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帝都東京・隠された地下網の秘密

2006年09月07日 17時19分26秒 | Books
 先日、ポール死亡説なんかを取り上げたことから分かるかもしれないが、私はこの手の妄想すれすれの「実はこうだったんだよ」的な話というのか、早い話トンデモ話が大好きだ。子供の頃にはフォン・デニケンなんてところは良く読んだものものだし、ちょっと前だとグラハム・ハンコック、あっ、TV番組「第三の選択」に端を発するシリーズなんても好きだった。それがでっちあげや妄想であっても、それらしく騙してくれれば、個人的にはエンターテイメントとして楽しめるといったところなんだろうと思う。しばらく前に出た本ではあるが、ここでテーマとなった時間的、空間的、人的なスケールの巨大さや、地下施設を隠蔽する政府といういかにも陰謀くさい構図といい、近年のトンデモ本では久々の収穫という感じがする。

「戦後の地下技術の革新は凄まじく、よほどのことがないかぎりトンネルの中に壁を立てる必要などないという、必要はないにもかかわらず、地下鉄のトンネルには延々と壁が並んでいる」
「戦前からある地下鉄は銀座線だけとされている。他の路線はしかれなかったという。大手町から日本橋へ、地下鉄東西線は戦後になって建設された。だが、この区間に並んでいる茶褐色の壁は、私には銀座線より新しいようには見えなかった」

 私は上記の前書きの部分で、このところ見慣れた東京の地下の風景がぐにゃりと溶けるような興奮を覚えた。前記の引用で既にわかるとおり、内容的には東京には戦前に戦争用に作られた地下鉄を始めとする地下施設が沢山あって、処分に困った政府が地下鉄や地下駐車場という形でリサイクルしているのではないか....というものだ。その手かがりとして、地図にある解釈に困るようなサインや現行の地下鉄の不可思議な形状などからを中心に推理をしていくのだが、ちょいと妄想が過ぎるんじゃないのと思うようなところは散見するが、東京の地下駐車場のシームレスさ広さや地下鉄の感じる妙に奇妙な違和感をこれまでなんとなくもやもや感じていた人なら、一気に読ませる魅力はあると思う。
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