風に吹かれすぎて

今日はどんな風が吹いているのでしょうか

2012年10月15日 | 雑感

成長するということは、「楽しい」ことの中身がグレードアップしていくことなんだと思います。
親との関係がすべての幼少期、自立心が目覚め、厄介な自我というものが頭をもたげる青年期、
社会に放り込まれ、他者との間の距離感やらなんやらに悩む成年期。
そんな感じで、いろんな時期を経ては行くのでしょうが、基本にあるのはそれぞれの時期において、
それぞれの「楽しむ」ことの意味というか、質が移行していきます。

要するに、自分がよければいい世界から、他者の幸福への参加への喜びに移行していきます。
ものすごく話をはしょって言い切りましたが(笑)。

自利利他という世界でいえば、自利の世界から利他の世界に移行していきます。
人のために尽くさなければとかいう義務感でも、正義感でもありません。
それが、人の笑顔を見るのが、ただ純粋に「楽しい」からする、という世界が開けているように思います。

楽しいからするということ以上のことは、この世にはないような気がします。
だって、楽しいのだから。

もちろん、楽しむことだって、それなりの経験と技量がいるわけです。
何でもかんでも楽しめばいいわけでもありませんし、楽しくない状況を回避する技量やそれを察知する直感も必用です。
逆に言えば、楽しむことができるということは、それだけ人間力が高まったということなのかも知れません。

この世のすべては、その人のこの世に対する見方によります。
楽しく嬉しいものでもあり、辛く悲しいものでもあります。
どうにでもなれるこの世ではありますが、どう転んでも、この世は愛しいものであり続けるわけです。

深く呼吸をして、この世に足を踏み入れましょう。
どんな感触がそこに生まれるのか、それは人それぞれです。
その経験が修業なのか、訓練なのか、喜びなのか、苦しみなのか、或いは悲しみなのか、それとも祝福なのか。
それをどう受け止め、どういう経験に昇華していくか。
人それぞれの花が咲いていきます。

写真は昨日の夕方の空です。

 

 

 

 


秋の空

2012年10月12日 | 雑感

毎日、夕方になるとアンティークの店を閉め、牛タンの店へと自転車で向かいます。
で、毎日空を見上げながら自転車を漕ぐわけです。
日々刻々とその表情を変えるのが、いわゆる秋の空というやつです。
最近はカメラをバックの中に入れており、気にいった空があれば、撮るようにしています。
便利な世の中です。

世界中で空が一番綺麗なのは我が国の北海道ではないかと個人的に思っています。
世界の隅々までいったわけではないので勝手に思っているだけですが、
今まで写真集やなんやらでかなりの数の綺麗な空というのを見てきましたが、
息をのむような空を見たのは、いずれも北海道の富良野と、知床半島の羅臼と、サロマ湖で見た夕映えでした。
天空がそのまま大スクリーンになったような、すさまじい空でした。
写真は撮るには撮ったのですが、どこに行ったか分かりません。
ぼくの記憶の中にだけはしっかりと刻まれています。

若い頃は本気で北海道に住みたいと思っていました。
田舎暮らしの本という雑誌がありまして、田舎の不動産物件の情報なども載っていたわけですが、
サロマ湖畔に数百万で小屋みたいな家が売りに出されており、納屋には小舟まで収納されていました。
なんというか、あまり家とか、不動産に執着はないのですが、その時ばかりは欲しいと思いました。
大きな湖の畔の小屋に独りで住んで、小舟で魚を釣って、たき火をたいて、ウイスキーを飲んで・・・。
数百万というのは、一年間頑張ってバイトをすれば稼げないお金でもなかった時代です。
まぁ、そんな時代もありましたが、今は九州に住んでいるわけです(笑)。

写真は一昨日撮った空です。

 


 


モンタナ

2012年10月09日 | 雑感

アメリカ、モンタナ州、ボーズマンというところは日本で言うと信州か東北の片田舎の町という感じです。
これと言った産業もありませんし、モンタナ州立大学ボーズマン校があるくらいの、ひっそりとした町です。
そこに半年ほど暮らしていました。
時々、そこがとても懐かしくなります。
街の喧騒に紛れて暮らすのが慣れていましたが、とても地味な暮らしをしていました。
ホームセンターで自転車を買い、山並みに囲まれた牧草地帯を走り回りました。
安いフォードの中古車も買って、イエローストーン公園には何度も行きました。
 
ホームステイ先の家族はいかにもアメリカの田舎のクリスチャンの家族で、週末に家族でバーベキューを楽しむという家族でした。
とてもいい家族なのでしたが、ぼくには健全な家族過ぎました。
ホームステイも終盤になりますと、夜な夜な飲みにでるようになりました。
小さい町とはいえ、飲むところくらいは何件かありました。

時々、胸が痛くなるほど、その町が懐かしくなります。
なぜだか分かりません。
ニューヨークやボストン、シカゴ、サンフランシスコという街もとても好きなのですが、
ここまでの懐かしさを感じません。

一緒に飲みに行く女友達もいましたが、彼女が懐かしいわけでもありません。
なんというか、あの土地自体が懐かしいといういう感じです。
言葉にはできませんね。
何本か映画の舞台になっていますから、ご参考までに。

「リバー・ランズ・スルー・イト」
「モンタナの風に吹かれて」

モンタナを出て、ニューヨーク州のバッファロという街に移りました。
ナイアガラの滝の近くの街です。
そこそこ大きい街なのですが、高層ビルが建ち並ぶダウンタウンは廃墟になっていました。
アメリカというのは歴史が浅いだけに、ちょっと街が停滞すれば躊躇無く街を見捨てて次の街に行くみたいです。
いわゆるゴーストタウンというのがそこかしこにありまして、観光地になっているのがアメリカです。


映画

2012年10月08日 | 雑感

今日は久しぶりの休日です。
お昼に古くからのお客さんのところに行って、午後からは映画を見ました。
小倉昭和館といういわゆる名画座です。
缶入り水割りを二本とツマミを買って入館します。

「幸せのキセキ」と「スノーホワイト」の二本立てです。
どちらも面白かったです。
「幸せのキセキ」は、マット・ディモン主演のヒューマンドラマ。
「スノーホワイト」はそのまんま白雪姫で、大好きなシャーリズ・セロンがでてました。
特別に好きな女優とかいないのですが、シャーリーズ・セロンだけは始めて見たときから魅了されました。
まぁ、どうでもいい話です。
見た映画の解説をしてもしょうがありません。

学生の頃は暇さえあれば名画座に行ってました。
オールナイト5本立てというようなものもありました。
昔の映画館ですから、椅子は硬くて狭く、タバコも吸い放題でした。
ふらふらになって朝方の映画館を出たような記憶があります。
なんせ時間と無駄な体力だけはたっぷりとありました。

映画館というのは昔も今も魔法の空間です。
あっという間に、広島のヤクザになったり、CIAのエージェントになったり、さすらいのガンマンになったりします。
或いは大熱愛の主人公になったり、殺人者になったり、戦争の被災者になったりもします。
そうして、世の中のものすごく濃い時間を生ききったような気分で、映画館を出るわけです。
次の日起きてみると、いつも通りの平凡で月並みな日常が待っているだけなのですが(笑)。

最初に名画座に行ったのは今でもはっきりと覚えています。
仙台の青葉劇場という名画座でした。
「シェーン」という西部劇の名作を上映しており、今は亡き姉がお金を出してくれて見に行けと言うので見に行きました。
中学一年の時だったと思います。
同時上映作品が「パリの巡り逢い」というクロード・ルルーシュ監督の大人の映画でした。
正直に言うと、「パリの巡り逢い」の方が面白かったです(笑)。

まぁ、それからというもの、名画座巡りが始まりました。
その頃で、ぼくが知っているだけで、仙台には3館の名画座がありました。
そのうちの一館はヤクザ映画専門館でした。
野球部の練習の合間を縫っては、通いました。

まぁ、どうでもいい話です。
ヤクザ映画専門館は売店でおでんを売っていました。
中学生ですから、それを買うお金はなく、たまらなく食べたかったことを今でも覚えています。


月とぼた餅

2012年10月02日 | 雑感

秋らしい空が広がっています。
滝行4日目です。
今回はぼくは付き添いで、「行」には入っておりません。
昨日などはビールに、ニラレバと餃子を食べました。
そういうものを食べると、どうも滝の中で身体が無駄な抵抗を続けるような気がします。
すぅっと力を抜けばいいものを、なかなか力が抜けず、水に抵抗しようとします。
だから「行」の最中は肉食を避けるというのがあるんだなと、その合理性を感じた次第です。

いきなりの滝で、3人がいきなり一週間の「滝行」に入りました。
普通は何度か滝を経験してみて、納得の上で「行」に入るのですが、
今回の3人は滝に入る前から「行」に入ると決めてきました。
「行」に入れば、いかなる理由でも期間満了まで中断してはいけませんし、肉食、飲酒、エッチも禁止です。
まぁ、その方が話が早いです。
そういうわけで、初心者だけで滝行をやらせるわけにも行きませんので、ぼくが毎朝付き添います。
3人3様に、余計なことを考えず、ひたむきに滝と向き合っていますから、ぼくとしても付き添い甲斐があります。

一週間が終わる頃には、みなそれぞれの感慨を持つことになるでしょう。
滝は毎日その感触を変えます。
それぞれが、それぞれの経験を経て、それぞれの叡智に昇華していきます。
言葉にはできない、体得することのみがある滝の世界です。

ところで、久しぶりに来たお客さんが、ぼくが余りにも痩せたと、涙ぐみました。
この半年で10キロくらい痩せましたから、まぁ、激やせに見えるのかも知れませんが、真面目に涙ぐまれますと、
なんだかこちらも悲しくなってしまいました。
食欲もありますし、滝行にも行っているくらいですから、身体は元気なのですが、
なんせ意図せずに10キロも痩せると、どこかしら何かあるのかもしれませんが、まぁ元気です。
そろそろ太りだそうかと思っています。
タバコを止めましたから、食欲は旺盛です。
内緒の話しですが、毎日資さんうどんのぼた餅を食べるようになってしまいました(笑)。

昨日今日と朝方の青い空に白い月がぼうっと浮かんでいます。
満月に近い月ですから、大きくまん丸です。
何かを言いたげにぼうっと浮かんでいます。

写真は足立山上空に浮かぶお月さんです。