高知発 NPO法人 土といのち

1977年7月に高知県でうまれた「高知土と生命(いのち)を守る会」を母体にした、47年の歴史をもつ共同購入の会です。

畑作入門一歩前 その4

2015-01-08 09:00:00 | 連載
小幡 尚

 畑作のための準備作業は、1ヶ月にわたって続きました。
草刈りが一段落した後には、
生まれて初めて購入した鍬(くわ)を使い、
土を耕していきました。
鍬を振るうのも人生初体験です。
見よう見まねでやってみるしかありませんでした。

 愛用の鍬は、刃の幅が狭い、ごく軽いタイプのものですが、
当初は鍬に振り回され、土をまき散らすことしかできませんでした。
それでも、むやみに振るっているうちに
なんとか耕すことができるようになり、
刃が土に食い込む瞬間の手応えや、土を返した瞬間の湿ったにおいを
心地よく感じる余裕も生まれました。

 次に畝(うね)を作り始めました。
あまり大きくも高くもないものでしたが、
3列の畝が出来上がると「畑っぽくなった」と思えました。
畝を作りながら、畑の水はけについても考え始めました。

 私の畑は「元棚田」です。
そのため、上段の畑の石垣と接している部分に水が流れています。
当初、この水路の流れが悪く、
上段に近いところの土はかなり湿っていました。
その状態を改善するため、水路を浚う作業を行ないました。
鍬とスコップを駆使して泥を除(の)けていく作業は、
なかなかたいへんでした。
この作業がだいたい終わると、
なんとか畑というべきものが目の前に広がりました。

 最後に後日談を一つ。
前回分を書いた後、
愛用していた鍬が使えなくなってしまいました。
刃を支える部分が折れてしまったのです。
今は、若干刃の幅が広い「二代目」が活躍しています。
コメント
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