「リーダーになる人のたった1つの習慣」とは何か
これを述べるために、物語が始まる。
赤字のカラオケ店があった。
3人の若者が店長として、立て直しに取り組む。
どんなリーダーになればよいのか、3人がそれぞれ悩みながら立て直していく。
初めはうまくいかないが、若者がリーダーとしての学びが深まることで、希望が見えてくる。
この立て直しの物語を通して、あるべきリーダーの習慣が見えてくる。
物語の最後の方で、メンターとして3人の若者を指導してきた柴田氏は、次のように述べている。
(物語をじっくり読みたい方は、読んでから以下の文章を読むことをお勧めします。)
「仕事において、最高の報酬とは、まさしく感動だよ。私はこれまで、君達にたくさんのことを伝えてきたけれど、リ ーダーになる人に、たった一つ、習慣にしてほしいことがある。それは、人を変えたければ、相手を感動させ、 一緒に 感動する、ということだ。これだけは覚えておいてほしい」
そう、感動である。
どのように人を育てればよいか。
次のように述べている。
一番大きなきっかけになるのが、相手を感動させることです。感動は人の意識を一瞬にして、大きく変えてし まうことがあります。
感動は、テクニックだけで生み出せるものではありません。人と人との関係の中で生まれる感動は、そこにいる人の 思いの強さによってもたらされるものだからです。
相手が感動するためには、相手に対する真剣な気持ちと本気の行動が、相手の想像を超えることが必要になります。
いずれにしても、相手が変わるかどうかは、自分の意識と行動の結果なのです。相手を変えるのではなく、自分自身を 見直し 、自 分を変えることによってしか、相手を変えることはできません。
それは、相手に対する信頼と愛情にあふれることであり、その思いが様々な行動や 出来事を通して相手に伝わり、共鳴することであると言ってもいいでしょう 。
私たちは人間関係の中で、最も多くのことを学ぶことができます。 いつでも他人は、自分が成長する最高の機会を 与えてくれて いるのです。
人材育成のポイントにも触れている。
第一 は、まず、自分が見本になること 。 相手がどうかではなく、まず自 分が相手の見本になっているかどうかということです。
(略)
第二は、相手を信頼すること 。 信頼とは、相手がどうかではなく、自分が相手をそのまま受け入れる覚悟ができて いるかどうかということです。別の表現をすれば、自分が相手と 一生涯付き合う覚悟を する こと、と言って もいいでしょう 。
(略)
第三は、相手を支援すること。支援とは、相手を楽にすることではなく、相手をやる気にさせることです。
このように、ポイントだけ書いていると、味気なく感じるかもしれないが、物語を読んでからこの文章に触れると、説得力がある。