その日暮らし

田舎に暮らすこの虫は「カネ、カネ、カネ」と鳴くという。

雲と自由が棲むという里で百姓に成りきれるかな?

夢屋四十八手(吊り出し)

2009-11-06 23:36:30 | 四十八手
本日の夢屋四十八手、決まり手は『吊り出し』であります。
両まわしを引きつけ、相手の正面から体を吊り上げ、そのまま土俵の外に出す技でありますが、力自慢の力士が、両者がっぷり四つに組み、引きつけ合う様は、観戦者も思わず力が入るシーンであります。
私の記憶に残る一番は、当時絶頂期の横綱「北の海」vs前頭「高見山」。勝敗は決まったも同然の一番ではありましたが、土俵中央で片手まわしの高見山が腕一本で北の海を吊りに行き、横綱の足が浮いた瞬間、北の海の慌てぶりに興奮したのを覚えております。
さて、話題は一変して漬物の話。長く地元の漬物会社に勤務していた私のお袋の口癖は、「漬物は重し次第である。ぎっちり、重しをかければ漬物は上手に出来る。」でありました。山形青菜の間引き野菜を、塩5%で下漬けし、充分水が上がったところで『おみ漬け』に加工してみました。
           
『おみ漬け』は、具材がたくさん入った「多実漬け」や「近江商人」から伝わったことから、「おみづけ」と呼ばれるようになったとか諸説ございますが、山形の冬の定番食品であり、長い講釈より美味しいのが一番。
青菜・大根・人参など土地の野菜を刻み、スルメやこんぶ、数の子をお好みで入れれば最高です。昔は、青菜の漬けダレに砂糖を加え加工したものと思われますが、味を整えるため「グッチ裕三」張りに「めんつゆ」レシピで作ってみました。後ろにほのかに見える「アサヒ スーパードライ」に良く合う『おみ漬け』の完成です。週末まで冷凍パック詰めした漬物を馴染ませて、お袋の評価を頂きに行きたいと思います。
久しぶりに残業し、家に帰ると「巨人vsロッテ」の日本シリーズ第5戦。9回裏に亀井選手のソロホームランが飛び出した瞬間でした。冷蔵庫で寝かせた『おみ漬け』をテーブルに持ち込んだ時、夕方7時からテレビ観戦していた妻が、チャンネルを変え、また裏番組から野球に戻した瞬間…阿部選手の逆転ホームランが…「ぎゃ~。」妻の悲鳴を聞きながら、ドライにビールをあおった今夜の夢屋でありました。
コメント
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