あた子の柿畑日記

田舎での日々の生活と趣味のレザークラフトについて

深緑の、子規漱石も歩いた道

2022-07-07 00:33:22 | 山登り・里山歩き
 帰り道途中に、滝道へ下りる急坂があります。冬に来たとき登ってきた道です。同じ道を歩くのは芸がないから、この道を帰ってみようということになりました。
 滝道とは、明治時代から白猪の滝に続く道で、正岡子規や夏目漱石も白猪の滝を見るために歩いたのだそうです。詳しいルートはこちら
 
 滝道から今の遊歩道に出る手前の数歩間が急な坂で、ロープを頼らなければならないほどです。急な坂というのは上りよりも下りの方がずっと怖いものですが、覚悟を決めてさあ下りよう、としたとき
 
 
 なに?これ。
 焦げたホットケーキみたいにふっくら。
 きのこですよね。下に足があるか見たかったのですが解りませんでした。

 
 ほんの3,4歩の難所を過ぎ、黒滝という岩の黒い沢は寄り道をせずに通り過ぎると

 
 日当たりのよい4,5メートルの道はホタルブクロの並木のように見えました。多分、小さなチョウにとってはね。わたしたちの後先をひらひらと飛んでいたのですがなかなかカメラには収められませんで、やっと正視したところを写しました。


 スジグロチョウかな? 1匹の羽根はぼろぼろでした。カップルのようです。人工林の中の細い細い道を抜け広い道に出たところに、上に続く道を見つけました。ちょっと寄り道をしてみようということになり、登っていくと
 
 まだ新しい砂防ダムが見えました。前に来たときはひたすら滝を目指しましたのでここには気づきませんでした。
 これ以上近づけないね。
 いや、この程度の草なら大丈夫。
 わたしたちは草丈の低いところを選んで踏みしめながら進んでいきました。
 
 
 

 
 この上から景色を見たかった。けれど手前に柵があって鍵がかかっていました。多分点検などでたまに使うのだろうと思いました。
 
 手前のプレートには、「本堤 昭和48年10月着手 49年3月完成 改良 平成28年3月着手 平成29年5月完成」とありました。まだ新しい堤防でした。しかも改良の方がずっと工事期間が長かったです。そんなことまで丁寧に読んで 
 おもしろかった、小さな冒険だったね。一人じゃできなかったけど。さあ引き返しましょうと振り返ったとき
 
 わあ!

 
 
 背後にこんな景色が広がっていたとは

 
 万緑に囲まれた小さな集落。美しい風景でした。寄り道をしなかったら気づかなかったかもしれません。
 
 元来た道へ戻ってくるとなにやら施設があって、こちらの方は砂防ダムよりずっと古そうでした。けど、前にこんなところ通ったかなあ?
 

 問屋浄水場。たしかこのあたりに「といや」という集落があったはず。その集落を潤す水瓶のようです。

 
 ここまで来ると道は広々として、シキミの林一面にホタルブクロが群れ咲いているのがおもしろかったです。
 ホタルブクロってこのあたりでは珍しくも何ともない花なんだなあと改めて思いました。

 
 なんだか記憶のない道を下っていって・・・
 
 ああ、これこれ!
 フライパンの道に出ました。
 
 前の記事を読み返してみると、どうも前に歩いた道とは違った道を下りてきたようです。やっと見覚えのある景色、といっても前の枯れた景色とは違い、棚田にはイネが植えられ、草も伸びて、みずみずしく生命力に満ちた景色でした。

 
 そこからわたしたちは、以前通らなかった広い車道を歩いてみました。

 雨に洗われた緑が本当にきれい。
 道ばたに植えられたサカキに花が咲いていました。



 小さな三角地にはあじさい。
 その色の美しさに感嘆したり



 何を見ても楽しく心躍るハイキングでした。
 そして降りて来たところにある白猪屋さんでできたてのこんにゃくを買って帰りました。
 
コメント (6)
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