風に吹かれすぎて

今日はどんな風が吹いているのでしょうか

離陸

2008年02月04日 | 雑感
久しぶりに雲が切れ太陽が見えました。
冷たい風が吹いていますが、それでも立春です。
地面の下では、ごそごそと生命たちが動き始めているのでしょう。

しばらくブログが書けませんでした。
なんやかやと忙しい日々が続きました。

よくある例え話なのですが、飛行機が離陸する時は最大の出力を必要とします。
スピードを出し、重力と摩擦力を脱し、浮力を得るまではエンジンをフル回転にします。
やっと地面から離れ浮き上がっても油断はなりません。
空気の抵抗力が薄れる充分な高度を確保するまでは、エンジンはフル回転です。

新規のものごとを進めるときというのは、ちょうど飛行機が離陸し、上昇し、安定飛行に移る、そんな感じで推移します。
今は離陸しかかっている、そんな感じでいます。
一番気を緩めてはいけない時です。
地面から離れるとどうしても一安心したくなりますが、そこで出力を惜しむと浮力を失って墜落します。
これから正念場が続きます。

事業経営の場合、出力に当たるのが資金力とマンパワーです。
資金というものが宿命的に欠乏しているぼくの場合、人の力のみが出力です。
具体的には如何に多くの人に協力してもらうかということにかかってくるわけです。
その点はありがたいことに大いに恵まれました。
ありえないくらいにトップクラスの美術品が続々と集まってきました。
新しい仲間の長年にわたって築き上げた信用力がこういう流れを引き寄せました。

ま、まだまだ離陸さえおぼつかない段階ですのであまり大きな口を叩くと、油断が生じます。
でも、次々とああいうイベントをしよう、こういうイベントをしようと、計画が固まって行きます。
ほんの数週間前まで、その実現の可能性さえ頭に浮かばなかったようなイベントが、実際に出来ます。
ちょっと自分でも驚いていますが、離陸をしようと滑走路を走り始めた以上は、あとは飛び上がるしかありません。

計画というのは計画のままでは絵に描いた餅です。
動きの中で必然的に浮かびあがってくる計画というのは、計画というよりは必然的な流れの過程の道標であることが多いです。
なにも行動しないで計画を立ててみたところで、それはなにも実現しません。
当たり前の話なのですが、世の中には計画のための計画というものがよくある話でもあります。

状況からして、有効な計画を立てられるような安定した陣容ではありません。
ひたすら動いて、人の助けを借りて、できる限り出力していくだけです。
その過程で起こる様々なイベントやら出来事は、高度を上げる途中の風景の移り変わりみたいなものなのでしょう。

で、こういう状況なので、多くの人々はぼくがのんびりしているのを見て、いらだちます。
なにものんびりしているわけではないんです。
出来ることはするし、出来ないことはしないだけなんです。
出来ないことなどないと張り切る道というのも知らないわけではないのですが、出来ないことをしようと全エネルギーを消耗してしまい、
せっかくできることまで台無しにしてしまうこともよくあります。
そのあたりは、今のぼくはとても慎重です。
「離陸」ということに、全エネルギーを集中させていたいです。

こういう話は、気が入るためにどうしても大袈裟な話し振りになりがちですが、事業は結果がすべてです。
離陸というのは、結果を出すことです。
おもしろいもので、結果に拘ると結果が出ません。
やれることをやると覚悟し、実際にやり続けると、その時々に相応しい結果がでるようです。
油断できない日々が続きます。