さぶりんブログ

音楽が大好きなさぶりんが、自作イラストや怪しい楽器、本や映画の感想、花と電車の追っかけ記録などをランダムに載せています。

「エリーゼのために」は「テレーゼのために」だった!

2012-07-20 23:11:38 | 読書録

(【読書録】歴史のミステリー8)

私は今までの人生の中で一度だけ「ベートーヴェンみたい」と言われたことがある。それは私に音楽の才能があるからでも、つねにしかめ面をしているからでも何でもない。単に髪の毛がボサボサだったからである。で、今の私の前髪は、ベートーヴェンみたいといわれた頃よりもはるかにボサボサである・・・何故なら全然美容院に行く時間がないからである・・・ってな話はエラそうに書く話じゃないな。

さて、ベートーヴェンの名曲「エリーゼのために」は、ピアノに興味のある人なら、誰でも弾いたことがある曲だろう。正式にレッスンを受けていなくても、最初の部分は弾ける・・・でも、中間部から後半にかけて、つっかえるか大幅にテンポダウンすると、独習者であることが分かってしまう曲だと、私は勝手に思っている・・・というのはさておき、ピアノを習っていない人まで思わず手を出してしまう傑作「エリーゼのために」の題名がもし本当は違う題名だったら・・・・・・・・?

「エリーゼのために」はベートーベンが40歳の時に作曲された曲だが、世に出たのは何とベートーベンの死から38年たってからだという。以来、長年「エリーゼ(Elise)」って誰?という憶測が飛び交ってきた。しかしベートーヴェンは髪の毛だけでなく筆跡も癖だらけのぐちゃぐちゃだったらしく、ベートーヴェンの筆跡を研究していた研究家が、Theの3文字がEに非常に似ているため、「エリーゼ(Elise)」は実は「テレーゼ(Thelese)」だ・・・という見解を出して、ほぼ決定的になったとか。何故ならエレーゼはいなくても、テレーゼという女性ならベートーヴェンの近くにいたからである。そもそもこの曲の楽譜自体、もともとテレーゼ・フォン・マルファッティが持っていたのであるから。

それでもずっとこの曲が「エリーゼのために」と呼ばれてきたのは、やはりベートーヴェンの死後に世に出た作品だからだろうか。楽聖が生きているうちなら、間違えた名前で発表されるわけがないし・・・・いやいや恋愛下手なベートーヴェンなら、好きな人の名前を曲名につけてはみたものの、恥ずかしくなって、別の名前で呼ばれても、それはそれでいいや、いまさら題名を直されても照れ~ぜ‥‥と思うかもしれない。


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