風に吹かれすぎて

今日はどんな風が吹いているのでしょうか

なでしこ

2011年07月19日 | 雑感
日本女子サッカー優勝しましたね(なでしこジャパンという呼称はどうも・・・)。
たまたま起きたら見ようくらいに思っていたのですが、どういうわけか試合直前にきっちり目が覚め、最後まできっちり見ました。
アメリカチームの方が数段地力が勝り、終始押しに押していましたが、日本チームは全くひるみませんでした。
その心の強さとスタミナはたいしたものです。
土壇場で追いついた澤選手の得点なんか、二度と再現不可能な神業でした。
神業は座して待っていても訪れるものではありません。
死にものぐるいで奮闘努力する人にのみ訪れる一瞬の痕跡を残さぬ恩寵なのでしょう。

ドイツの会場の雰囲気も抜群に良かったですし、アメリカ人の選手たちも潔く悔しがっていました。
どういうわけか民放では表彰式の模様がカットされていましたが、後で動画で見たら、とてもいい感じの表彰式でした。
なんでも、朝6時に起きた天皇陛下ご夫妻が、まだ試合が続いていることを知って、その後の試合を最後までご覧になったのだそうです。
神風が吹きまっくったような闘いではありました。

ものすごくいい気分で焼酎を3杯くらい飲んで寝ました。
すでに空は白んでいましたが、それもまた日本チームが優勝したのにふさわしい感じです。
あっという間に意識をなくして、目覚めれば娘が足でぼくの腹を踏みつけています。
起きなさい、と娘は4才に似合わぬハスキーな声でぼくに命令します。
そういえば、海に行く約束をしていました。
はいはい、と言ってぼくは渾身の力を振り絞ってのそのそ起き上がります。
近頃足の関節から急速に柔軟性が失われつつあり、膝をがくがくしながら立ち上がります。

台風が南海上に近づいているせいか、海には灰色の雲が覆い、波も幾分かうねっています。
娘は浮き袋を操ることを覚え、得意満面で遊び回ります。
最初はぼくの手を握って決してそれを離すことを許しませんでしたが、一度無理矢理離してこっちおいでと誘導し、
なんとか足をバタバタさせてそれに成功するやいなや、今度は自分一人でどこまでできるのかを試そうとします。
子供のそういう無茶なチャレンジ精神というものを大人も持てば世の中はもっと刺激的になるでしょう。
ともあれ、娘は唇が紫色になり、歯がガチガチ鳴るまで海を堪能して、食事に行きました。

食事は、何度か行った海鮮物や肉などをその場で炭火で焼いて食べられるところに行きました。
行く度に後悔するのですが、今度こそはと思っていきました。
ものすごく新鮮そうにエビやらホタテやらイカやらサザエなどが氷の上にディスプレイされています。
適当に、見るからに旨そうなそれらを選んで、自分たちの炭火のところへ持って帰ります。
でも、焼いて一口入れると食べられたものではありません。
なんなんでしょうか、おそらく入念に特殊メイクを施されているのでしょう。
不味い魚を旨そうに見せる特殊メイクの世界では、とんでもなく技術革新が進んでいるのでしょう。
腐敗しているとかそういうのではもちろんありません。
とにかく口に入れると不快感が口いっぱいに広がります。
サザエも焼き上がったものを食べようと中身を出してみると、どうも自然なものを自然な火で焼いたものとは違うのです。
何がどう違うのかを説明することはできませんが、口に入れる気にどうしてもなれませんでした。
海がすぐそばの海鮮物を売り物にした商業施設で、どうしてこういうものを平気で出すのだろうと本気で不思議になります。
エビを一匹なんとか食べましたが、あとはどうしても口に入れる気にはなりませんでした。
娘は海鮮物は一切受け付けず、ウインナーを5本食べ、メロンソーダをおかわりしました。
メロンソーダも毒物に近いでしょうが、分かりやすいだけに罪が軽い気がしました。

ろくに寝てない上に、波の高い海で疲れ、食事にうんざりし、少しはゆっくりしたいぼくの気持ちをことごとく踏みにじる女房に絶望し、
わざわざ店に出てソファーに寝て、王将で餃子とニラレバを食って、ちっとも心豊かではないけれども、貧しい心持ちになることはないと
いつものように自分に言い聞かせて布団に入りました、とさ(苦笑)


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