前回紹介した丹生酒殿神社本殿脇から裏手に回ると小さな石の鳥居の奥に鎌八幡と呼ばれるイチイガシの大木が立っている。
鎌八幡宮には社殿は存在せずこのイチイガシの大木自身がご神体だということです。
以前はこの地(三谷)の隣、兄井地区にあったようですが今はこうして丹生酒殿神社に合祀されています。
巨樹というほどには大木でもなくそれほど年輪を重ねているようには見えませんが、こうして無数に鎌のつきたてられた木も珍しいのでここに紹介しておこうと思います。
大阪市内には縁切りの願掛けのためエノキの木に鎌を突き立てる寺もあるとか聞きますが、ここ鎌八幡宮の鎌は無病息災、子宝、受験などの祈願のために突き立てられていると言う。
祈願成就のときは鎌が幹に食い込み、不成就のときは脱け落ちると伝承されているようですが、よほど霊験あらたかなのか抜け落ちた鎌は見かけなかったような気がします。
まだ突き立てられて間もない真新しい鎌が何丁も有って科学万能の現代においても、こうした民間信仰が根強く生き続けている。
しかしこの奇異にしか見えないこの民間信仰はイチイガシにとっては迷惑以外の何者でもないかもしれない。
でもこうして神体であったからこそここまで伐られずに守られてきたのかも知れないと考えると複雑な気もする。
撮影2008.3.22
大阪の鎌の木も見たことありますが、信仰とは言え、なんだかやぁですね。
ところで、鎌じゃないんですが、神戸の長田神社は現在でも丑の刻参りスポットなんですよ。
神社は迷惑だし、人を呪うなんてとんでもないって言ってますが。
時たま地元の新聞に「五寸釘を刺された藁人形がある」と載ってます。
あそこは撮影禁止だとか??。
>五寸釘を刺された藁人形、・・・・。
神戸のど真ん中ですよね??、恐ろしい話ですね。
生産的な意味で滋賀県の山ノ神の木偶(木股人形)は面白いですよ。