ファンタジーなど

基本的に、いろいろなことの変なとこに突っ込みます。

魔導師アブラハム マイケル・スコット著 理論社

2013-03-17 16:53:03 | ファンタジー

タイムトラベルを扱っちゃったら、パラドックスばかりになります。
いかにごまかすかが小説の見せ所です。


変なとこを:

フラメル夫妻は、コデックスが失われたせいで延命薬が作れなくなったということで、寿命が切れかけています。
で、この件の延々と続く疑問が
1:何度も作ったものがコデックスがないと作れないという理由の怪しさ。
2:夫妻の付き合い範囲にはエルダー族がいっぱいいます。エルダー族にはヒトを不老不死にすることができるのがいるようです。
でも、フラッメル夫妻を不老不死にしようというエルダー族は誰もいません。

ついでに不死についての大疑問:
不老不死になったヒトは殺されても生き返るようですが、不老不死を与えたほうのエルダー族は条件付の不老であるけど不死ではなく簡単に?ヒトに殺されるようです。
ヒトを一旦、不老不死にしたあとは、自分に逆らっても不老不死でなくすることはできないようです。


P10:イーファは、<シャドウレルム>にとじこめられ:
この地球を含めどの世界も、別々の<シャドウレルム>だとしている。
<シャドウレルム>でなかったらしいのは、はるか昔にしずんだダヌー・タリスだけ?

P10:スカアハとジャンヌは、遠い過去の世界に:
4巻のフラメルの日記では、”彼女らは多分過去に飛ばされた”という推測しかない。いつというのは不明のままのはず。

P14:ガラスの鎧を身につけている。:
ファンタジーでもやめて欲しいほどもろい装備。

P15:ヒトの世界から逃げ出したあと、自分たちの種族がほろぼされかけた場所-と遺伝子に深くきざまれているのだ。:
翻訳間違いでしょう。ほろぼされかけて逃げ出したから遺伝子に残ったんでは?

P62:4巻によると、スカアハ、ジャンヌは地球の過去ではなく、古生代に似せてマレスユが作った別の<シャドウレルム>の過去に、なぜか敵に都合よく飛ばされたらしい。
マレスユは、自分を含めて誰でもを時間を自由に移動できるし、さらに、誰がどの時間に飛ばされたかわかるらしい。
で、助けに登場するマレスユは、その時代にいる奴じゃなくて、飛ばされた連中と同じ時代にいる奴って、ご都合的な進行が。
1万年の時とは、両者が元いた時代からの時間。

P69:~顔をあげた。円盤の底には、ダヌー・タリスの地図が鮮明に描かれている。:
自分のためじゃなく、他人が見るための地図だよね?これは。下から見上げる地図って、上から見る地図とは作りが違うよね?

P73:オートマ全盛の時代でも、ギアを操作してからエンジンかけて欲しいぞ。

P84:はるか頭上に、多彩な光に色どられた金属の屋根があるだけだ。その屋根の中央は、かつてはエネルギーの源:
訳も変かも?空が天井だけって世界で、天井の中央はどこ。円盤状の世界なんでしょうか。

P85:砂丘に響き、不規則な角と天井にはねかえった。:
音は見えず聞こえるだけなので、奇妙な表現です。エコーは天井からのだけでは。

P85:生き物たちがとじこめられている。水晶と骨、セラミックスとキチン質でできた、こわれやすい小さな生きものだ。:
現実には水晶やセラミックスを体の構成物質にした生物は、いないので、ファンタジーらしいといえば、いえるんだが。

P89:探している相手を携帯電話に写して見れ、しかも、それがどこかわかるって、まさに万能魔法だけど、いいのか?

P106:おまえの主は、じつに危険な男だ:
主はヒトではないのに”男”でいいのか?(日本語だからいい?)

P108:「クラーケンはおらぬ。たとえおったとしても、せいぜいこの程度の大きさだ。」と~3センチほど~:
笑いをとりたかったんでしょうが、いないものの大きさ言うのは変だよ。

P114:バージニアのフルートは、もう何も言うなってレベルの万能武器と言えそうです。
ちゃんと相手を選んで効果を及ぼすようだし(特にP325)。

P125:イシスは夫オシリスの~ふたりでこの<シャドウレルム>をつくったときのこと:
現存宗教は全部無視の方向になったようです。
(地球を作ったときには既にダヌー・タリスにプロメテウスが作ったヒト族が存在しています。)

P141:バミューダ三角地帯:
でっちあげって知っている子供も多いと思うから、こんなの使うと、こっちもウソっぱちだよって水差しちゃうけど?

P160:エルダー族の生んだ兄弟姉妹がエルダー族と第2世代にわかれるって述べているんだけど、理論も何も無しで納得しろと?
なんか、昭和生まれと平成生まれは種族が違うとしているようなものなんだが。

P162:そろいの鎌剣が、ツタンカーメンの遺体とともに墓に埋葬された:
多分あるんでしょう。

P178:人間のなかの最後の者となるだろう:
コデックスは、フラメル夫妻から奪われたままになっている。矛盾起きませんように。

P181:ガーナのエルミナ城~地中海のイフ城:
妥当な過去の事件があったと信用しとこう。

P197:地球上から集められた千種類以上のハス:
ここはダヌー・タリスで、地球は作られた<シャドウレルム>のひとつにあるって設定忘れてないか?

P210~:ソフィーの見る”記憶”が、記憶した本人の視点ではなく、映画やTVでおなじみの第三者視点の映像なんだが・・・

P214:「夫、とよんでいたよ」:
訳が変では?

P228:伝説の生き物の列挙:
オシリスは、自分に従わない生き物を作ったということになるんですが、作者さま、そこわかってます?

P310:過去からの手紙:
未来を予言するアブラハムはじめタイムトラベルするマレスユ、時間を見通すクロノスは、未来は一つじゃないとわかっていたはず。
でもアブラハムは、その未来にいる連中にずばりの手紙を残したわけで、はずしたのは、ソフィーとジョシュのどっちがその場に残っているかというだけのすごさ。
で、これまでの双子の話は全部フラメル夫妻の誤解による行動であると一蹴。

P329:どの伝言もそれぞれの遺伝子とオーラに合わせた特別なもの:
すごさを強調したいんでしょうが、もう・・・

おまけ:ここまですごいなら、原因になっている、ディーと、その主を止めるほうが対策可能年数も長くて簡単だったはずなんだが、それ言っちゃうと小説にならないってか?


P311:数千年の時でへだてられている:
P313:1万年前からきみに手紙を書いている:
ちゃんと較正やってますか?

P331:1万年前のダヌー・タリスを支配しにディーが来るから、おまえらをこの世界につれてきたと。
で、ダヌー・タリスはしずまなければいけないから、おまえらがしずめろと・・・




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