毎日コロナウイルスの報道が続き、何ともブルーな春です。
中国での勢いは鈍ってきていますので、そろそろ収束しつつあるかと期待できます。
そのような中、WHOのHPに中国の状況のまとめや症例の報告が出てきました。
今朝、NHKのニュースサイトをみましたら、数値的な部分はかなり転載されていました。80代の患者さんの約20%が亡くなった、という情報はこのレポートが根拠です。全文を掲載しても仕方ありませんので、重要と思われる部分を抜粋してみます。
中国での勢いは鈍ってきていますので、そろそろ収束しつつあるかと期待できます。
そのような中、WHOのHPに中国の状況のまとめや症例の報告が出てきました。
今朝、NHKのニュースサイトをみましたら、数値的な部分はかなり転載されていました。80代の患者さんの約20%が亡くなった、という情報はこのレポートが根拠です。全文を掲載しても仕方ありませんので、重要と思われる部分を抜粋してみます。
まず、原因であるウイルスの由来について、「恒常的なウイルス保有動物はコウモリではあるものの、今回のヒト界へのアウトブレイクのきっかけとなった動物はまだ同定できていない」、とあります。例の『市場』が原因では?というのも、まだ仮説段階です。
武漢でのアウトブレイクはいつ始まったのか?
----------------------報告書から抜粋
昨年11月から今年1月第2週までの武漢でのインフルエンザ様疾患の方のサンプルを調べたところ(20サンプル/週)、昨年のサンプルには1例も感染者は検出しなかった。1月第1週で1/20、2週に3/20が感染者であった。検査された子どものサンプルの一部はインフルエンザ感染は検出されたが、COVID-19ウイルスはゼロだった。広東省での1月第1、2週のインフルエンザ様疾患または重症肺炎症状患者の15000サンプル中1例のみがウイルス感染していた。北京の病院での1月28日から2月13日までの1910サンプルは全てCOVID-19陰性であった。四川でも0/40であった。
広東省の発熱クリニックでは1月30日が検出のピークで患者さんの0.47%が陽性だったが、2月16日には0.02%まで下がっている。総合して、約32万人の発熱クリニックのスクリーニングでは0.14%が陽性であった。
-----------------------抜粋ここまで
この報告からしますと、武漢でもアウトブレイクが始まったのは今年に入ってから、ということのようです。しかし、一方で昨年12月にはすでに病院は一杯であって、死亡者も出ていたとの報道もあり、一致しません。サンプル採取が適切な方法で行われていたのかどうかも疑問があります。
武漢でのアウトブレイクはいつ始まったのか?
----------------------報告書から抜粋
昨年11月から今年1月第2週までの武漢でのインフルエンザ様疾患の方のサンプルを調べたところ(20サンプル/週)、昨年のサンプルには1例も感染者は検出しなかった。1月第1週で1/20、2週に3/20が感染者であった。検査された子どものサンプルの一部はインフルエンザ感染は検出されたが、COVID-19ウイルスはゼロだった。広東省での1月第1、2週のインフルエンザ様疾患または重症肺炎症状患者の15000サンプル中1例のみがウイルス感染していた。北京の病院での1月28日から2月13日までの1910サンプルは全てCOVID-19陰性であった。四川でも0/40であった。
広東省の発熱クリニックでは1月30日が検出のピークで患者さんの0.47%が陽性だったが、2月16日には0.02%まで下がっている。総合して、約32万人の発熱クリニックのスクリーニングでは0.14%が陽性であった。
-----------------------抜粋ここまで
この報告からしますと、武漢でもアウトブレイクが始まったのは今年に入ってから、ということのようです。しかし、一方で昨年12月にはすでに病院は一杯であって、死亡者も出ていたとの報道もあり、一致しません。サンプル採取が適切な方法で行われていたのかどうかも疑問があります。
さらに今後の検証が待たれます。
---------------------報告書から抜粋
感染率:武漢での普通状態での人々の社会的接触では比較的高く2-2.5。
症状について
55924感染確定症例
熱 87.9%
空咳 67.7%
倦怠感 38.1%
喀痰 33.4%
息切れ 18.6%
喉の痛み 14.9%
頭痛 13.6%
筋肉痛・関節痛 14.8%
悪寒 11.4%
吐き気・嘔吐 5.0%
鼻づまり 4.8%
下痢 3.7%
喀血 0.9%
結膜充血 0.8%
通常、感染から平均5-6日後(1-14日の範囲)、軽い呼吸器系症状と発熱を生じる。
殆どの方は軽い症状を示し回復する。約80%の感染確定患者が肺炎などの症状もない、軽い症状を示す。13.8%が肺炎など重篤な症状を示し、6.1%が危篤となる。無症状の感染も報告されているがまれ。主要な感染媒介者ではないだろう。
ハイリスクは60歳以上、高血圧、糖尿病、心臓血管疾患、慢性呼吸器疾患、がん。
子どもの症状は比較的まれであり、軽い。全体の2.4%が19歳以下。この中のさらに2.5% 重篤であり、0.2%が危篤。
軽症の場合、2週間程度で回復。重症の場合、3-6週間で回復。重症化する場合は発症から1週間程度。
--------------------------抜粋ここまで
---------------------報告書から抜粋
感染率:武漢での普通状態での人々の社会的接触では比較的高く2-2.5。
症状について
55924感染確定症例
熱 87.9%
空咳 67.7%
倦怠感 38.1%
喀痰 33.4%
息切れ 18.6%
喉の痛み 14.9%
頭痛 13.6%
筋肉痛・関節痛 14.8%
悪寒 11.4%
吐き気・嘔吐 5.0%
鼻づまり 4.8%
下痢 3.7%
喀血 0.9%
結膜充血 0.8%
通常、感染から平均5-6日後(1-14日の範囲)、軽い呼吸器系症状と発熱を生じる。
殆どの方は軽い症状を示し回復する。約80%の感染確定患者が肺炎などの症状もない、軽い症状を示す。13.8%が肺炎など重篤な症状を示し、6.1%が危篤となる。無症状の感染も報告されているがまれ。主要な感染媒介者ではないだろう。
ハイリスクは60歳以上、高血圧、糖尿病、心臓血管疾患、慢性呼吸器疾患、がん。
子どもの症状は比較的まれであり、軽い。全体の2.4%が19歳以下。この中のさらに2.5% 重篤であり、0.2%が危篤。
軽症の場合、2週間程度で回復。重症の場合、3-6週間で回復。重症化する場合は発症から1週間程度。
--------------------------抜粋ここまで
持続感染に関わる症例の記載はありませんでした。おそらくは非常に希な現象なのだと思われます。また不顕性感染はまれな現象、とあり、ここもダイアモンド・プリンセス号での状況とは異なっています。
感染すると殆ど症状を顕すというのは、武漢の方たちの基礎的な健康状態、栄養状態の問題もあるかもしれません。
ウイルスもどんどん変化しています。武漢から日本に入ってきた段階で既に病原性に差異が生じている可能性もあります。今後は日本での症例報告がオープンになって行くでしょう。
実際、日本感染症学会のHPでも日本の症例報告が出てきました。
症状は中国での発表とほぼ同様です。重症化率などについての評価は、医療体制のファクターも加えつつ、慎重に分析される必要があるでしょう。
また、日本感染症学会からはCOVID-19についての概説スライドも公開されました。
また、日本感染症学会からはCOVID-19についての概説スライドも公開されました。
一般的なコロナウイルスは割合ありふれたウイルスと言われています。例えば普通の風邪の10〜15%はコロナウイルス。
通常は普通の風邪症状を起こして、治ってしまうものです。
このウイルスは広く動物界に分布しているようで、とくにコウモリがこのウイルスの宿主として重要な動物種のようです。
SARSはこのウイルスがハクビシンで変異をおこし、ヒト界へ侵入して酷いことになりました。
MERSはヒトコブラクダで変異し、ヒト界へ侵入しこれもまた高い致死率のウイルスとして猛威を奮いました。こちらは2013年に始まり、今だに感染は続いています。2015年に韓国でアウトブレイクを起しました。この時の致死率は36/186(19.4%)。
これだけ広く知られているウイルスなのに、なぜわれわれは抗体を用意できないのでしょうか?我々もですし、人為的なワクチンとしてもできていてもおかしくないのに、どうしてなのか。
多分エンベロープ(ウイルスの外殻)が抗原性が低い糖鎖やたんぱく質に覆われているためでしょうが、その論文を探しきれていません。
同様の理由で、われわれ何度もコロナウイルスによる風邪を引きます。一回の感染では他のコロナウイルスへの免疫を獲得できないようなのです。弱毒性のウイルスばかりだと良いのですが、SARSやMERS、今回のCOVID-19などのように致死性が高いヤツが出てくるのは本当に脅威です。
今後はコロナウイルスに関しても鳥インフルエンザと同様のモニタリングが必要という認識になるのではないでしょうか。
最後に日本感染症学会の市民へ向けたメッセージです。
あと2週間ほどは常にウイルスの存在に注意しながら生活する必要があるようですね。将来的にあり得る、鳥インフルエンザが発生した時のことなども想像しながら、感染症に対峙する方法を学んで行けるといいかもしれません。
同様の理由で、われわれ何度もコロナウイルスによる風邪を引きます。一回の感染では他のコロナウイルスへの免疫を獲得できないようなのです。弱毒性のウイルスばかりだと良いのですが、SARSやMERS、今回のCOVID-19などのように致死性が高いヤツが出てくるのは本当に脅威です。
今後はコロナウイルスに関しても鳥インフルエンザと同様のモニタリングが必要という認識になるのではないでしょうか。
最後に日本感染症学会の市民へ向けたメッセージです。
あと2週間ほどは常にウイルスの存在に注意しながら生活する必要があるようですね。将来的にあり得る、鳥インフルエンザが発生した時のことなども想像しながら、感染症に対峙する方法を学んで行けるといいかもしれません。
「不顕性」であるだけに、そもそもスクリーニングの対象にも なっていなかったとか?
一定エリアを全数調査したら、どんな割合で出るのか ですね。