ジョブズがアップル経営の日々の業務から退任した,ってことで、ジョブズのこれまでの業績についてあちこちで紹介されているなあ、って感じでしたが、
突然,一斉に出だしたんで,ナンデ,と思ったら亡くなってるじゃあありませんか。
いや,びっくり。
で、動画を三つ。
これは,かつて,ジョブズがマッキントッシュを自ら説明したときの映像です。
Young Vibrant Steve Jobs | 1983 Apple Keynote
IBMと戦っていた,ということがよくわかるんですな。アップルⅡでパソコンの世界を切開いたと思ったら,巨人がやってきてIBM PCを出してきて,つぶしにかかってきた。彼らは世界を制覇しようとしている。自由を守るのはアップル,マッキントッシュしかない。
ジョージオーウェルの1984を持ち出してきて,IBMをファシストにたとえてるCMも流されてますが,反大企業だとか、自由,だとか,モロ出しです。レーガンが大統領,ロシアもまだゴルバチョフが出てくる前の時代で冷戦の枠組みが外れようとは想像も付かなかった時代でもあるんですな。まだまだIBMもゆるぎなく,ミニコンピュータの将来性を見誤った位しか失敗例としてジョブズに指摘されていません。
次の動画は,当時のビルゲイツ。
1983 Apple Event Bill Gates and Steve Jobs
わ、若い。その辺のお兄ちゃんです。多分,まだとなりに座っているロータスのオッサンの方が格上だったんでしょう。来年は,マッキントッシュへの売り上げを半分に持っていきたいとかなんとか,おべんちゃらまで言ったりして。
ハードのパソコンが売れれば,自分トコの売り上げも拡大する,というのは,当時からよーくわかってて,マッキントッシュの売り上げが伸びて自分もハッピーというわけですな。パソコンの売り上げは,アップルによってではなく,MS-DOSベースで圧倒的に拡大させて,マイクロソフトが帝国化したのは,もうちょっと後のハナシで。
後にアップルが凋落して,マイクロソフトが圧勝していたころ,マイクロソフトがオフィスのマック用のアップグレイドをわざと遅らせてるんじゃないか,みたいなハナシがあったと思うんですが,ビルゲイツは,インタビューで,
そんなことはありません,アップルもマイクロソフトの重要な顧客のひとつです,と答えているのを見た事があります。当時,売り上げのシェアは1割とかその位の数字を言ってましたかねえ。
最後は,以前の繰り返しになりますが,ジョブズのスタンフォード・スピーチの後半部分です。
スティーブ・ジョブス 伝説のスピーチ 2/2
3つのストーリーとして語られてるんですが,後半は死についてがテーマになっています。今回,なくなったんで,この部分があちこちのメディアに取り上げられて流されてますな。膵臓癌で,余命数ヶ月と宣告されたと思ったら,助かる癌だった。
毎日,朝起きて鏡を見ながら今日,死ぬとしたら何をしたいか,を考える。お前は,本当にしたいことをやっているかと問いかけて,そうじゃない日が続いていたら,そろそろしていることを変えていかねばならない。
他人の考えにあわせたり,他人の人生を歩む必要はないのだ。
恐怖心が問題なのだ。
感動的なスピーチです。
まあ,若い人が真に受けて,やりたいことをやる,と就職しなかったりすると,日本じゃかなり苦労することになりそうですが。
とにかく,アップルが凋落して,小さなサプパイヤーに過ぎなかったマイクロソフトにしてやられて、その後復活して,なんと時価総額でマイクロソフトをまた抜いた,ってのがすごいですな。
いまやジョブズは神様扱いですが,追い出されたころは,ボロカスだったようですがね。
アップル vs マイクロソフト 時価総額トップ
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