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「マッカーサー神話の嘘」 文芸春秋2009年11月号

2011-09-05 07:22:58 | 新聞、雑誌から
もの凄い勢いで、チェイニー元副大統領の回想記 "In My Time" (私の書評はこちら)を読んだ事で、読書が止まらなくなりそうだ。それも日本や世界の現在をキチンと考えたくて、近代史を読みたくて仕方がない。

まず、手元にある文芸春秋の過去2年半分で、福田和也の「昭和天皇」を読み返している。最新号が配達される度にボンヤリと読んでいたのだが、時代背景も詳しくないので、登場人物が立ってこず、なかなか考えながら読む事が出来なかった。途中からとはいえ、まとめて読んだ事で、流れが掴め、深く味わいながら読んでいる。(以前にも書いたが、連載終了した時点でまとめて全部を一気に読みたい気持がより強くなった)

過去2年半分の文芸春秋を一冊、一冊、手に取るので、この間に日本で何が起きたのかも、ボンヤリと掴めて来た様な気もする。民主党による政権交代前後なので、鳩山兄弟、小沢一郎関連記事の多い事、多い事。

バックナンバーを読んでいるうちに興味を引いたのが、「マッカーサー神話の嘘」。私が一番好きなジャーナリスト、ディヴィッド・ハルバースタムの遺作 "The Coldest Winter" (「ザ・コールデスト・ウインター 朝鮮戦争」)のハイライト記事である。(2009年11月の出版を控えての宣伝記事でもある。出版社は勿論、文芸春秋)

(この本の事は知っていたので、なぜこの記事に気付かなかったのだろう。朝鮮戦争に興味が無かったせいだろうか。ハルバースタムが死んだ時に、英語で読もうと思っていた記憶はある)

朝鮮戦争は、アメリカでも "Forgotten war" と呼ばれるで、関連の書籍も他の戦争に比べると極端に少ないらしいが、第二次世界大戦以後、大国同士の戦争が無くなり、辺境の地で代理戦争やゲリラ戦、そして対テロ、ソ連、中国、そしてアメリカが、いま正に抱える問題の原点とも考えられる。日本にとっても、在日米軍、外交(特に北朝鮮問題)、戦後の高度経済成長(朝鮮特需)と、現在進行形の事柄の出発点であるにも拘らず、情報は少ない。

このハイライト記事は素晴らしい。圧巻は、世論に支持されたマッカーサーの狂気を、トルーマン大統領が正しく押さえる事で、米中戦争への拡大(可能性は高かった)を防いだ事で、経緯がコンパクトにまとまっている。

連載されている「昭和天皇」が、ちょうど二・二六事件の所なので、奇妙な高揚感に捕われる。

朝鮮戦争だけでなく、マッカーサーの事も連合国軍最高司令官としてではなく、全体像として捉えてみたいと思った。

早速、キンドルで "The Coldest WInter" を購入。15617 ページ、途轍もない大作を抱え込んでしまった。

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2 コメント

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Unknown (おおた葉一郎)
2011-09-05 16:11:39
こんにちは、
ハルバースタムファンです。ベスト&ブライテストは力作ですね。2回(日本語で)読みました。

マッカーサーの置き土産である、いわゆるマッカーサー通りが着々と新橋付近に完成しつつあります。なんの因果か浅野匠頭の切腹場所のソバを巨大道路が走ります。

ペリーについても日本では(特に横浜)、開国の父みたいに持ち上げるのですが、実際は米墨戦争ではメキシコで大暴れし、琉球や朝鮮を脅迫し、日本でも江戸の大破壊すら考えていて、幸い本国の大統領交代で、退役してもらえました。
ハルバースタムファン (ysJournal)
2011-09-05 22:17:43
おおた様、
私も「ベスト&ブライテスト」からです。(これも思えばサイマル出版でした)ほぼ全部読んでいます。

政治絡みよりどちらかというとスポーツものの方が好きです。人間模様という意味では、同じなのかもしれませんね。そしてスポーツの方が性に合います。

ペリーの事も読んでみたくなりました。日米関係は奥が深くておもしろいのですが、際限がないので、困ったものです。

煩雑になるので、エントリーに入れませんでしたが、極東ブログに「ザ・コールデスト・ウインター 朝鮮戦争」の書評がありました。いつもシャープです。参考まで。

http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2009/11/post-7291.html

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