縮む世界・２３

縮む世界・２３


透明「・・・・・。」

　怜「・・・・・。」

瑠璃「・・・・・。」

美莉「・・・・・。」


コンが動かない

怜の心配そうな顔が目に焼き付く・・・。


透明「(どうして・・・構成は完璧のはず・・・)」


何故そんな言葉が頭の中をグルグル回っている。

怜がコンの本体となるはずだった依代を抱きしめる


瑠璃「コンちゃん・・・どうなったの」

美莉「そんな・・・

　　　ちゃんとできてるはずなのに・・・。」

透明「・・・くっ」


コーティングし続けている霊力が尽きかけている


透明「(コン戻ってこい)」


切なる願いとは裏腹に、コンが復活する気配が

いっこうに現れない・・・。


透明「・・・・なんで・・・。」


気力と同じで、霊力も限界がある・・・。

これ以上は・・・もたない


　怜「・・・コン・・・・」


諦めるしか・・・ないのか

霊力が・・・完全につき・・・




「まったく何やってんだか」

透明「」


コーティングしていた霊力が拡大してゆく


透明「ま、円」

　円「なかなか面白いことしてんじゃん

　　　混ぜてもらうわよ」

透明「お前、どうして」

　円「はぁ響に呼ばれたに決まってんじゃん」

透明「えっ」


私達がコンのことに集中している間、

響は円に事情を話し、呼んでくれていた

きっと響もコンが心配だったのだろう・・・。


私達キョウダイ、特に女性陣は響に弱い

赤ちゃんの時から面倒をみているためか

自分の子どものように感じているのかもしれない。


透明「お前遅れてやってくるとか

　　　ヒーローか」

　円「はぁ～それを言うなら

　　　ヒロインでしょうが～」


ヒロインでしょうが～って叫ぶヒロインを

私は知りませんけど・・・


まぁでも円がコーティングしてくれているのなら

私は最終手段にでる・・・。



　　　　　　　　　　続く・・・。

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