「1人で100人分の成果を出す軍師の戦略」皆木 和義 (著) /クロスメディア・パブリッシング
タイトルからしていかにも大河ドラマあやかり本っぽかったが、ぎゃくに気軽に読めるかなぁ~と手に取ってみた。
「軍師」という言葉は戦国時代には存在せず、江戸時代の軍記物から生じたという点、それこそ「軍師官兵衛」の放映が決まってから、ネット上の友人の日記などで語られていたので知っていたが、本書も冒頭でその点は踏まえた上で書いてくれている。
本書では軍師として
・黒田官兵衛(豊臣秀吉の軍師)
・竹中半兵衛(豊臣秀吉の軍師)
・小早川隆景(毛利家の軍師)
・直江兼続(上杉景勝の軍師)
・山本勘助(武田信玄の軍師)
・太原雪斎(今川義元の軍師)
・片倉景綱(伊達政宗の軍師)
・石田三成(関ヶ原の戦いの軍師)
・本多正信(徳川家康の軍師)
・真田幸村(大阪の陣の軍師)
の10人を挙げている。
今年に入り「軍師官兵衛」以外にも「真田太平記」「独眼竜政宗」「天地人」「徳川家康」と昔の大河ドラマや新大型時代劇をずっと観てきたことにより、何だか懐かしい(?)面々ばかり。この中で今年縁がなさそうなのは山本勘助だけだ。
そんなこんなで、色々見た名場面を思い浮かべながら気楽に読んで、読み終わった。
この本で特筆すべきことが2つある。
1つは、通常軍師としては語られない石田三成を軍師として挙げていること。自分に足りない要素を補う意味で、名将・島左近をスカウトした時、自分の知行の半分で召抱えた(つまり部下に自分と同じだけの禄を与えた)と言う点を強調する。大変な熱意を持って良い人材を求めようとしたことがわかる。
大河ドラマなどでは、石田三成は大抵「悪く」描かれるか、「懐の小さい」人物として描かれる。「軍師官兵衛」では田中圭が好演しているが、とにかく憎ったらしいことこの上なく、見るたびに早く死ねとか思っちゃう。なので逆に三成がいかにして逸材を探して抱え込もうとしていたかについては、ドラマではあまり描かれないことなので、今回勉強になった。
もう1つは、各軍師について説明する傍ら、その軍師と同じ趣旨のことを言ったとされる現代の経営者の発言を同時に掲載していることだ。やや唐突感がないわけでもないが、現代の経営に当てはめて考えようとすることが本書のセールスポイントの1つなのかもしれない。ただ、欲を言えば、折角載せているのであるから、そこはもっと深く突っ込んで欲しかったような気がする。
タイトルからしていかにも大河ドラマあやかり本っぽかったが、ぎゃくに気軽に読めるかなぁ~と手に取ってみた。
「軍師」という言葉は戦国時代には存在せず、江戸時代の軍記物から生じたという点、それこそ「軍師官兵衛」の放映が決まってから、ネット上の友人の日記などで語られていたので知っていたが、本書も冒頭でその点は踏まえた上で書いてくれている。
本書では軍師として
・黒田官兵衛(豊臣秀吉の軍師)
・竹中半兵衛(豊臣秀吉の軍師)
・小早川隆景(毛利家の軍師)
・直江兼続(上杉景勝の軍師)
・山本勘助(武田信玄の軍師)
・太原雪斎(今川義元の軍師)
・片倉景綱(伊達政宗の軍師)
・石田三成(関ヶ原の戦いの軍師)
・本多正信(徳川家康の軍師)
・真田幸村(大阪の陣の軍師)
の10人を挙げている。
今年に入り「軍師官兵衛」以外にも「真田太平記」「独眼竜政宗」「天地人」「徳川家康」と昔の大河ドラマや新大型時代劇をずっと観てきたことにより、何だか懐かしい(?)面々ばかり。この中で今年縁がなさそうなのは山本勘助だけだ。
そんなこんなで、色々見た名場面を思い浮かべながら気楽に読んで、読み終わった。
この本で特筆すべきことが2つある。
1つは、通常軍師としては語られない石田三成を軍師として挙げていること。自分に足りない要素を補う意味で、名将・島左近をスカウトした時、自分の知行の半分で召抱えた(つまり部下に自分と同じだけの禄を与えた)と言う点を強調する。大変な熱意を持って良い人材を求めようとしたことがわかる。
大河ドラマなどでは、石田三成は大抵「悪く」描かれるか、「懐の小さい」人物として描かれる。「軍師官兵衛」では田中圭が好演しているが、とにかく憎ったらしいことこの上なく、見るたびに早く死ねとか思っちゃう。なので逆に三成がいかにして逸材を探して抱え込もうとしていたかについては、ドラマではあまり描かれないことなので、今回勉強になった。
もう1つは、各軍師について説明する傍ら、その軍師と同じ趣旨のことを言ったとされる現代の経営者の発言を同時に掲載していることだ。やや唐突感がないわけでもないが、現代の経営に当てはめて考えようとすることが本書のセールスポイントの1つなのかもしれない。ただ、欲を言えば、折角載せているのであるから、そこはもっと深く突っ込んで欲しかったような気がする。