その日暮らし

田舎に暮らすこの虫は「カネ、カネ、カネ」と鳴くという。

雲と自由が棲むという里で百姓に成りきれるかな?

夢屋四十八手(肩透かし)

2009-11-03 22:46:20 | 四十八手
本日の夢屋四十八手の決まり手は『肩透かし』であります。
「柔よく剛を制す」などと言われますが、巨漢力士の押す力(圧力)を身体を開いてかわし、相手の肩口を叩いて引き落とすこの技は、さほど体格に恵まれない私にとって、胸のすくような決まり手であります。ただし、「いなし」や身体の「開き」は一度きり、腰が伸び切った「いなし」の連発は見苦しい相撲となってしまいます。
さて、ふたつの低気圧が日本列島に縦列駐車し、東に移動しながら見事な西高東低、冬型の気圧配置と成りました。天気予報は雪。夕方から降り始めた雨に白いものが混じりはじめました。まだ、本格的な雪にはならないけれど、寒さが一段と厳しくなってきました。土地の言い伝えがあって、「大沢の○×山に2度白い物が降ると里も本格的な雪になる。」であるとか、「△□先生のイチョウの葉が総て落ちたら雪になる。」といった類のもので、科学的な根拠など何処にもありませんが、結構、土地の季節の変わり目を言い表しているものが多いような気がします。
           
これからの季節、生き物を追いかけても画像を得ることが難しい季節となりますが『植木屋 夢屋』が昨日、庭の桜桃の朽木を手で押すと、遂に古木は根元から折れてしまい、アリの幼虫が大量に出てきました。
「さくらんぼ」の木は、我が家の古老の父…つまり、私のおじいさんが若い頃に植えたものであり、子どもたちが人様の果樹に手を出さないようにとの配慮から、さほど広くもない庭に、りんご、なし、そして、この桜桃と所狭しと植えられておりました。親子三代、さくらんぼにいたっては、四代に亘ってその恵みを享受できた訳ですが、痕跡となった朽木も土に還ることと成りました。痕跡は消え、思い出は私の心に残りますが、その私もいつの日か土に還る日が来る…しんみりとする瞬間であります。
ご当地、特産の『ラフランス』を知人に贈り、お礼の電話が次々に寄せられました。銀座千疋屋で購入すれば、1個数百円はするであろうブランド品も、この土地では、農家の出荷価格で譲っていただけます。農家は儲からないなどと言いながら、人の良い土地柄を表している一例であります。
埼玉に住む、私夢屋の師匠と農業に関し長談義をしてしまいました。師匠の娘さんも十七年程前、蔵王スキー場で私の腰に抱き付かせスキーを教えた記憶がありますが、今、お産で実家に里帰りしているとか…この子は美人になるなぁ…と師匠自慢の娘さんでしたが、彼女も早、おかあさんです^^;
お彼岸の「ボタもち」の餡子で、口の周りをべたべたにしていた赤ちゃんが、もうおかあさんなのですから、夢じぃも歳を取るはずです。
ベタな話題になってしまい「肩透かし」を喰らわせるオチが見つかりませんでした…とほほ。
コメント
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