YS Journal アメリカからの雑感

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Election 2012

2011-09-05 00:00:44 | アメリカ政治
当ブログにコメントを頂く DDK さんは、私より圧倒的にアメリカ政治(特に、連邦議会)の事に詳しい。(ブログ等はお持ちでない様だ)

8月20日のエントリー『"極東ブログ"「茶会党(ティーパーティー)バッシングという都合のいい物語」』へのコメントで、ウィスコンシンのリコール騒動に絡んで、来年の上院選について考察されている。

2012年は大統領選という事で盛り上がるのだが、上院の過半数を共和党が奪取するかどうかの方が、長期的なインパクトとしては大きいと思われる。オバマが再選されるかどうかは勿論重要だが、上院選と大統領選挙とが、複雑に絡み合いながらの展開になりそうだ。

昨年2010年の中間選挙で、共和党は下院で歴史的な勝利を収め、来年も過半数を確保する事はほぼ間違いない。共和党の下院大勝利で見過ごされやすいのであるが、州や地方自治体レベルでも共和党が圧倒的な勝利を収めている。その流れで、選挙区改正や州レベルでの共和党的政策が進められており、財政改革等で一定の実績が出ている。(ウィスコンシンのリコール騒動も、共和党州知事、州議会に対する民主党の悪あがきという構図)

連邦上院100議席のうち、来年は33議席(民主党23議席、共和党10議席)が選挙の対称となる。現在、民主党は53議席(民主党よりの無所属2議席も含む)であるが、現時点で、差引で10議席が共和党に変わる事が予想されている。

既に、来年共和党が上下院とも過半数を取る推測に基づいて、大統領が任命しなければならない官僚ポストの承認が進まないとか、民主党の進める政策審議が失速したりしているなどの状況が出てきている。

その上、最近の世論調査で、オバマ再選が危ぶまれる結果が次々と出てきている。もし、連邦の両議院の過半数を共和党が握れば、オバマ再選でも、4年間、死に体になりかねない。

選挙まで1年以上あるので、いろんな事が起こるのだろうが、景気や雇用が劇的に改善される見込みがないだけに、悪い事は(良くも悪くも)全てオバマ政権のせいになるので、現在のセンチメンタルが大きくシフトするとは考え難い。

民主党でも気の早い人がいて、もし、オバマが負けそうだと、上院議員選挙に資金を集中させて、過半数を確保し、共和党の好きにさせないという戦略を準備しているらしい。


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2 コメント

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ポストはどうなるか (DDK)
2011-09-06 22:31:12
こんばんは。ご紹介頂き有難うございます。

個人的には、このままいけばほぼ間違いなく上下両院とも共和党が大きく押さえるだろうな、と考えています。民主党にとって現時点で危ない議席が5つ(順にND、NE、VA、MT、MO)で、共和党が落としそうなのがMA位。しかも民主党にとって奪われそうな議席が後一年で積み増しされる可能性が大きい、と言うのが理由です。

個人的には、議会選での結果を受けたポストの状況が気になります。特に両党の上院院内総務がどうなるか見モノにしています。どういう結果になるにしてもリード、マコネル両名が長く続けられるとは考えにくいので。

(変更があるとしたら)民主党の場合、単純にダービン院内幹事が昇格ということなのでしょうが、共和党の場合、カイル院内幹事が今期限りでの引退を公言しているので少し解り辛いです。

その辺りも含めて、2012年の選挙が楽しみです。
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Unknown (ysJournal)
2011-09-06 22:44:57
DDK 様
先を先をと読まれてますね。勉強になります。

民主党は上院過半数を割れば、穏健派が巻き返すのではないかと思っています。リードは昨年改選されたばかりですが、左に行き過ぎて、ニッチもサッチも行かなくなっています。

共和党は、やはりティーパーティーの影響が強くなり、ディメンとかが有力メンバーになりそうです。

やはり、是非とも大統領も共和党でスッキリとして欲しいと思ってます。
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