その日暮らし

田舎に暮らすこの虫は「カネ、カネ、カネ」と鳴くという。

雲と自由が棲むという里で百姓に成りきれるかな?

夢屋王国(少年の日の思い出4)

2011-07-15 17:09:47 | 夢屋王国

ヘルマン・ヘッセ作「少年の日の思い出」の登場人物は、「私」と「友人(僕)」、「エーミール」そして「僕の母」であります。クジャクヤママユの標本を盗み、壊してしまった「僕」の後悔を理解し、謝罪に行かせる毅然とした態度。しかし、「僕」の深い心の傷に、必要以上に怒りはしない。少年時代の母親の存在は、どうしてこのように慈愛に満ちた描かれ方をするのでしょうか?『夢屋国王』は、父親としてジェラシーを感じるのであります…^^;
『夢屋国王』の御狩り場である「大沢山」への道は、福島県との県境である「鳩峰峠」に続いております。米沢盆地を見渡せる峠には、高畠町出身の児童文学者「故)浜田広介」を顕彰する句碑が建てられております。
  
「むくどりの 夢のかあさん 白い鳥 さめて見る かれ葉の上の 白い雪」…これもまた、亡き母への思慕の情でありますが、これでは、「逃げた女房にゃ未練は無いがぁ~♪」と浪曲子守唄を歌いながら必死に子育てしている父さんが、哀れでさえあります^^;
さて、少年時代の独占欲(盗み)…劣等感…大なり小なり、誰しもが人には言えない「心の傷」を抱えているのではないでしょうか?だからこそ「僕」の告白に、自分自身の影の部分を思い出し、読後、陰鬱な気持ちになってしまう気がするのであります。
無計画な『夢屋国王』は、昨日、仕事で心を病んだ方との会話に辟易し、気晴らしに初夏の「鳩峰峠」に登ったのであります。そこには小学生の時に「民衆登山」という名のハイキングに同級生と参加した時と何ら変わりの無い米沢盆地が広がっていたのでありました。背後は福島県…原発事故という甚大な災害が起こっているというのに…。
              
いつもの山道で見つけた「キイロヒゲナガオトシブミ♀」であります。自慢のヒゲが切れ、裾を乱したそのお姿は、少々子育てでお疲れのご様子でありました。子育てする母親は、確かに大変であるし、気ままな父親とは違ったものとして、子どもの目に映るんでしょうねぇ…^^;

No.〇×△ キイロヒゲナガオトシブミ  昆虫綱 甲虫目 オトシブミ科
お父さん♂は、首がとても長いので、♂♀の区別がつきます。子育てしているお母さんが、一向にお父さんを構ってくれないので、待ちくたびれて首が長くなってしまったとか…(ウソ)。夢屋オヤジは仕事のストレスで、デジカメの電池が切れるまで撮影してしまい、いつの間にか162枚を数えておりました。昨日訪問した『夢屋国王』の母親は、遂に「息子」という言葉と「夢屋」という言葉を彼女の記憶から失ってしまいました。

本日の『キュウリ爆弾』本数13本…13本の金曜日、何かが起こる…
何かが足にまとわりついている…って、ただの筋肉痛かぁ…とほほ。


              

コメント (2)
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