その日暮らし

田舎に暮らすこの虫は「カネ、カネ、カネ」と鳴くという。

雲と自由が棲むという里で百姓に成りきれるかな?

夢屋四十八手(下手捻り)

2009-11-02 19:00:10 | 四十八手

夢屋四十八手、本日の決まり手は『下手捻り(ひねり)』であります。
大相撲を観戦している際、力士の強烈な捻りと足捌きが決まると相手は腰砕けを起こしたように崩れてしまいます。「え"~何で倒れたの…」と思ってしまうほど、通好みの技であります。
そこで、本日は『植木屋 夢じぃ』が、通好みの縄結び「男結び」をご紹介いたします。まずは、細木組みのための基本から…
           
細木3本を並べ、縄は手前から向こう側に回して戻すこと2~3回、この時の左手にご注目下さい。親指・人差し指は自由に動くことが重要です。私は右利きなので、大相撲では左手が差し手、右手が上手になります。
           
まだ、左手の親指・人差し指はフリーな状態です。右手に持った縄で輪を作ります…この輪が上手に作れるようになるためには慣れが必要です。先程、右手で引いていた縄の先端が左手に持ち替えられていることにお気づきでしょうか…^^;
           
ここが職人芸です。右手で作った輪と引き縄を左手の親指を支点にして、人差し指の側面で押さえつけています。押さえつけるといっても力はいりません。むしろ力が入るとスムーズな作業が出来ません。緩まない程度で良いんです。右手(上手)は、まったくフリーな状態で大丈夫。
           
これが、この結びの真骨頂…左手の捻りが入ります。先程、下向きだった縄の先端が上向きになっているのが分かりますか…約90度左側に親指を支点にして捻っています。
           
次に、上向きだった縄の先端を輪に通すと同時に輪を上方にはね上げます。もう、訳が分からなくなってきたことでしょう。
           
あとは、引き縄を右手で引いて、余分な縄を切れば…
           
男結びの完成です…^^;
このところの日曜日は、一日早めて七日毎の墓参りをしております。朝に団子を作り、近所に住む母方の伯母を伴って墓前に手を合わせてくるのですが、古老が亡くなって今日で五七日(ごしちにち、いつなぬか)の35日目。
死者が十王の裁きを受ける中で、閻魔王の裁きを受ける日とされております。生前は人様に迷惑をかけるような悪行など行っていないと断言できますが、人とは知らぬ間に人を傷つけているもの…しっかり閻魔様に裁いていただきましょう。さて、この「男結び」でありますが、何度か古老の手解きを受け、習得しようとしたのですが、父子間の技の伝授というものは中々難しく、結局、近所のじぃさんが私にやさしく教えてくれました。
「ヨッ!! そこの東幹久似の植木屋さん。お茶でもどうぞ…。」と施主の奥さんに声を掛けて頂きたいところですが、
           
全部、ひとり芝居を演じているところが、おバカと言われる所以であり、「馬鹿と煙は高いところが好き」とばかりに脚立に乗って作業を行っております。午後からは、雨の予報…「雪囲い」は一旦休んで、高菜を収穫することにします。

コメント (2)
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