あた子の柿畑日記

田舎での日々の生活と趣味のレザークラフトについて

コアカソの草木染

2022-07-23 23:33:29 | 植物

 7月の草木染はコアカソ染めでした。

 まずはコアカソについての説明


 
 コアカソ イラクサ科 ヤブマオ属 小低木 

 
 花が咲き始めていました。うまくマクロで撮れませんでしたけど、雰囲気だけ。
 
 
 葉はのこぎり状 片側10以下 この鋸歯の先端に細かいとげがあることからイラクサと言われるそうです。(イライラするから)
 
 
 カラムシとよく似ていますが別物。
 カラムシ イラクサ科 カラムシ属 カラムシ
 
 これはもうあちこちで大繁殖
 
 虫が大好きな葉のようです。毛虫が大発生します。
 
 
 ヤブマオ イラクサ科 カラムシ属 ヤブマオ なぜヤブマオ属ではないのか?
 大型のカラムシによく似た植物。これって!見覚えがあります。



 去年桜三里の休憩所で見つけてなんだかわからなかった植物です。やっと名前がわかりました。 サンプルで置いてくれていたのは小さかったですが、子供の顔くらい大きな葉を見たことがあります。

 葉が重鋸歯。とがった部分がもう一つとがっている(〇のところ)

そのほかのよく似た植物

 アカソ 愛媛県では絶滅危惧種。もっと高いところにあるらしいけど、採っちゃだめ。

 クサコアカソ・・・山地の多年草 逆に言うとコアカソは小低木。下のほうが木質化しているそうです。で、以前見たことのある場所へ行って確認したのですが、うまく写せませんでした。確かに地面すれすれの部分は固い木でした。

 

 ここで話はそれますが、子供のころ、近所の官舎に住む幼稚園の園長先生に本をいただいたことがあります。お兄さんもお姉さんももう読まないからと。そのころ田舎には本屋すらありませんでした。小学館の学習雑誌だけは松山市の会社に勤めていた父が毎月買って帰ってくれました。それだけが子供の文化だったころ、ハードカバーのまっさらのようにきれいな本をわたしは宝物にして何度も何度も読み返しました。それが岩波の「アンデルセン童話」と「グリム童話」です。
 その中に、ハクチョウに姿を変えられた11羽の王子のお話がありました。末っ子でただ一人人間の姿のままだった王女は、兄王子のためにイラクサでかたびらを編むのです。王女の手は荒れ、血が滲みました。ようやく11枚のかたびらを編み上げた王女は兄たちに帷子を投げかけました。するとハクチョウは元の王子の姿になり、みんな幸せに暮らしました。と、こんな話だったと思います。子供のころの記憶ですので間違いがあるかもしれません。
 私が聞いたことも見たこともなかったイラクサという植物。さぞかしとげとげして手に刺さったのだろうなと、子供心に王女のことを痛ましく思っていましたが・・・・60年以上たってやっと真実がわかりました。

 イラクサは麻の仲間。繊維がとれるのです。王女はイラクサを摘んで繊維を取り出し、それで帷子を編んだのですね。今ならその大変さがわかります。
 
 麻の仲間
  亜麻=リネン おなじみ
  苧麻=カラムシまたはラミー(ラミーカミキリムシは最初輸入された苧麻の中で見つかったのでこういう名前が付いたそうです)
  黄麻=ジュート 麻袋に使われています。
  大麻=ヘンプ あの大麻ですよ。栽培したり持っていたりしたら捕まります。
  洋麻=ケナフ 特に説明がなかったのはなぜ? 昔、木材に代わる紙の原料として注目された時期がありましたが、今はどうなんでしょう。なにか不都合でもあったのでしょうか。

以上、今回も大変よくお勉強しました。2週間ほどしかたってないのにもうだいぶ忘れてて、写真を何度も見返し、実物を見に行ったりしてようやくこれだけにまとめました。しかも途中で消えてしまうし。やれやれです。

 さて、肝心の染めのほうです。

 コアカソを煮出して1回目つけこんだところ。



 別の人は、薄手のスカーフを2枚。 木綿とシルクです。素材によってこんなにも染まり具合が違います。それも草木染のおもしろいところ。

 ミョウバンにつけるとやや黄色がかってきました。



 私は今回真綿をざっくりと織ったストールを染めました。ちょっと厚めの、暖かい色合いのストールは秋から重宝しそうです。

 さらしにも織にも斑があるのですがそれがいい具合に染まりました。

 



  

 

 



 

コメント (4)
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