YS Journal アメリカからの雑感

政治、経済、手当たり次第、そしてゴルフ

ついに言ってしまった

2011-02-18 12:51:12 | アメリカ政治
今週火曜日に、オバマ大統領が2012会計年度(11年10月~12年9月)の予算教書を発表を ”Obama ducks and punts” で紹介した。

今日、早速、ガイトナー財務長官が上院議会で、この予算教書通りだと "Unsustainable"(財政を維持して行く事が出来ない)だと、ハッキリと正直に回答してしまった。(アメリカの国債発行額は、それでも GDP の 100% である。因に日本は、200%)

これって、ハッキリ言って、大統領以下、総辞職しなければならない内容である。どうなる事やら。(もし、アメリカのマスコミが話題にしなければ、アメリカのマスコミ報道のレベルの低さが露呈する)

国が破産すると財務長官がハッキリ認識している予算教書を、議会に提出する大バカものがアメリカ大統領である事実は、悲劇を通り越している。

Geithner Admits: Obligations in President's Budget "Unsustainable"



追加:ロバート・ギブズ(Robert Gibbs)米大統領報道官辞任に伴い、今週から、Jay Carney になったのだが、2月17日の第2回目のプレスブリーフィングで、予算教書を "quite an extraordinary document" と形容していた。多分、"extraordinary" と "document" の間にある、
"Stupid" を言い忘れたのだろうが、ルーキーミステイクという事で、大目に見てあげよう。

フロリダ州知事、高速鉄道の建設拒否

2011-02-18 06:26:16 | アメリカ経済
JR東海を筆頭とする日本企業体は、本心でアメリカの高速鉄道建設に期待していのたであろうか?(ヨーロッパ等の競合相手も、どのくらい真剣かも知りたいものだ)(フロリダ州の高速鉄道計画中止 新幹線輸出に打撃の記事

鉄道ド素人の私でも、いくら連邦政府の補助金(2009年の景気刺激策)がついていても、昨年からの政治状況と採算を考えれば、アメリカで高速鉄道が建設される可能性は、非常に低い事は分かっていた。(以前のエントリー

フロリダの場合、事業費は33億ドル(約2700億円)。うち連邦政府から約20億ドル(約1600億円)の補助金が出る予定であったらしいが、年間の運用費だけで300億ドル(約250億円)も掛かるし、採算の見通しが立たなかったようだ。連邦政府からの補助金も条件付きで、建設、運営の中止をした場合、返還義務が発生する事も見逃せない。フロリダ州知事としては、いくら連邦政府から補助金を貰っても、採算見通しは暗いし、州の負担分でもっと有効な事が出来るとの判断のようだ。

日本的に考えて、連邦政府から補助金が出ることが決定しているので、建設されることについては全く疑っていなかったとも可能性が高い。前原外相も売り込みに行っているらしいので、大きな期待をしていたのだろうが、明らかにマーケティングのミスであろう。

これって、外務省の恥と言う事にはならないのであろうか?外務大臣による営業をトップセールスと言えるか微妙だが、一般企業だったら今頃トップを担ぎ出した営業は冷や飯を食う羽目になっているだろう。

元外交官が怪しい外交の専門家として活躍する日本であるが、現役も怪しいもんだ。前原外相だって、もっと他にやる事もあるだろうに。(これより大事な事は、アメリカの誰ともどことも話さえ出来ない可能性もあるが、それはそれで、もっと問題である)