風に吹かれすぎて

今日はどんな風が吹いているのでしょうか

ビジョン・クエスト

2014年11月01日 | 雑感
毎日書くと言いながら、すぐこれです(笑)。
まぁ、でもできるだけ書いていこうかと思っています。

今年の秋は、晴れた日が多く、秋が好きなぼくとしてはとても楽しめました。
近年、めっきり四季の境目があいまいになり、夏と冬しかなくなってきているように感じていましたが、
今年はしっかりと秋を感じることができました。

11月にも入れば、初冬になるのでしょう。
北国では、雪虫が飛び始め、大気の中に雪の匂いを感じるようになります。
そのころに山や森の中に入りますと、枯葉が風に吹かれてカサコソいう以外の音も、生命の気配もなくなります。
色彩も単調な茶色に染まります。
鳥の声も虫の音も聞こえません。
全ての生命が鳴りを潜めます。

そういう時節に、森の奥の切り株に腰かけて、持参した携帯ガスコンロで湯を沸かし、時間をかけて飲むコーヒーは美味いです。
そういう時は、ウイスキーや酒ではありません。
コーヒーです。
苦めの方がいいです。
まぁ、そういう体験は恐ろしく長い間していないわけですが、そろそろそういう活動も復活しようかなと思っています。

ヴィジョン・クエストというネイティブアメリカンの青年たちのいわば通過儀礼があります。
食料も水も持たず、何日間か荒野でった一人で過ごします。
徹底的に大地と、生と死と、たった一人で対峙します。
自分の強さも、弱さも、ともに強烈に体験します。
その体験はその青年の魂に一生涯にわたって刻み込まれます。

ぼくはそういう体験をうらやましいと思います。
強さを本物にするには、自分の弱さを思い知っていないと、無理なことなんじゃないかと思っています。
自分の弱さを知るからこそ、強くなれるというか。

今更、そういう過酷な体験をしたいわけではありません。
ただ、若い時にしておきたかったなぁという感慨はあります。
今は切り株でコーヒーを飲むくらいで十分です。