会計スキル・USCPA

会計はビジネスの共通語。一緒に勉強しましょ。

普天間は韓国へ その3

2010-08-22 23:19:23 | 政治
さっそく、文芸春秋9月号を買って読んでみましたが、

文藝春秋 2010年 09月号 [雑誌]
クリエーター情報なし
文藝春秋


記事では、米韓首脳会談で、李明博大統領から普天間問題を切り出して、最悪のシナリオになった場合は、韓国の軍施設を提供したいと話したことになっています。

で、情報源は、大統領と極めて近い関係者の証言なんだそうで。

『日本の防衛当局にとっては想定外のことだろう』、とも書いてますが、そんなことは無いでしょう。ジョスナイ講演がアッフされているのは今年の2月なんで。その時に、普天間の移設先が決まらなければ、韓国という手もある、とナイ自身じゃないんですが、講演のコーディネーターか、司会者かが、話していますね。

韓国案に可能性がある理由を、李大統領と米国の関係が良好であることを上げているんですが、この文芸春秋もその線に沿って、オバマー李間の関係の良さを強調しています。


さて、この記事をすこし分析してみましょうか。

1、韓国提案を、日米関係を悪化、ないしは劣化させる観点から説明している

日米同盟は朝鮮半島有事を意識した米韓同盟とことなり、アジア太平洋地域全体の安全保障を担っている、それなのに、普天間基地が韓国に移転するなんてことになったら・・・。日本はコーナーストンで、韓国はリンチピンと米国は位置づけていて、コーナーストン、、礎石の方が重要だが、普天間が韓国に移転するようなことになったら、韓国がコーナーストンになるんじゃないか、とまで書いてます。

2、米国はそんな風に考えていないだろ

記事では、強烈に危機感をあおってて、ちょっとついていけない感じですが、韓国移転案を米国サイドから見たらどうなっているかと言うと、

日米関係は中国を取り込むためのヘッジであって東アジアを安定させるためには不可欠で
普天間問題が日米関係を悪化させることはない、
仮にうまくいかなければ、韓国に移転させるという手もある
なぜなら李大統領との関係が良いので受け入れてもらえるんじゃないかな

ってな具合で、戦略レベルでは『飛行場一つくらい、どっちゃでもえーがな』と考えているようなんですな。

3、ってことは、これは下々の争いの一環なのだ

ジョセフナイのような米国全体の戦略を考えるんじゃなくて、もう少しレベルダウンした段階の利害でこの情報は流されたということになりますな。これ、リーク情報なわけで、リークには意図があって・・・。

で、孫崎さんに登場願って、



10回シリーズなんで、関心のある方はYoutubeで最初から見ていたたきたいんですが、この動画の後半で、孫崎さんは、周恩来の言葉を引いておられて、

情報には3種類ある、1つは普通に事実を伝えるもの、2つはプロパガンダ、ここまではわかりますね、

で3つ目が、

政策を遂行するための情報で、『今の時代はこれが大事なのよ』とおっしゃってます。イラクに大量破壊兵器がある、という情報でイラクに戦争を仕掛けたけど、それありましたかあ、ってな具合。よく見とかないと分からないまま巻き込まれる。


では、この記事の情報リークには、どのような政策遂行意図が背後にあると考えられますかね。

まずは、韓国移転案をあらかじめつぶす。

この記事では韓国移転案を実現性は低い、と書いてますが、ホントですかね。2月の段階で口にされてるんで、意外にマジで検討されてたりして。そうなっちゃ困ると考える人達が、流したと考えるべきなんでしょうな。韓国では反米軍の声は大きいし、李大統領だって人気がある方じゃない。日本でも危機感をあおられる人が出てくる。こうやって大っぴらにしときゃあ、芽は摘まれてしまいます。首脳会談でどうしたこうしたという事実関係がホントカどうかは別問題で、韓国移転案が語られるということが大事ですね。

で、普天間国内移転政策を進める

ということになりますかね。

これ、誰の政策意図なんでしょうか。韓国側のリークとありますが、どうなんでしょう。種子島案やらなんから、リークされまくって鳩山さんが退任の時に、政権運営の失敗の理由の一つに上げた位なんで。

今は締め付けも厳しくなってるでしょうから、意外に日本サイドからリークされてて、出元は韓国ってことにしとけってことだったりして。



いろいろと素人談義、妄想が膨らむんですが、



あたしもヒマですな。



普天間は韓国へ? ジョセフ・ナイ

普天間は韓国へ その2



ジル 負けちゃったわよ  オーストラリア

2010-08-22 10:33:46 | 政治
芳しくないとは伝えられてましたが、やっぱ負けましたか。




映像では前半に保守党の党首の勝利宣言、後半がジルの敗北スピーチになります。

Australia faces hung parliament as Julia Gillard's Labor party suffers losses

クリントンが負けた時の言葉を引いて、

"The people have spoken, but it's going to take a little while to determine what they've said."

人々は語った。しかし、語ったことを決めるには、もう少し時間がかかるのです。


選挙の結果はまだ完全ではなくて、不確定なんだそうですが、どっちも単独では政権を取れず、連立を模索することになるってことで、これ、

イギリスのこないだの選挙と同じなんですな。



Labor can expect the support of the first-ever Green member, and probably also a former Green turned independent, who seemed likely to win a seat.

労働党は初めて当選したグリーンメンバーの支持を期待できる。それと前回グリーンから無所属に変わって、当選しそうなメンバーからも多分できるだろう。

グリーンって、あのグジラ船に体当たりするヤツらのことですかね。
労働党がグリーンと組んで政権を維持した場合、ちょっとヤな感じです。

Whoever forms a government, it is clear that the big winner is the Greens. In addition to their seat in the lower house, they will control the balance of power in the upper house, the senate. They look set to win 12% of the vote nationally, 50% more than last time. They could also double their number of seats in the combined houses of parliament.

誰が政権を獲得するかは別として、この選挙での大きな勝利者は、グリーンだ。下院での議席を加えたことと、上院でもパワーバランスをコントロールすることになる。前回の選挙より5割高い12%もの票を獲得したようだ。上下院合わせて議席は2倍になったかも。


左から労働党への失望票がでて、グリーンにかなり流れてしまったってことですね。この点も英国と同じですな。たしか英国では、グリーンがはじめて議席を獲得した、といって、新議員がインタビューをうけてたのをみたことがあります。

アソーさんが、首相の代わりバナに選挙しないで、ずるずる行ったことを批判されてましたが、ジルは機を見るに敏で速効選挙に打って出たと思ったんですが、だめでしたか。

それにしても世界的に政治模様が変わっているのかもしれませんね。

日本はねじれ、英国も中途半端で連立政権、オーストラリアもそうか、

で、米国も民主党は左から逃げられ、共和党はティーパーティの支持をうけたちょい変な右候補者から脅かされ、と既存の枠組みが壊れかけてる感じがしませんかね。