トシの旅

小さな旅で学んだことや感じたことを、
まとめるつもりで綴っています。

アサムラサキの挑戦

2010年10月29日 | 日記
かき醤油で、全国に知られているアサムラサキ。
先日、会社見学に行ってきました。

岡山県笠岡市にある本社工場の部屋で、
品質管理部長の説明を聞きました。

アサムラサキは、今年で創業100年を迎える醤油会社です。
全国に1500軒もある醤油会社の中には、
300~400年の歴史をもっているものもあり、
比較的新しい醤油会社といっていいでしょう。

大正12年には、宮内省(当時)御用達となり、
「朝紫」の名を賜ったといいます。

それでも、醤油業界大手は1リットル数百円程度で供給し、
品質も安定しています。
朝紫ぐらいの規模では、全国に打って出るのは困難だったといいます。

そこで、目を向けたのが、醤油関連の付加価値商品の開発でした。


昭和46年、めんつゆ「麺どろぼう」を、
昭和47年、焼き肉のたれ「肉どろぼう」を発売しました。
そして、昭和51年、現在の「アサムラサキ」に改名し、
平成14年、私が訪問した岡山工場を笠岡市に建設しました。

平成4年に発売した「かき醤油」は、
今では、売り上げの7割を占める基幹商品になっています。

現在では、かき醤油やめんつゆのほか、
ドレッシング、関連会社で生産するラーメンまで、
300種類に及ぶ商品を生産しています。

今年度は、モンドセレクションで、「かき醤油」が2年連続最高金賞を受賞。
「ごまだれ」「クルミドレッシング」が3年連続金賞を受賞しました。
説明を聞いた部屋に、たくさんの表彰状が掲示されていました。
品質管理部長さんも誇らしげに語っておられました。

続いて、工場見学。
企業秘密か、見せてもらったのは、主に製品の梱包部分でした。
醤油会社といえば、湿気が多くじっとりとしていて、
こけが生えているような雰囲気のところが多いのですが、
ここは機械化が進んでいて清潔で明るい雰囲気でした。
梱包部門では、ロボットが大活躍していました。

新工場をつくった年、大手乳製品メーカーの
大腸菌混入事件が起きています。
「安全、安心」が損なわれると、
企業の存立自体が危うくなると感じたと言っておられました。

その後は、もう一度説明を受けたところに帰り、
ドレッシングの試食をしました。


そして、お試しセット。

これだけで、1000円でした。
「3000円 → 1000円」と書いてありました。
通常3000円なのでしょうか。

説明では、全国に出荷し、ヨーロッパ15ヶ国、アメリカ、アジアにも
輸出しているそうです。
年間売上、21億円の優良企業でした。

円高の進行で景気がよくないこともあって、
なかなか浮揚しない日本経済ですが、
地場の企業ががんばっている様子を見せていただいて、
少し元気が出ました。

最後に、ドレッシングをおみやげにいただいて、
工場を後にしました。