

仕事場から40分

すっかり日も暮れ、夜のとばりが降りる頃
私は本宮さんの家に到着する・・・



「オン・バ


透明「(・・・なんだ


家の中から、変な呪文が聞こえてくるぞ

私は、嫌な予感を抱きながら本宮家の門を叩く

本宮「はい


先生

いただいて・・・

透明「あの~


本宮「は、はい


実は、あの後、悠木さんに連絡して
息子のことを言ったんです

最初は文句を言おうとしたのですが、
今、隆太郎の中の霊と自分の呪文が
闘っているから、そのような状態なんだ

と・・・

その後、しばらくしてからもっと強い方法で
霊を追い払うと家にいらして・・・。」
透明「マズイ


私は、本宮さんを押しのけ、隆太郎くんのいる
部屋へ急いだ



「ガラッ

透明「ストップ

悠木「なんだ


本宮「せ、先生

後から追ってきた本宮さんが割って入る

本宮「悠木さん

透明先生です

悠木「あ~ぁ


ふ~ん・・・

人を蔑んだ目で、上から下まで眺めている


嫌な気分だ


それでも、大人の対応をする・・・。
透明「はじめまして、悠木さん

私は、占い師の透明と申します

悠木「それで

透明「えっ

悠木「それで、なんなの

占い師ふぜいが何のようなんだ

私は今、大切な除霊をしているんだよ

邪魔をするんじゃない

この子がどうなっても良いのか

名も名乗らない・・・

完全に見下されてるよ

私は、この霊能者らしき人物に興味はなかった

すぐさま隆太郎くんの状態を視る

悠木「おい


本宮さん

いいのか

本宮さんはそう言われアタフタしている


透明「(外傷はない

可能性がある・・・んっ

私の目に飛び込んできたのは、隆太郎くんの
身体の中で蠢く、幾人もの目



あり得ない光景が私の目の前で起こっている

透明「本宮さん

手遅れになる

何故、応急処置をしてないんですか

本宮「えっ


悠木「素人は黙っていろ

さっきから、言っているだろう

今、大事な除霊中だ

でていけ~~~~~っ

すごい剣幕で私たちを部屋の外へ追い出す霊能者

扉を閉め、また何やら呪文を唱え出す

透明「・・・・・・。」
本宮「せ、せんせい・・・すみません・・・

透明「本宮さん


本宮「そんなの



あの子は、妻の忘れ形見です

私の宝物です・・・ううっ・・・・うううっ

透明「だったら、決断してください

私にやらせるのか

任せるのか

本宮「

珍しく、鬼の形相をした透明先生に本宮さんが固まる

透明「はやくしろ

本宮「先生・・・お願いします

隆太郎を


透明「承知した

能力全開

透明本気モードです

続く・・・。
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