伝説の双子 ソフィー＆ジョシュ マイケル・スコット著 理論社

続きです。
作者の方々は、くれぐれも同様の不注意をなさらないようにお願いします。


Ｐ３００：アルカトラズ刑務所の廊下で～オーディンは十数匹のヴェーターラ（翼がある！）と戦っていた：グループで戦っているのでオーディンは一面の敵と戦っているはず。一度に相手になるのは数匹なのでは？犬みたいな小型ではないようだし。武器を振り回す敵ならもっと減ります。

Ｐ３０１：仲間？が見えないようにされていても、ぶつかり合ったらわかるはずなんだが。

Ｐ３０３：ムチの先端で突き刺すように使うのって、無理っぽくないか？ムチが伸びきった後、突っ込めば刺せそうだけど、届かない位置から振って敵に突っ込むって、おかしな使い方になっちゃう。

Ｐ３０９：イグドラシルは数千年にわたって持ちこたえてきた。：ヘカテって、そんなに若かったのか？（この時点で、バステトは、すでに１万才以上になるんだぞ？～１万年前に最初の双子を殺したと言っているから）

Ｐ３１０：トークアルタ～人間の目だ：地上でイカ、タコを別にして、ほとんどの生物の目は原理的に人間と同じです。まあ、ネコ科動物みたいに瞳孔の開閉が縦なのもいますが。

Ｐ３２６：スフィンクスの死亡場面：空中で止まるなど、ファンタジーすぎ。まあ、アニメでは停めて大きく表現することはあるけどね。

Ｐ３２８：底辺の一辺が２．４キロ、高さ１．６キロのピラミッド：階段がはしごのようなって表現が跡にでてきますが、正三角形よりつぶれてるんですよ？
ところで、こんなしろものの隣に普通に使うはずの建物作るってありえないだろ？
（日はささないし、行くにも帰るのにも遠すぎるって）
ところで、このピラミッドは３代目で、最初は小さく、次のは、もっと大きかったって、やりすぎです。

Ｐ３３６：飛んできたヤリをきったりはらったりする場面：前のに書いたように避けなさいと。で、きれたってことは、すでに自分に届いているってことで、それは、自分にはあたるはずがなかったってことで。もし、ふたつにたたききれるなら、それは切ったあとも飛んで自分に刺さるはずという・・・

Ｐ３４１：二天の話で前のに百年前という話があり、ここで４００年一緒にいたと。ここでは、分かれたのはいつか書いてないから、とりあえず良しと。

Ｐ３４４：金の扉：あとに厚さ１５センチと（別の扉の厚さだけど、原書はインチだろうね）おおげさすぎます。
物理的には、扉の下に重量を支えるコロというか車輪つけないと扉が壊れちゃうな。

Ｐ３４６ほか：エンドルの魔女（＝パラメデス）の記憶の話がいっぱい出て来るんだが、どこかに登場したか？

Ｐ３５４：厚さ１５センチの扉とある。壁はもっと厚いだろう。外に怒声が聞こえるって、岩石でできているだろう壁で？

Ｐ３５８：一粒の真珠から作った？カボチャから作ったというお話もあるから、まあ、いいか。
サーベルタイガーが引く馬車？訳がまずくない？
おっと、トカゲに乗るより、こっちの方が良さそう。

Ｐ３６６：グライダーはサーフィンに似ている：普通の感想かな？

Ｐ３７５：人類より古い生き物にふれられたくない：人類も結構古い設定ですが？で、犬猫、インコも、結構古くのでは？

Ｐ３８１：とんでもなく広い一辺が２．４キロメートになりそうなフロアって無理だろう。柱をいっぱい作れよと。

Ｐ３９２：立ち姿、歩き方が～ダヌー・タリスの民と違う。ここの民にはヒトが含まれるはずなんだが・・・

Ｐ３９３：バージニアは手首をさっとしならせ、アステリオンを石に変えた。：バージニアは空気魔術だったかと。石にって土魔術では？しかも、この技、はじめて使ったような。

Ｐ３９６：フルート吹いて金属をホコリにって、毎回書くけど、便利すぎな武器だ。オーラも一切使わないようだし。

Ｐ４０２：弓を引いた状態で幻覚見せただけなら、手を離した結果として矢が飛びますけど？

Ｐ４２５：魔法の乗り物が自動修復できるなら、ファンタジーとして許容できるけど。ヴィマナは、科学的産物なんだけど・・・

Ｐ４３３：オーラを吸収するしかけとそれを証明に使うしかけ：まさにファンタジーです。オーラは、どうも生命力とも同じようだから。
ところで、なんで、鉄が含まれていないんだ？鉄はオーラを使えなくするというから、かなり有効っぽいが。

Ｐ４３４：金箔を張った席：金づくしの建物で金箔ってせこすぎだろ。壁については金箔はせこいって書いといて忘れたか？

Ｐ４４７：ヴィマナの座席の下に鉄が・・・・

Ｐ４５５：アード・グリームの顔が変容しているとあるのに、ほお骨とアドが似ている？

Ｐ４６５：信じていた：未来のツアガグララルの言葉ならあっているけど、過去のほぼ初対面のツァガグララルの言葉としては変。

Ｐ４６５：トンボギリ、あとにトンボギと出てくるので、どちらかが間違い。これってどんな射撃武器か調べるのつらいぞ。

Ｐ４７３：矢を戻らせて発射したものを襲える魔法があるのに弓矢があるって、まずすぎだろ？

Ｐ４７７：地球ではこれまで一度も使われたことの無い言語で言う：さんざん使ってますが？

Ｐ４８７：命を失ったディーの体はホコリと化し、風に吹かれて散らばった：先に書いたおいおいのひとつ

Ｐ４９３：ピラミッドの階段はかなりの急勾配で、はしごをのぼっているようなもの：正三角形よりつぶれていますから、４５度よりはあるけど６０度は無い。はしごってのは無理。

Ｐ５０４：プロメテウスと二天は体が消えててもおかしくないんだが、それじゃお話にならないからと残っているという・・・

Ｐ５３８：十万年前わが種族は、おまえたちの先祖によって、あやうく滅ぼされかけた：ソフィーもジョシュもヒトなので、先祖は間違い。
ところで、地神族の世から１１万年って意外と短い歴史かも。

Ｐ５４５：おれの方が3万年先に生まれている：ダヌータリスが沈む２万年も前になるけど、そうだっけ？

Ｐ５５２：これから９５００年以上：わたるコデックスは、それじゃない。それ渡したら、そのコデックスどっから沸いたのかってことに。で、最初のコデックスは、どこにいったのかということに。

Ｐ５５５：ここの書き方だと、まだ。地球が存在していないような・・・
ダヌー・タリス壊して地球作るじゃ、移住できる間がありませんけど？
でも移住できてるんだよね。エルダー族ともども。

伝説の双子 ソフィー＆ジョシュ マイケル・スコット著 理論社

アルケミストの第6巻、完結編です。

このシリーズは、ファンタジーでありサイエンスは皆無です。
タイムトラベルしたあたりから、ムチャクチャになり、この巻は最悪です。読むのがすごく辛かった。

では、全体的におかしなところから

種族：

まず、地神族がいて、これらを、後から現れたアテン族が滅ぼし、次に現れたグレート・エルダー族がアテン族を滅ぼした？とする。

グレート・エルダーの子孫がエルダー族とグレート・エルダーの子供と共存する。
エルダー族がヒトを作り、エルダー族は、ダーク・エルダーに分派したり、第2世代と呼ばれる子孫というか子供を作ったとする。
以上の全種族は、不老であるが、不死ではない。第2世代を除いて、生物を作れる上、ヒトを不老にしたり不老を除く技がある。

エルダー族の子供であっても、ダヌー・タリスで生まれたのはエルダー族で、ダヌー・タリスがしずんだ後の子供は第2世代で才能が違うようだ。エルダー続は変容するが、第2世代は変容しないのも違いらしい。

・グレート・エルダーおよび、その子供のグレート・エルダー族は滅んだとはされていないが、登場しない。
・エルダー族の容姿などを人間のようなという記述が多い。しかたないかもだけど・・・

首がとられたり、背骨が折れたりしなければ、ほぼ不死であるとしながら、反例がいっぱい出てくる。

・オーラを使い切ったら死ぬ。それも灰などになった後、跡形も無く消える。
　消えずに、生き返らせてもらえるまで残るご都合主義も（プロメテウス、二天）。
　エルダー族はｊヒトではないから、消えてもいいかもだけど、ヒトであるジョン・ディーは、どうかと思う。
・首が折れようが、背骨が砕けようが、無傷の体に生き返ったビリー・ザ・キッドとか
・呪文かなにかが描かれた矢じりを打ち込まれただけで、ガラス化して割れたスフィンクス（宙に止まったままというのはファンタジーすぎ）
・同じ矢じりを打ち込まれながら、会話しながら普通（？）に消滅したカラスの３姉妹


世界、宇宙：

まず、ダヌー・タリスが存在する宇宙というか恒星系が、まずあって、ダヌー・タリスは海底から引き上げられたそうな。

ダヌー・タリス以外には、シャドウレルムと呼ばれる多分異次元と考えたほうがよい世界があって、それらの世界には歩いて渡ることができる。で、スアドウレルムは、エルダー族以前の種族ならいくらでも作れるが、不滅ではなく、消滅することもあるようだ。

で、だれが作ったか不明だが、地球もシャドウレルムの一つのようだ。
シャドウレルムのなかには、時間の流れが遅い世界もあるようだ。

・うっかりかもだけど、シャドウレルムを銀河の中に配置した箇所がある（Ｐ１８４）。残念ながら、これらの世界に宇宙船も、そのテクノロジーも無いのに。
・誰かが作ったシャドウレルムなので、その文明や文化は作者のそれを越えそうにないのだが、それらから、偉大な蔵書で学んだとの記述（Ｐ２８４）が。


タイムトラベル：

ヒトである、ジョン・ディー、マレスユも使いこなす。もちろん、過去、未来自由自在のようだ。

・イシス、オシリスも使いこなしているのだが、未来の両者が出て来るのに、過去の両者が出てこない不思議。
・過去のものと。未来のものの両者が登場するが、未来のものの記憶には、ダヌー・タリスの記憶は小説の進行と異なる。つまりタイム・パラドックスを是とした小説になっている。ただし、親殺しはしないように気をつけてはいる。
・イシス、オシリスのねらいは、自分の種族を過去から呼び寄せることというのだが、自分で過去に行けるのだから呼べない理由は無いだろうという不思議。

・ここまで過去でさえ改変できるというのに、なぜ、予言が当たると？しかも絶対視されているという不思議。
予言は、普遍であるようだから、なおさら奇妙。

さて、最大の争点かも、未来のイシスとオシリスは死ぬのですが、敵の、全員が生きているはず。
過去のイシス、過去のオシリス、バステト、アヌビスは、今後も１万年は活動するってことです。

うむ～。続編書いちゃうのかな？
（アメンホテップはアテンに位を譲っただけで生きているはずだが、これも登場しませんね）


コデックス：

コデックスの行方がおかしい。
ジョン・ディーが奪ったもの（未来物）は、アルキメデスに渡った後、ジョシュに渡り、破りとった２ページが戻されてめでたしめでたし。で、フラメル夫妻に渡して不老薬を作らせるところなんだろうが、初めてフラメルに渡す時まで保持するんだって奇妙な記述を。
コデックスは自動で今現在の歴史に書き換える機能もあるようだ。


時代、年代：

ダヌー・タリスは沈んだのは１万年前らしい。
最初のエルダー族の双子がダヌー・タリスをまとめて統治し始め、その後殺されたのは、１万年前＋１万年前らしい。

・年代の扱いに混乱があり、ダヌー・タリスが沈む前から、双子の時代は１万年後＋αとなるはずだが、９千年あととか、数千年後という記述（Ｐ１９６）も。もっともイシス、オシリスは時間の流れが遅いシャドウレルムにも長い間いたからという弁解をしてあげても、ちょっとね。
・何十億年前の毛皮を着ているという記述（Ｐ１３６）が。まあ、１万年さえ持たないというツッコミは当然としても、この小説の年代設定には、ありえないほど古すぎる。


言語：

ダヌー・タリスの言語、多分エルダー族の言語は、今は使われていないとする場面があちこち出てくる（Ｐ１６８他）。
しかし、過去へいった連中が普通に会話してる。まあ、いちいち通訳はいると難儀だけど。

ケツァルコアトルが、トルテカ族の古代語をつぶやく場面（Ｐ１６）も。無理に現実に合わせすぎるから変に。
自尊心の強いエルダー族が、ヒトの言語を覚えて使っていたってことになるのだ。

技術、文明

この種に多いかもだけど、この本では、

・武器、防具はあるけど、誰が作っているんだ？
・ソラ飛ぶヴィマナやグライダーはあるが、修理できる者はいない。
・地上を走る機械は無い様で、大きいトカゲが乗用らしい。乗っても足が付いちゃうよ？牛馬でなくとも、恐竜とか大きい鳥にしないのか？
・衣服類は誰が作る？
・農民は、どこ？

さて、順に変なとこをって、多すぎるんだが・・・・

Ｐ１５：巨大なビル：ダヌー・タリスにそんなのありません。エｒベーターもエスカレーターもないのに。
Ｐ４９：八十年一緒にいたというインコ：いたとしましょう。
Ｐ８４：ひとりでに直る装備に関して、アブラハムが数千年間ないだろうと言うんだが、未来を見通していたヤツのセリフとしては変すぎ。１万年後でも無いんだから。
Ｐ８７：とうに死んで腐ったものの悪臭：腐りきっちゃうと臭いが消えていくんだがってツッコンでみる。
Ｐ９４：持っていたのは、背中につけていた服だけ：訳間違えていない？（ネイティブアメリカンの女の子が身に付けていたのは上だけかって疑問は置いといて）
Ｐ１３４：生涯をかけて：せいぜい１万年しかかけてません。その前の少なくとも１万年以上は使っていません。まあ、ウソついてるからってことでいいでしょう。
Ｐ１４６他：これ話の主題でもあるのでしょうがないんだが、マレスユの正体がばれないということが・・・
Ｐ１６３：斧で海中戦でネレウスを倒した：足場の無い海中では、斧はまともには、上下にしか振れない。体を折り曲げたり、そったりする反動で振るしかないから。ヤリなら突けるから、まだ、良かったんだけど。
Ｐ１６４：ドラゴンの歯を植えて戦士スパルトイを育てる場面：なんでもありだな・・・シャドウレルムから引っ張り出すってのが無理ないんだけど。なお、スパルトイの武器や盾（Ｐ２６５）は、どっから来たんだろうか？
Ｐ１６９：電話が溶けて：どこにあるかわからない電話にも効くって・・・
Ｐ１８０：停電と書きながら、信号が点滅って（音も無く点滅って書いてますが、音するのってあった？）
Ｐ１９８：イシス、オシリスもアブラハムの指示で動いていた：アブラハムの予言力からすると変かも
Ｐ２２０：ヤリの穂先：お助けアイテムが必要というのはわかるが、存在する理由が・・・
　　（アルコン族のものとしているが、シャドウレルムの地球ができたころには、いなかっただろう）
Ｐ２２８：日が昇ればスパルトイの原動力になるエネルギーが消える：科学的には説得性が無いな。有効時間に制限があるとしたほうが説得力がある。
Ｐ２３１：全員がわかるわけじゃないというのは良しとしましょう。なお、いつでもオーラ駄々漏れっていいのか？無くなったら死ぬって設定なのに。
Ｐ２３３：オーラは通常光のようなものとする小説が多いんだけど、ゼリー状って・・・まあ、いいか
Ｐ２３４：凍らせる術：科学的には説得力ゼロ。板切れに乗って板を動かすほうが理にかなう。
Ｐ２３６：ネレイスは氷の重さに引っ張られ、～落ちていった：ネレイスは上体を海上に出している状態ですし、氷は海水に浮きますから、変すぎます。
Ｐ２４１：１本のロウソクしかないロウソクにかぶさっている球体って、宙に浮いている？
Ｐ２４５：過去のプロメテウスが、地球のシャドウレルムにエルダー族が集まっていると言う：集まっているのは未来のことであり、過去のプロメテウスには知りようがないこと。
Ｐ２４７：監獄が頂上の平らなピラミッド形：後にでてくるけど、アテンを突き落とすって無理な構造じゃなかろうか。
Ｐ２５７：石のモニ一振りで石に変えた：便利すぎだろ、それ。なぜ、ブラックホークが勝てたんだ？
Ｐ２６２：百年前の誕生日：
Ｐ２６７他：アブラハムの伝言書は、全員にそれぞれ異なる効果で伝えるようです。おもしろくしようというのは、わかるけど、やりすぎ。
Ｐ２６８：自分が存在しない未来で、お前を導いたって主張するのは、なんか間違えているぞ？
Ｐ２９２他：飛んできたものを切り裂くだけじゃ、避けられないんだが。
なお、飛んできた矢やヤリを２つに切るって、その矢って自分に当たらずに通り過ぎるはずの矢だったはず。
ここは、普通に避けようよ。どうしてもって時は、刃を横か斜めにして、刃に当ててそらせるほうが理にかなっている。
Ｐ２９４：相手の足を踏めるほどって、近づきすぎです。
Ｐ２９５：薄い金属でできた黒いローブ：そんなの普通に着るの？鉄じゃないはずだよね。鉄はエルダーに力を奪うとなっているから。

だめだ、まだ半分残ってるｗ　多すぎだ。このあたりでやめとこう。
（推測付くだろうけど、数ページ毎にポストイットが・・・・）