市原市議会議員 小沢美佳です

市政や議会の報告、日々の活動や想いを綴ります。
一番身近な地方政治の面白さが、皆さんに伝わりますように・・・

代表質問より2 もう一歩が足りない!

2021-06-29 | 生活困窮
代表質問の2番目のテーマは、生活保護世帯の中高生への支援について。
この質問を通して私が行政に一番言いたかったのは
「もっと市民一人一人の困りごとに丁寧に向き合ってほしい」
ということです。

例えば、生活困窮世帯の中学生のために市が提供する、無料塾「未来くらぶ」(市内4カ所)。
市内の生活保護世帯の中学生は毎年だいたい90名くらいですが、「未来くらぶ」に通う生徒は、ほんの数パーセント。今年度はたった3名です。
その少なさの理由を質問すると、
保護者が自家用車を所有していないので送迎できないことや、子どもの学習の後押しをする余裕がないことを上げていました。

でも、
この無料塾は貧困の連鎖を断ち切るための事業ですから、もっと課題を掘り下げてほしいんです。

これは実際にあった話ですが、
「未来くらぶ」に通う準要保護(生活保護に準ずる困窮世帯)の生徒の家庭が、途中から生活保護に切り替わる事態になりました。
そうなると自家用車での送迎が不可能になりますから、この生徒がどんなに希望しても、もう通えなくなってしまうのです。

ここで「決まりだから仕方ない」と思考停止するのではなくて、
どうすればこの事態を回避することができるのか知恵を絞り、仕組みを作るのが行政の務めだと思うのですが。
タクシー券なのか、塾をもっと増やすのか、あるいは民間の塾のクーポン券なのか??

その他、子どもへのアプローチにも課題があります。
例えばバイトの話。
高校生のバイト代は収入と見なされるので、生活保護費がその分減らされるのを恐れ、隠れてバイトをしたことが発覚し、不正受給と認定されて市から返還を求められるケースが後を絶ちません。

けれども実際はきちんと申告すれば条件により収入と見なされませんし、
自立更生計画書を提出すれば、進学や就職などを目的に貯蓄することもできるのです。

そういった知識とか、
卒業後の進路のこと・進学に必要なお金のことなどを、保護者にではなく(←ここがポイント)直接本人に伝え、相談に乗ってあげることは非常に大事だと思うのですが、、
実際、ケースワーカーは本人に会う事すらできていないのが現状のようです。
まあ、昼間に訪ねても学校で不在がちなのは当たり前なので・・・。

ではどうすればよいか?
ここも、もう一歩の踏み込みが足らないんですよね。
(因みに、市のスローガンは『もっと前へ!』ですよ(^^;))

私は、学校と福祉担当部署の連携がもっと必要だと思います。
行政の縦割り志向はまだ根強いのかもしれませんが・・・。

いずれにせよ、
生身の市民の困りごとや訴えにじっと耳を傾け、そこから気付きを得て解決につなげる、
そんな行政であってほしいとの思いを込めて質問しました。

だから(昨日の話に繋がりますが)職員のモチベーションの確保は、やっぱり大事ですね。

雨に光るアガパンサス「クイーンマム」



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