正覚寺のムクノキの有る岩出市は和歌山市街東方約15km、紀ノ川北岸域、河岸段丘に新しい町並みが広がり、背後、和泉山脈の山裾には古刹根来寺などを有する歴史的にも豊かな街です。
JR和歌山線の岩出駅と、紀ノ川に注ぐ古戸川に挟まれた住宅地の真ん中に有る由緒有りげな新義真言宗の小さな寺院です。
本堂前の境内は墓地になっており、墓地奥の一段高くなった一角に、このムクの木がどっしり構えています。
主幹は落雷か台風にでも遭ったのか無残にも引きちぎられ、残った大枝がその変わりをつとめています。
引きちぎれた側の株元は白骨化が進み、最早生気を無くしていますが、残った大枝側はまだまだ瑞々しく、濃い緑の葉をいっぱいに伸ばしています。
ずんぐりむっくりは否めませんが、目通り約6m強、樹齢は不明ですが和歌山県の天然物に指定され、県内一のムクの木だとされています。
撮影2009.8.22