無知の知

ほたるぶくろの日記

氏神さまからの風が吹く

2014-05-06 19:45:01 | 日記

帰宅するときに、毎晩氏神様の前を通ります。朝は隣の駅から乗りますので、通りません。夜だけです。氏神様は丘の上に鎮座しておられるので、下の鳥居から大分長い石段が続いています。石段の途中には一対の灯籠があり、その中には灯が点っています。もちろん黄色い電球色の灯火らしい色。そこだけぼんやりと明るくなって、神社らしい風情を醸し出しています。

氏神様の丘には木々が繁り、斜面にはオオヤマツツジが白や赤紫の花を咲かせています。鳥居の前で会釈をすると、丘からは湿気を含んだ風がツツジの甘い香りを運んできます。それを身に受けますと、思わず今日も無事に一日が終わった、という安堵の気持ちがやってきます。今はお神楽の練習も始まっていますので、社のある丘の上からは笛や太鼓も聞こえてきます。それまで仕事場のあれこれなどで頭が固まっていても、それがほろほろと溶けていき、やれやれ今日もありがとうございました、と思うことができます。

以前はそれほどには思わなかったのです。ところが最近は殆ど毎日このような帰宅となります。家に着く頃にはすっかり気持ちが入れ替わっていまして、なにか神社の前でお祓いをされているような感じです。氏神様が今まで以上に守られ、人々の感謝の気持ちが奉納されているのかもしれません。有り難いことだと思っています。