」などと、自分の親父にオヤジと呼ばれたことがショックだったよなぁ…^^;
巻頭の画像は、ガクウツギだと思います。

今日から2日間、地域の小学6年生と『教育キャンプ』という名の地域行事に参加します。私の少年時代の遊びのノウハウが上手く伝えられれば良いのだけれど…。

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夢屋王国(少年の日の思い出4)

2011-07-15 17:09:47 | 夢屋王国

ヘルマン・ヘッセ作「少年の日の思い出」の登場人物は、「私」と「友人(僕)」、「エーミール」そして「僕の母」であります。クジャクヤママユの標本を盗み、壊してしまった「僕」の後悔を理解し、謝罪に行かせる毅然とした態度。しかし、「僕」の深い心の傷に、必要以上に怒りはしない。少年時代の母親の存在は、どうしてこのように慈愛に満ちた描かれ方をするのでしょうか?『夢屋国王』は、父親としてジェラシーを感じるのであります…^^;
『夢屋国王』の御狩り場である「大沢山」への道は、福島県との県境である「鳩峰峠」に続いております。米沢盆地を見渡せる峠には、高畠町出身の児童文学者「故)浜田広介」を顕彰する句碑が建てられております。
  
「むくどりの 夢のかあさん 白い鳥 さめて見る かれ葉の上の 白い雪」…これもまた、亡き母への思慕の情でありますが、これでは、「逃げた女房にゃ未練は無いがぁ~♪」と浪曲子守唄を歌いながら必死に子育てしている父さんが、哀れでさえあります^^;
さて、少年時代の独占欲(盗み)…劣等感…大なり小なり、誰しもが人には言えない「心の傷」を抱えているのではないでしょうか?だからこそ「僕」の告白に、自分自身の影の部分を思い出し、読後、陰鬱な気持ちになってしまう気がするのであります。
無計画な『夢屋国王』は、昨日、仕事で心を病んだ方との会話に辟易し、気晴らしに初夏の「鳩峰峠」に登ったのであります。そこには小学生の時に「民衆登山」という名のハイキングに同級生と参加した時と何ら変わりの無い米沢盆地が広がっていたのでありました。背後は福島県…原発事故という甚大な災害が起こっているというのに…。
              
いつもの山道で見つけた「キイロヒゲナガオトシブミ♀」であります。自慢のヒゲが切れ、裾を乱したそのお姿は、少々子育てでお疲れのご様子でありました。子育てする母親は、確かに大変であるし、気ままな父親とは違ったものとして、子どもの目に映るんでしょうねぇ…^^;

No.〇×△ キイロヒゲナガオトシブミ  昆虫綱 甲虫目 オトシブミ科
お父さん♂は、首がとても長いので、♂♀の区別がつきます。子育てしているお母さんが、一向にお父さんを構ってくれないので、待ちくたびれて首が長くなってしまったとか…(ウソ)。夢屋オヤジは仕事のストレスで、デジカメの電池が切れるまで撮影してしまい、いつの間にか162枚を数えておりました。昨日訪問した『夢屋国王』の母親は、遂に「息子」という言葉と「夢屋」という言葉を彼女の記憶から失ってしまいました。

本日の『キュウリ爆弾』本数13本…13本の金曜日、何かが起こる…
何かが足にまとわりついている…って、ただの筋肉痛かぁ…とほほ。


              

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夢屋王国(少年の日の思い出3)

2011-07-14 20:28:33 | 夢屋王国

ヘルマン・ヘッセ作「少年の日の思い出」は、少年時代の純粋な情熱と純粋が故に傷つき易く、少年時代に有りがちな劣等感や欲望のために、生涯にわたって残る心の傷を吐露した作品であります。国語(文学)の授業では、登場人物である「僕」と「エーミール」の対比によって、「僕」の心の葛藤を読み解かせようとします。心の動きなどというものに興味の無い者は、国語という授業が退屈であり、嫌いな科目になってしまいます。
ならば、生態学ならどうだろう…。「僕」が、翅の動きに自分の呼吸を合わせなければならないほど興奮したコムラサキは、必ず♂なはずである。コムラサキ♀の羽色は、多分に漏れず地味であり、♂の羽は見る角度によって、光沢のある紫色を発色する。昆虫好きの「僕」が、この羽色に夢中にならない訳がないのである。コムラサキの亜種は、東欧にも生息していて、バッコヤナギ(失礼…しかし、これが正式な和名です。)などのヤナギ科の植物を食草とする。したがって、「僕」の昆虫採集のフィールドは、里山…それも小川が流れているに違いない。コムラサキの飛翔は力強く、飛んでいるところを少年が捕らえるには難がある。息を凝らして近づいたところからすると夏の暑い日差しの中で、やや湿った小道で吸水しているところを捕まえたに違いない…なぁ~んてね^^;
こうして想像力を働かせていくと、国語の授業も楽しかったのだろうけれども、テストの点取りのためだけに、設題者(大人)の正解に合わせた解答を考える授業なんて楽しいはずがないのであります。
              
『夢屋少年』は、高校時代まで昆虫採集を続けていました。王国内から臨むことが出来る米沢市内の「斜平山(なでらやま)」にヒメギフチョウを探すため、春先にはよく自転車で出かけたものでありました。食草となるウスバサイシンが中々見つけられず、杉林を抜けた瞬間に、カタクリの花畑が現れた時、とても感動した記憶があります。ある日、残雪の残る杉木立の中で、ようやく1頭(蝶の採集者は、一匹・二匹ではなく、一頭・二頭と数えます。)捕らえた時の興奮は、今でも忘れることが出来ません。「僕」のように慎重に展翅した宝物は、手作りの標本箱に収められましたが、『夢屋国王』が大学に進学し家を留守にしている間に、ヒメカツオブシムシに胴体をきれいに食べられてしまいました。「僕」が盗みという行為の後悔と「エーミール」の対応への怒りから、大切な標本をバラバラにしてしまったように、『夢屋国王』は、その日から右手の捕虫網をカメラに替えることになったのでありましたとさ…^^;

注)画像は「オカトラノオ」と「フタスジハナカミキリ」です。実は、「フタスジハナカミキリ」を『トラカミキリ』の類と勘違いし、「トラ」と「トラ」を掛けようなどと、よこしまな言葉遊びを考えておりましたが、自らが『トラップ』に掛かってしまったようです^^;

本日の『キュウリ爆弾』の本数14本…遂に、時限発火装置の停止に成功したようです^^;

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夢屋王国(少年の日の思い出2)

2011-07-13 12:33:46 | 夢屋王国

昨日の朝、「Jugendgedenken」というドイツ語の原題が気になって、書棚の奥に仕舞いこんだ独和辞典を引っ張り出そうとしましたが見つかりません。夕方、帰宅した私に、我が家の『オッカーザウルス』がひと言、「夜中に部屋に来た…?」
そうである。私が、モゾモゾと活動を開始する午前4時は、彼女の生活感覚では『夜中』なのであります^^;
「ちょっと気になるドイツ語があって…」(夢屋国王)
夫の不可解な『夜中』の行動に怪訝な顔をしながらも、『オッカーザウルス』は、私が学生時代にしか使うことのなかった独和辞典を探し出して来てくれたのでした。
「Jugend…青年(少年)」「gedenken…回想」、翻訳された題名が「少年の日の思い出」…難なく読めた独和辞典も『大人のメガネ』を掛けないと読めなくなってしまった身ではありますが、当然と言えば当然の和訳結果にひとり納得したのでありました。
「ヘルマン・ヘッセの『少年の日の思い出』という作品を学校で習ったかい?」(夢屋国王)
「あぁ、あれね!何かねぇ、
読んだ後、クラスの中が暗~くなったよ…。」(二女…就職浪人中)
確かに、「僕」の心の葛藤と非の打ち所の無い「エーミール」の冷ややかな対応は、清涼感溢れる少年時代の回想ではなく、私も含めた少年少女と等身大の「僕」の憂鬱な思い出としか映らないのであります。
              
『夢屋王国』の国勢調査に行き詰まっている訳ではございません^^; むしろ、順調に進んでいるのですが、少年時代を思い出して「ナツアカネ」と「アキアカネ」、いわゆる『赤とんぼ』を簡単に見分ける方法をご紹介しようと、国王のお狩場である「大沢山」の沢沿いに集まり始めた『とんぼ』に目を凝らしていると、こんな状況に出くわしてしまうのであります。
見分けるためには「胸板」を見て…
  
「ノシメトンボ」の頭と胴体が反転している。必殺仕置人…
自分の体の何倍もありそうな獲物をクモがしっかり抱え込んでいる光景…オヤジ少年を喜ばせるには充分な情景が繰り広げられているのであります。このクモの名前は何だろうなどと、王国内の国勢調査を即中断してしまうので、調査結果をご報告出来ないのであります^^;
「少年の日の思い出」に登場する「僕」と同じように、お菓子箱で出来た標本箱や使われなくなった古い窓ガラスをカッターで切って作った自作の標本箱を大切にしていた『夢屋少年』。そして「エーミール」のように上等な標本箱に展翅された「カラスアゲハ」を夏休みの自由課題として、提出する『夢屋国王』少年時代の同級生を対比しながらブログを更新しようとしていた私は、いつの間にか在らぬ方向へ話題が進んでしまうのであります。そういえば、安物の捕虫網は、本来の昆虫採集から、川の魚を取るための網と化し、泥の重さで壊しては、いつも祖母に怒られていたっけ…。
いつまで経っても、少年時代からの無計画さは治っていないようであります…^^;

No.〇×△ ガザミグモ Pistius truncatus クモ綱 クモ目 カニグモ科
「ガザミ」とは、食用のワタリガニのことで、形状が似ていることから名付けられたものと思われます。体色変化は個体差があるようですが、このクモでしかないな…と思い込んでいます。いつものように『夢屋王国』内の住民ではないので、住民登録せず^^;
ちなみに、巻頭の画像は、「少年の日々」を思い出して作りはじめた「かかし」でありますが、「へのへのもへじ」は、我が家の『オッカーザウルス書』であり、決して私の似顔絵ではないと信じております。
本日の『キュウリ爆弾』本数22本…

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夢屋王国(少年の日の思い出)

2011-07-12 20:16:53 | 夢屋王国

ヘルマン・ヘッセの短編小説「少年の日の思い出」は、国語教科書に掲載されていた作品でありますが、今でも教材として採用されているらしい。当時、中学生であった『夢屋少年』は、主人公である「僕」に等身大の自分を感じ、コムラサキの羽の動きに呼吸を乱す情景や感情が、「僕」そのものだったような気がします。以来、36年…未だに大人に成り切れない『夢屋国王』は少年の心を持ち続けたまま、昼休みに「大沢山」に出掛けるのであります。右手に握った捕虫網はデジカメに変化したものの、わずか15分程度の里山歩きと昆虫の動きに感動するために…^^;
              
昨日の山形は暑かった。エアコンは入っているものの省エネ設定・時間限定…不満とストレスがタラタラと汗と一緒に流れ出すのでありますが、小さな沢沿いの山道を歩いていると、不満の汗は引き、昆虫たちが私を迎えてくれるのであります。
そこには彼らの日常生活があり、歓迎される訳でも無く、無視されるか、疎ましげに飛び立ってしまうのが常でありますけれども…。
              
『サナエトンボ科』のトンボは、『夢屋国王』が向けた『デジ網』のレンズに驚いて飛び立ったものの、目の前に飛び出した虫を見つけ、レンズに驚いたことさえ忘れ、一瞬にして、それを口で捕らえたかと思うと昼ご飯にしてしまいました。清涼感のある「花」の被写体を選んでいると、同定不能な『昆虫』が無心でヒメジョンの花粉を食べております。里山である「大沢山」は、決して人里と違った植生ではなく、真新しい光景がある訳でもありませんが、こうして昆虫たちが繰り広げる躍動感や生命感が溢れるフィールドであります。
昼休みの終わりを気にしながら、車のエアコンを最強にして職場に帰ると、背中にはまた嫌な汗が湧き出すのであります。
また、午後からの仕事が始まる…^^;

本日の『キュウリ爆弾』の本数、23本!!!

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