『モサド前長官の証言』とか言う本を読んでいたら、アメリカが『国家情報長官』ポストを新設したのは問題だ、と指摘してまして、ちょいとそのジョーホーチョーカンなるものをネットで調べてみたんですが、
このおっちゃんです。
長官はこの2月12日にステートメントを発表してまして、冒頭、『経済危機の影響』について分析してるんですな。
Far-Reaching Impact of Global Economic Crisis
Indeed, policies designed to promote domestic export industries—so-called beggar-thy-neighbor policies such as competitive currency devaluations, import tariffs, and/or export subsidies—risk unleashing a wave of destructive protectionism.
通貨切り下げ、輸入関税、輸出補助金などの輸出振興政策、いわゆる近隣窮乏化政策は、破壊的な保護貿易主義のうねりを解き放つリスクを冒している。
まあ、これ、先日、アジアの通貨当局が自国通貨の切り下げに動きつつあるという記事が出てましたが、これなんかイカン動きに入るんでしょうな。
Besides increased economic nationalism, the most likely political fallout for US interests will involve allies and friends not being able to fully meet their defense and humanitarian obligations. Potential refugee flows from the Caribbean could also impact Homeland security.
経済国家主義とは別として、最もありうる米国の国益への影響は、同盟国や友好国がその防衛や人道上の必要を満たせなくなることにある。米国本土への影響としては、カリブ海諸国からの避難民の流入の恐れがある。
なるへそ。 で、次の文章にドキっとしたりして。
The widely held perception that excesses in US financial markets and inadequate regulation were responsible has increased criticism about free market policies, which may make it difficult to achieve long-time US objectives, such as the opening of national capital markets and increasing domestic demand in Asia.
米国の行きすぎた金融市場や、不適切な規制に責任がある、とする先入見が、自由市場政策に対する批判を高めており、結果として米国の長期的な政策目標、たとえばアジアにおいて資本市場を開放させるだとか、国内需要を増大させることを難しくさせている可能性がある。
ゲッ!! ハッキリ書いてるやん。資本市場の開放と内需拡大。日本がずっとやらされてきたこととちゃう?(なんで関西弁やねん)
自由市場と内需の拡大は日本の利益であるかも知れませんが、米国の政策目標にされたんじゃあ・・・、ってとこですな。米国の利益であるとともに、日本の利益でもある、とか言われると、そうか、となるかも知れませんが、よーく考える必要もありますな。
もう一点。これをCIAやなんか、インテリジェンスコミュニティーを統括する長官が述べていることです。市場開放なんか、インテリジェンスの領分かいな、というのは一昔前の感覚なんでしょうな。
さて、一方で、中国についてこんな調子です。
The November G-20 financial summit in Washington also elevated the influence of large,emerging market nations. As was the case in the Asian financial crisis, China has an opportunity to increase its prestige if Beijing can exert a stabilizing influence by maintaining strong import
growth and not letting its currency slide.
11月のG20では、新興国が影響力を高めた。アジアの金融危機でそうだったように、中国が強い輸入の成長を維持し、通貨の価値を維持することで安定への力を発揮することで、その地位を高めるチャンスがある。
チャンスがある、ってか、あんた、そうしろって言ってんでしょう、と中国から突っ込みが入りそうですな。
G20については、注目する日本の論者も多い気がしますが、これを読む限り結構、新興国の台頭を肯定的に捉えている感じですよね。
米国は多極化政策に向かっていて、わざと失策を重ねている、なんて書いている方もいらっしゃるようですが、まあ、どんなもんですかね。
このおっちゃんです。
長官はこの2月12日にステートメントを発表してまして、冒頭、『経済危機の影響』について分析してるんですな。
Far-Reaching Impact of Global Economic Crisis
Indeed, policies designed to promote domestic export industries—so-called beggar-thy-neighbor policies such as competitive currency devaluations, import tariffs, and/or export subsidies—risk unleashing a wave of destructive protectionism.
通貨切り下げ、輸入関税、輸出補助金などの輸出振興政策、いわゆる近隣窮乏化政策は、破壊的な保護貿易主義のうねりを解き放つリスクを冒している。
まあ、これ、先日、アジアの通貨当局が自国通貨の切り下げに動きつつあるという記事が出てましたが、これなんかイカン動きに入るんでしょうな。
Besides increased economic nationalism, the most likely political fallout for US interests will involve allies and friends not being able to fully meet their defense and humanitarian obligations. Potential refugee flows from the Caribbean could also impact Homeland security.
経済国家主義とは別として、最もありうる米国の国益への影響は、同盟国や友好国がその防衛や人道上の必要を満たせなくなることにある。米国本土への影響としては、カリブ海諸国からの避難民の流入の恐れがある。
なるへそ。 で、次の文章にドキっとしたりして。
The widely held perception that excesses in US financial markets and inadequate regulation were responsible has increased criticism about free market policies, which may make it difficult to achieve long-time US objectives, such as the opening of national capital markets and increasing domestic demand in Asia.
米国の行きすぎた金融市場や、不適切な規制に責任がある、とする先入見が、自由市場政策に対する批判を高めており、結果として米国の長期的な政策目標、たとえばアジアにおいて資本市場を開放させるだとか、国内需要を増大させることを難しくさせている可能性がある。
ゲッ!! ハッキリ書いてるやん。資本市場の開放と内需拡大。日本がずっとやらされてきたこととちゃう?(なんで関西弁やねん)
自由市場と内需の拡大は日本の利益であるかも知れませんが、米国の政策目標にされたんじゃあ・・・、ってとこですな。米国の利益であるとともに、日本の利益でもある、とか言われると、そうか、となるかも知れませんが、よーく考える必要もありますな。
もう一点。これをCIAやなんか、インテリジェンスコミュニティーを統括する長官が述べていることです。市場開放なんか、インテリジェンスの領分かいな、というのは一昔前の感覚なんでしょうな。
さて、一方で、中国についてこんな調子です。
The November G-20 financial summit in Washington also elevated the influence of large,emerging market nations. As was the case in the Asian financial crisis, China has an opportunity to increase its prestige if Beijing can exert a stabilizing influence by maintaining strong import
growth and not letting its currency slide.
11月のG20では、新興国が影響力を高めた。アジアの金融危機でそうだったように、中国が強い輸入の成長を維持し、通貨の価値を維持することで安定への力を発揮することで、その地位を高めるチャンスがある。
チャンスがある、ってか、あんた、そうしろって言ってんでしょう、と中国から突っ込みが入りそうですな。
G20については、注目する日本の論者も多い気がしますが、これを読む限り結構、新興国の台頭を肯定的に捉えている感じですよね。
米国は多極化政策に向かっていて、わざと失策を重ねている、なんて書いている方もいらっしゃるようですが、まあ、どんなもんですかね。