暘州通信

日本の山車

◆00034 シロヤシオツツジ

2006年09月09日 | 岐阜県植物誌
◆00034 シロヤシオツツジ
岐阜県にはヤシオと名づけられたツツジが3種類自生する。
シロヤシオツツジは三重県の御在所岳、三重県から奈良県にいたる大台ヶ原の山頂あたりに見られ、ときに大きな木となるものもある。
花色は純白で、深山に清楚な花をつけるが、なぜか里にもってきても花がつかない。
20年以上も栽培して木はそうとう大きくなったが花がつかないといった話を聞いたことがある。花を見るのは自生地まで出かけることだ。
白川町から七宗にいたる飛騨川に面した絶壁の山頂付近には白い花をつけたシロヤシオツツジが遠望できる。

◆00033 アカヤシオツツジ(アカギツツジ)

2006年09月09日 | 岐阜県植物誌
◆00033 アカヤシオツツジ(アカギツツジ)
アカヤシオツツジはその名のように群馬県赤城山をはじめ榛名山などで見られるが、紅桃色の花は妖艶華麗である。
少ないが岐阜県にも産する。4月中旬ころ、下呂市(旧下呂ー金山)中山七里には飛騨川とまわりのすぐれた景観のあいだにまれに見られる。


◆00032 ムラサキヤシオツツジ

2006年09月09日 | 岐阜県植物誌
◆00032 ムラサキヤシオツツジ
岐阜県北部海抜およそ1400メートルから1800メートルちかい深山に濃い紅紫色の花をつける。飛騨市(旧河合村)の天生峠は道路からでも自生が見られる。まれに白い花をつけるものがあり、白川村オオタザクラで知られる某寺の住職が栽培されているのを見せていただいたことがある。
ツツジ科
ツツジ属


◆00031 三熊露香の八重櫻図

2006年09月08日 | 岐阜県植物誌
◆00031 三熊露香の八重櫻図

三熊思孝、妹の三熊露香、広瀬花隠、織田瑟々ら四人の画家を三熊派とよぶ。
櫻だけを描きひじょうに品格がある。京都の三熊思孝は、妹の三熊露香と飛騨を訪ねた。岐阜県岩村出身の植物学者三好学博士は三熊派の櫻を見るため飛騨入りしたとさえいわれ高山市(旧丹生川村)の千光寺を訪ねている。千光寺には襖絵が残されている。
飛騨の国学者田中大秀が長歌を寄せた三熊露香の八重櫻図が寥郭堂に残されている。

◆00028 オケラ

2006年09月08日 | 岐阜県植物誌
◆00028 オケラ
漢名は白朮(はくじゅつ)。茶の湯で、炉の炭手前のとき口切のまえに炉にくべる。
京都八坂神社の新年のおけら参りもこのオケラにちなむ。昔は衣装にオケラのけむりをたきこめたという。
高山市郊外でまれに見られる。十三墓峠から上宝の本郷もあいだにはときたま見受けられる。
キク科
オケラ属

00025 ノコギリソウ

2006年09月06日 | 岐阜県植物誌
00025 ノコギリソウ
東北、北海道方面の原野ではノコギリソウ属の植物が多産するのを見かける。しかし岐阜県ではまったく見かけない?
中央アルプスはロープウェイでのぼれるようになり、宝剣岳大斜面の高山植物群が手がるに観察できる。
ところで、このロープウェイの窓から斜面にノコギリソウの自生が見られる。長野県側だが……。
東濃方面や、木曾側に自生はないのだろうか?


00024 シナノナデシコ

2006年09月06日 | 岐阜県植物誌
00024 シナノナデシコ
シナノナデシコはその名のように信州(長野県)に自生があり、松本市から高山市にいたる梓川沿いに点在して産する。道路沿いでもみられるから、ご覧になった方も多いだろう。ところが、岐阜県にはいるとまったく見かけない。
飛騨地方でも見たことがなかった。ところが、岐阜県と石川県の県境でそれらしい葉をした植物群をみかけ、もちかえって栽培したところ多数の桃色の花をつけ、葉の縁には歯牙があり、葉は披針形のまさしくシナノナデシコだった。
ナデシコ科
ナデシコ属

00023 イワギク

2006年09月06日 | 岐阜県植物誌
00023 イワギク
ひじょうに産地が限定される菊。石川県の吉野谷には自生があり、その名のように、急な勾配をもつ岩場に産する。
福井県、奈良県には報告があるが岐阜県には産しない? と考えていたが、名古屋市の友人が石徹白(いとしろ)の旧白山参道脇に近い場所で検出した。と知らせてくれた。
標品がないのが残念だが、岐阜県内だったという。そうすると、未検の植物が一種加わったことになる。
変種のチョウセンノギクは鹿児島県、長崎県、朝鮮にある。
キク科
キク属