風に吹かれすぎて

今日はどんな風が吹いているのでしょうか

猿田彦とヤタガラス

2017年01月31日 | ストーリー

猿田彦「どうだ、このありさまは?」

ヤタガラス「いつものことです」

猿田彦「うん、そうだな。おまえの言うとおりだ。なにも変わっていない、何千年前も何千年も。でもなぁ・・・」

ヤタガラス「それよりも大神様、今は変わり目でございます。本当の変わり目でございます」

猿田彦「それは知っておる。で、このありさまだぞ。民がみずから変わろうとしなければ、なにも変われない。誰も手出しができない」

ヤタガラス「大神様はあきらめなさるか?」

猿田彦「あきらめたことなどない。ただ、いつになったら機が熟するのだと・・・。永いこと待ちすぎた」

ヤタガラス「あらあら、いつから大神様は時間などを気にするようになったのですか?」

猿田彦「ハハハ。民を見すぎて、感じすぎて、このごろは民とおんなじ心持ちになってしまう」

ヤタガラス「民こそはお宝、そうですね?」

猿田彦「うん、そうだ」

ヤタガラス「民を憐れんではいけません。そうなったら、いけません。民は憐れむべきではなく・・・」

猿田彦「うん、おまえの言うとおりだ。民を導くのがわしの使命だ。尊い尊い民の幸を願うのがわしの使命だ。だが、民はなかなか導かせてはくれんからのぉ」

ヤタガラス「百も承知のことではありませんか」

猿田彦「もうよい、わかった。それでは行くぞ」

ヤタガラス「行きますか?」

猿田彦「くどい!」

ヤタガラス「あら、怒っているんですか?」

猿田彦「こやつめ。わしが悪かった。許せ。役目を忘れかけていた。支度せよ」

ヤタガラス「はい!」

 

*昨日、宮崎で撮った写真を見ながらの妄想です(笑)

 

 

 

 

 

 

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿