あた子の柿畑日記

田舎での日々の生活と趣味のレザークラフトについて

石鎚登山成就社ルート その1

2022-10-31 11:47:34 | 山登り・里山歩き

 良いお天気が続きます。ウマオは、2週連続で石鎚登山に行ってしまいました。今回はお父さんと二人だけの登山です。だって、私たち先週登ったばかりなのに・・・元気者には付き合いきれません。

 というわけで、紅葉がピークだった先週の登山レポートです。

 私は生まれて初めて成就からの登山道を歩きました。この道は土小屋ルートに比べて距離は短いものの傾斜がきつく、みんなしんどい思いをしながら登っている、という連帯感のようなものがありました。すれ違う時挨拶をする人はほぼ100パーセントだったし、ほんの数分間立ち止まって息を整える人も多くて、見知らぬ人と会話する機会も多かったです。なんとなく温かみのある登山だったなあ、と今思い返しています。

 けど、登山する人の温度差がありすぎるー信仰で登る人~観光で登る人 1歳の幼児~80台の老人 登山初心者~通算500回を超える石鎚レジェンド 地元の人~都会の人 自然保護に無関心な人~ストイックなまでに厳しい人 こんなにも様々な人を受け入れることができるのが石鎚の懐の深さではありますが、当然意識の違いからくる問題はうまれるわけで。

 私の心に残る石鎚語録とともにレポートします。私が問題だと思ったことも今回は書いておこうと思います。不愉快な気持ちになられる方がいたらごめんなさい。語録は私が聞いたりまた聞きしたりした言葉です。

 語録1 天狗岳はディズニーランドか! 

 私たちが瓶が森に行った日、石鎚山頂から天狗岳(ここが最高峰)へ行く道は2時間待ちの行列だったとか。交通整理したら逆に文句を言われることもあるそうです。

 駐車場が満車になる恐れがあるというので、ロープウエイの始発時刻よりもっと早く着くように家を出ました。先に着いていた仲間が駐車場を確保してくれていました。そこからロープウエイープウエイに乗って成就へ。いつものことですがここからは娘たちとは別に、マイペースで登ります。

 



 ロープウエイ駅から神社のある成就(地名)まで約20分

 神社に続く広場は霧が深く何も見えませんでした。

 





 赤く見えるのは赤く色づいたドウダンツツジの葉でした。途中、シロモジの葉が黄色く色づいていたり、ハガクレツリフネの花が咲き残っていたり

 





 石鎚神社の中宮「成就社」(神社名)

 





 ちなみに山頂にも神社があって「山頂神社」と呼ばれています。1300年の昔、修験者の役小角(えんのおづぬ)が石鎚山頂をめざしたけれどついに挫折してここまで下山してきました。しかしこの地で一人の老人が斧から針を削り出そうとしているのを見て感銘を受け、再び修行を続けてついに山頂を極めたと伝えられています。そして役小角の心願が成就したこの地に社を建て、祀るようになったとか。石鎚山では今でも7月1日のお山開きには全国から信者が集まってきます。そのための旅館もここにはあります。

 本殿にお参りして、いよいよ登山開始。神門をでるとそこはだらだらと下り坂でした。

 





 語録2 この坂がいやよねえ。帰ってきたときここを登るのはほんとしんどかった。  昔、宿泊野外学習で子供たちを引率して山に登った友人の言葉。

 下ったら上るーこれ、当たり前のこと。先へ行くにも覚悟がいります。しかし、あまりきつい坂でもないのでついつい遠くまで行ってしまう羽目になるのです。

 巨木がそびえる山道は、景色は見えませんがすがすがしく、しばらくは私も順調に歩きました。

 







 鳥居が見えてきました。山頂に参拝する体力のないものがここから頂上を拝むのだそうです。ここまで20分。標準タイムで来られました。

 ヒメシャラとブナ?

 



 

 頭上に大きな倒木

 



 

 八丁坂の始まり。成就から1km ここまで来るのに30分。ここからはずうっと上りです。

 





 成就から1.1km。100mしか来てないのに10分もかかってしまいました。後から来た小学生たち、ウサギになって跳んでいきました。私は亀になって、のろのろ登ります。しかもウサギにもなって休み休みしながら。

 





 道のほとんどは木できれいに整備されています。しかし階段を上り続けるのはきつい。何人もの人に先に行ってもらいました。

 語録3 修行ですねえ。役小角の苦労がしのばれます。(若い人が追いついてきて隣で一息入れながら)

  道なき道を切り開いた役小角の苦労はこんなものではなかったでしょうが。 

 語録4 階段を作るのは本当にしんどかった。天候が悪いと山頂荘で何日も待機せんといかんかったし。(娘の知り合いの工事人さん)

  

 本来出会ったときは登り優先ですが、私は上から下りてくる人にも道を譲りました。とろくさい私のために待たせたくはないので。そんな時、風のように、天狗のように駆け下りてくる人に出会いました。手にはトイレの汚物を入れた黒い袋を持っています。石鎚山のトイレはバイオ技術を駆使して環境に配慮したトイレになっています。そのため使用済みの紙は汚物入れに入れるのですが、それを毎日下界まで持って降りてくれる人がいるのです。お世話様です。ちなみにトイレを使うには協力金を入れることになっています。が、美しいトイレを使えるのが当たり前と思っている人もいるのではないでしょうか。あまりお金を入れる人を見たことがありません。(数回分のチケットを買って前払いしている人もいます)

 木々が紅葉してきました。そしてちらほらと山の姿が見えるようになりました。

 





 成就から1.6㎞  ここまで70分 500m登るのに30分のペースです。



 


 ここの色づき方は水玉模様。まあ、遊ぶ時間も結構多かったですから遅いのはしかたないけど。写真を撮るのに立ち止まれば1分、30回立ち止まれば30分のロスはあります。けど、立ち止まらずにはいられません。息が切れるのと景色がきれいなのと両方の理由で。

 



 

 登り始めて2時間 前社が森に来ました

 
 空はいつの間にかすっかり晴れ渡っていました。



 ここには小屋があって飴湯などを販売していました。ショウガ入り飴湯を買いひと休み。そこへトイレを貸してほしいという登山者がきました。

 語録5 何か買ってくれるというならトイレをつかってもええけど・・・・(飴湯をうっていたおじさん)      山でのトイレ管理の大変さを思うと、もっともだとわたしは思いましたが、ツアーで来た人の中には異論もあったようです。商売人としての度量が云々。これについては後編でもう一度書きます。

 おじさんに上の休憩所まで何分ぐらいかかるか聞いたところ「40分くらい」と言われました。実際は50分かかるそうです。

 ええ~~~ まだそんなにあるの~ がっくり。 

                                                 続きます

 

 

コメント (4)
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