面河山岳博物館を出たのが午2時半ころだったでしょうか。45分くらい走ってここまで来ました。ダム湖と遠くに橋が見えます。後で調べたところこれは白い吊り橋で、周りの風景と調和させるために柱がないのだそうです。
ダムの説明の看板もありました。
面河ダムは中予と東予に分水され重要な農業用水として使われています。西条市西部の周桑平野では大きな水路が引かれていますし、夏の渇水時、果樹園へのスプリンクラーでの灌水もここの水が使われています。そして桜三里の途中にある発電所もここの水が使われているのです。
とてもとても大切なダムなのに、ダムの場所すら知らなかったとはね。
仁淀川水系のこのダムは、高知県の人たちの了解がなければできなかったと書いてありました。「感謝の用水」であると。
しかし
その先は「関係者以外立ち入り禁止」
車が入れないようにコーンまでおいてあったのです。そしてダムの堤体は?
見当たりません。おかしい、ここじゃなかったのかな? 二人で地図を見ながら首をかしげました。湖の反対側なんだろうか。仕方なくダムに寄らずに帰ることにしました。なぜなら、黒森峠を明るいうちに抜けたかったからです。ウマオもしぶしぶ納得しました。
20分ほど走ると、左手にダム公園の見える交差点に来ました。きれいに整地された広場や遊具が見えました。
ああ、ここは見覚えがあります。以前ウマオパパとウマオと3人で来たことがありました。あの時もかなり山道を走ったのにたどり着けなかったんだっけ。あの時は後の予定があったのでやむなく引き返したのです。
まっすぐ行くと帰り道、左へ折れると、ダム湖の周囲をぐるっと回ってさっき来た方向へ行くことになります。娘は迷わず左に折れました。そしてすぐに「面河ダム」という看板を見つけました。
やったー、これでダムへ行ける。
それからダム湖が見えたり見えなかったりするグネグネ道を、多分30分走りました。見覚えのある道でした。あのときウマオパパは、もしかしたら向こう側へ回らないといけないかもしれない、とやや不安そうでしたが、ダム湖をぐるっと回る道があると確かにどちらへ行けばよいか迷います。つながっていれば問題はないのですが、地図で見るとダムの近くでどちらかが行き止まりなのです。
立ち入り禁止のところから走ること約50分
着いたのはー
「関係者以外立ち入り禁止」となっていたあの場所! 訳わからん。
あとで何度地図を見返しても走ったルートがわかりません。
もう、行ってみよう。管理事務所があったらごめんなさいと言ってダムの場所を聞こう。
この字があの白い橋から見えるようになっているのかな? きっとそうですよね。こちらからは白い橋が見えたもの。
あった!
なあんだ、さっさと入ってくればよかった。 管理事務所に車はありましたが電気が付いている様子もなく、しんとしていました。
天端に勝手に入っていいのかしら。
遠慮しながら歩いてみました。
あの建物は?
面河第一発電所と大きく書いてありました。ウマオの言うには面河ダムは第1、第2、第3まであるんですって。知らなかった~
その先は
高い山々に囲まれた渓谷。その向こうは高知県かな? あちらからくる水を集めているのか。
ダム湖
あいにくの曇り空でしかも夕暮れ近くで墨絵のようですが、晴れた日には青空が水に写ってきれいだろうと思います。
よかったよかった、無事に来られて。ウマオに聞くとここにはダムカードはないそうなので帰ることにしました。
管理事務所のところに金網が張ってあったので覗いてみたら
かもが3羽。人慣れした様子でのんびりとしていました。
あ、もしかしてこちらを見てる?
それにしても、立ち入り禁止になっていたのはどうしてか。いろいろ調べても、入ることはできないという記述はなかったのです。日曜日だったから?
また、私たちはどこをどう通ってあんなにぐるぐるまわるはめになったのか。私としてはどうしても納得いかないので地図を何回も見て確かめました。地図も何種類も見て。 どうでもいいことなのでさらっと読み飛ばしてください。
下の黄色い道(国道494号線)を来て左の草色の道に左折、同じ道を引き返して赤い国道を行って、ダム公園(トイレ)を見ながら左折。国道とは反対側のダム湖に沿ったグネグネ道を行って、また草色の道に入る。
赤い道を引き返して、公園近くの交差点を左折、青い道を道なりに行くと東温市に入ります。上のほうの、小腸のように曲がりくねった道が黒森峠です。その名の通り昼間もうっそうと暗い道がつづきます。
とちゅうで霧が出て、数メートル先も見えないほどでした。
が、黒森峠は思ったほど暗くはありませんでした。ところどころ道の拡張工事が進められていて、以前ほど暗くもなく離合しにくくもなかったです。
家の近くの交差点まで来て、酔い止め薬でぐっすり眠っていたトラオが目をさましました。
「あれ? 行くときあっちへ行ったよね。帰るときはこっちから帰ってきたん?」
「そう!」
「ぐるっと回ってきたわけ?」
「そう、西条から、石鎚のふもとの高い道をを中予まで走って、そこから低い道に下りて桜三里を通って東予まで帰ってきたの。」
「ふ~ん、ガソリンようけ要った?」
トラオはダム湖の周りを1周半したことは知りません。