ふくろたか

札幌と福岡に思いを馳せるジム一家の東京暮らし

追悼ウオーク2023

2023年03月15日 | 日記・その他
横浜M戦があった12日は、今年で12回目となる追悼ウオークを実施。



今年は関東大震災100年の節目ゆえ、両国・横網町公園の東京慰霊堂は
このような垂れ幕を掲げていた。震災・空襲資料を展示している
園内の復興記念館(入館無料)も日曜日とあって見学客が多かった印象。


記念館の展示品から1点を紹介。
洋画家・有島生馬(有島武郎の弟・里見弴の兄)が1931(昭和6)年の
第18回二科展に出展した「大震記念」 被災時の記憶を元にした作品で、
作中の人物は当時の山本権兵衛首相や後藤新平内務相らを描いたとされる。
左の目立つ和装の女性は「大正三美人」の歌人・柳原白蓮がモデルとか
<なぜこんな出で立ちなのかは「白蓮事件」をひも解くと理解できるような
なお、寄贈者の「安田善次郎」は1921(大正10)年にテロに倒れた
初代ではなく、2代目の長男(旧名・善之助)と推察される。


震災100年を受けて、記念館で購入した竹久夢二「東京災難画信」
美人画で知られる夢二だが、震災に当たっては東京のスケッチ付きルポを
「都新聞」(現・東京新聞)に連載していた。
夢二の被災地取材は「宵待草事件簿」(作・古山寛/画・ほんまりう)で
知っていたが、書籍にまとまっていたとは知らなかった(恥)。
子どもたちの「自警団ごっこ」を鋭く批評するなど
社会派の一面をのぞかせており、なかなか読み応えがあった。
ちなみに夢二の祥月命日は震災と同じ9月1日である<1934(昭和9)年没


震災遺構とまでは言えないが、今年もウオークの途上で見かけた
関連文化財をひとつ紹介。江東区門前仲町1丁目の「深川東京モダン館」
震災翌年の1924(大正13)年に被災者向けに建てられた深川公衆食堂が前身で、
1932(昭和7)年には公設の東京市深川食堂になった。戦時中の配給所、
戦後の職安や授産施設を経て、2008(平成20)年に国の有形文化財になった。
現在は下町散歩の案内所になっている。100円コーヒーを
セルフで提供しており、ひと息つくにはぴったりの場所と言える。
かつては多くの窮民が行列を作った施設だが、今は同じ通りの並びに
人気の「トリュフ・ベーカリー」があり、連日のように行列ができている。



「トリュフ・ベーカリー」をはじめ、今回のウオークでは、
築地市場から門前仲町、清澄白河にかけて、飲食店やベーカリーなどに
行列をつくる人々がとにかく目についた。スーツケースを転がしている
遠出とおぼしき人も多く(WBC観戦のついで?)、好天の日曜日とはいえ、
「物価高とはいったい・・・」と思わないでもなかった。
門前仲町を流れる大横川では舟遊びを体験する人も。
岸辺のさくらが満開になれば、もっとにぎわいを見せるかもしれない
<18日から来月2日までお江戸深川さくらまつり開催