小笠原満男「被災地で見たものは一生忘れることはない」=Jリーグ選抜
東北地方太平洋沖地震の復興支援チャリティーマッチに出場するJリーグ選抜は28日、サッカー日本代表との試合を翌日に控え、会場となる大阪・長居スタジアムで最終調整を行った。
以下は、練習後の小笠原満男(鹿島アントラーズ)のコメント。
「被災地でいろんな人が頑張っていて、被災された人もそうだし、それを援助・救助する人たちも一生懸命頑張っている。その姿を見たので、自分も苦しい時にそれをイメージして、みんな頑張っているからと、自分も頑張れたらいいなと思います。(被災地に)行かないと後悔すると思った。行っとけば良かったっていうのが一番嫌なんで。行って、もしかしたら後悔したかもしれないけど、どうせだったら行って後悔した方が、行かないで後悔するよりはいいと。
でも、まだまだできることはあるんで、とりあえず物資を集めて送っていますけど、第2段階として、やっぱりサッカー界の復興もしていかなきゃいけないと思う。サッカーチームが減ったり、サッカー少年が(サッカーを)やめていってしまう中で、今後チャリティーマッチとかをやって、そういうお金をサッカーの復興に使いたい。カズさん(三浦知良)とも相談して、選手会(会長)の藤田俊哉さんにも相談しています。選手会主催で試合をして、それをサッカー界に持っていければと。
(被災地に行ってみて)あれを何と表現していいのか……。ホントに知らないところに行った感覚で、ここはどこだっていう。見てきたものが全部なくなって、がれきの山のその下に、自分の身内やいろんな人がいると思うと複雑で、何て表現していいのか。
(最初に訪れたのは盛岡か)いや、真っ先に向こう(大船渡)に向かいました。いろんな人に聞きながら、どこの道を行けばいいとか、どういうルートで入ればいいかとか。ただたどり着けるって情報は聞いたんで、それがなければダメかなって思ったけど、行けるって聞いたから、じゃあ行こうと決心して。ガソリンで並んだり、物を調達したりもあるけど、丸一日かかりました。
(避難所の少年たちに『いつも見ています』と言われて)その声で自分も頑張ろう、この試合をやろうって思えたので、今度はその人たちにプレーを見せたいなと。楽しみにしてくれている人がいるんで。(テレビを見られない人がいるが)そう、だから今、お願いしようかなと思って。まだ電気もない人もいますし、避難所でテレビを見られない人もいるから。せっかくやるので、そういう人たちも見られるようにしてもらえませんかってカメラの前でお願いしてみようかなと。可能かどうか分からないですけど、みんな被災地に向けてやっているのに。(被災地で)自分が見たものは一生忘れることはないと思う。みんなが一生懸命、歯を食いしばって、きついけど必死にやっている姿は絶対に忘れることはない」
[ スポーツナビ 2011年3月28日 21:04 ]
「避難所にテレビを」岩手出身の小笠原が“お願い”
2011.3.28 18:30
取材が終わると、Jリーグ選抜の小笠原は「ひとつお願いがあるんですが…」と報道陣に切り出した。
「被災地ではテレビを見られない人もたくさんいるんです。より多くの人に見てもらえる方法を協力してもらえませんか。避難所に小さなテレビを持ち込むとか…」。18日に高校時代を過ごした岩手県大船渡市と妻の実家がある陸前高田市の避難所を訪れた。現地の実情を知るからこそ、の言葉だった。
所属する鹿島も被害を受けたが、故郷の悲惨な状況が明らかになるにつれ、居ても立ってもいられなかった。「行かずに後悔するのは嫌だった」という小笠原は家族を連れ、丸1日かけてたどり着いた。「何と表現していいのか…。知らないところに行った感覚。一生忘れることはない」と現場の状況を振り返る。
その場で被災者の人たちが下を向かずに頑張っている姿を目の当たりにし、慈善試合への出場を決めた。三浦らとも話し合い、被災地のサッカーを復興させる計画も胸に温めている。「一生懸命さを出せて、それを伝えられたら」という今回の慈善試合を、その手始めとする考えだ。(北川信行)
被災地を目の当たりにしてきた満男のコメントは重い。
そして、具体的である。
我等も出来ることをし、一日も早い復興を目指したい。
東北地方太平洋沖地震の復興支援チャリティーマッチに出場するJリーグ選抜は28日、サッカー日本代表との試合を翌日に控え、会場となる大阪・長居スタジアムで最終調整を行った。
以下は、練習後の小笠原満男(鹿島アントラーズ)のコメント。
「被災地でいろんな人が頑張っていて、被災された人もそうだし、それを援助・救助する人たちも一生懸命頑張っている。その姿を見たので、自分も苦しい時にそれをイメージして、みんな頑張っているからと、自分も頑張れたらいいなと思います。(被災地に)行かないと後悔すると思った。行っとけば良かったっていうのが一番嫌なんで。行って、もしかしたら後悔したかもしれないけど、どうせだったら行って後悔した方が、行かないで後悔するよりはいいと。
でも、まだまだできることはあるんで、とりあえず物資を集めて送っていますけど、第2段階として、やっぱりサッカー界の復興もしていかなきゃいけないと思う。サッカーチームが減ったり、サッカー少年が(サッカーを)やめていってしまう中で、今後チャリティーマッチとかをやって、そういうお金をサッカーの復興に使いたい。カズさん(三浦知良)とも相談して、選手会(会長)の藤田俊哉さんにも相談しています。選手会主催で試合をして、それをサッカー界に持っていければと。
(被災地に行ってみて)あれを何と表現していいのか……。ホントに知らないところに行った感覚で、ここはどこだっていう。見てきたものが全部なくなって、がれきの山のその下に、自分の身内やいろんな人がいると思うと複雑で、何て表現していいのか。
(最初に訪れたのは盛岡か)いや、真っ先に向こう(大船渡)に向かいました。いろんな人に聞きながら、どこの道を行けばいいとか、どういうルートで入ればいいかとか。ただたどり着けるって情報は聞いたんで、それがなければダメかなって思ったけど、行けるって聞いたから、じゃあ行こうと決心して。ガソリンで並んだり、物を調達したりもあるけど、丸一日かかりました。
(避難所の少年たちに『いつも見ています』と言われて)その声で自分も頑張ろう、この試合をやろうって思えたので、今度はその人たちにプレーを見せたいなと。楽しみにしてくれている人がいるんで。(テレビを見られない人がいるが)そう、だから今、お願いしようかなと思って。まだ電気もない人もいますし、避難所でテレビを見られない人もいるから。せっかくやるので、そういう人たちも見られるようにしてもらえませんかってカメラの前でお願いしてみようかなと。可能かどうか分からないですけど、みんな被災地に向けてやっているのに。(被災地で)自分が見たものは一生忘れることはないと思う。みんなが一生懸命、歯を食いしばって、きついけど必死にやっている姿は絶対に忘れることはない」
[ スポーツナビ 2011年3月28日 21:04 ]
「避難所にテレビを」岩手出身の小笠原が“お願い”
2011.3.28 18:30
取材が終わると、Jリーグ選抜の小笠原は「ひとつお願いがあるんですが…」と報道陣に切り出した。
「被災地ではテレビを見られない人もたくさんいるんです。より多くの人に見てもらえる方法を協力してもらえませんか。避難所に小さなテレビを持ち込むとか…」。18日に高校時代を過ごした岩手県大船渡市と妻の実家がある陸前高田市の避難所を訪れた。現地の実情を知るからこそ、の言葉だった。
所属する鹿島も被害を受けたが、故郷の悲惨な状況が明らかになるにつれ、居ても立ってもいられなかった。「行かずに後悔するのは嫌だった」という小笠原は家族を連れ、丸1日かけてたどり着いた。「何と表現していいのか…。知らないところに行った感覚。一生忘れることはない」と現場の状況を振り返る。
その場で被災者の人たちが下を向かずに頑張っている姿を目の当たりにし、慈善試合への出場を決めた。三浦らとも話し合い、被災地のサッカーを復興させる計画も胸に温めている。「一生懸命さを出せて、それを伝えられたら」という今回の慈善試合を、その手始めとする考えだ。(北川信行)
被災地を目の当たりにしてきた満男のコメントは重い。
そして、具体的である。
我等も出来ることをし、一日も早い復興を目指したい。