YS Journal アメリカからの雑感

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2014年中間選挙までのアメリカの政局

2013-03-01 22:11:37 | アメリカ政治
本日ホワイトハウスでオバマ大統領と連邦上下院の民主党、共和党のリーダーの5人で協議が行われたが何も進展せず、"Sequester" (米歳出の強制削減)が実施される事になった。

オバマ2期目の最初の山場であったが、"Sequester" に至る展開の分析と状況を考え併わすと、今後2年のアメリカの政局が見えてくる。

結論はシンプルである。

オバマは2014年中間選挙での民主党勝利だけを考えて活動していくという事だ。目指すのは上院のスーパーマジョリティ(60議席)と下院の過半数だ。つまり、第1期当選直後の状態を復活させ、最後の2年でやりたい放題をしたいのだ。

今年に入ってオバマの個人的支援団体である "Organizating for Action" から頻繁にメールが来る様になった。昨年の大統領選挙直前かと錯覚する位である。なんで今更キャンペーンを熱心にやるのか理解に苦しんでいたが、大統領という立場そして個人支援団体の連携で、2014年の中間選挙に向けてのキャンペーンを既に始めていると考えるとスッキリする。

政局、経済であれ、何でも悪いのは共和党だとしか言わないのだ。"Sequester" はオバマのアイデアであったのだが、そん事実関係には全く触れずに、兎に角共和党を悪者として糾弾し続けている。全くもってけしからんのは "Sequester" による歳出削減では、市民の生活に影響が出そうな所からカットしていきそうな気配すらあるのだ。散々脅したので何も起きないと格好がつかないのだ。

今の所、共和党は珍しく妥協していないが、どうなる事やら。3月末には予算延長、その後には公債発行上限の引き上げが控えている。直面している問題ばかりに目を奪われていると、オバマの術中に嵌まる可能性がある。

妥協してもしなくても、オバマが共和党非難の手を休める事は無いのだ。

キャンペーンに関してオバマは天才と認めざるを得ない。大統領の立場を最大限に利用して、過去2年は再選活動ばかりしていたし、今後2年は民主党の勝利の為に甲斐甲斐しく活動するのだ。それはオバマが最も実力を発揮出来るだけに厄介である。


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