風に吹かれすぎて

今日はどんな風が吹いているのでしょうか

コメンテーター

2006年03月20日 | 雑感
今日出勤途中で空き地を見たら、タンポポが咲いていました。
確実に春がやってきてますね。
空も麗らかに晴れています。
風も爽やかで気持ちがいいです。

WBC、日本、勝ちました。
序盤、息詰まる投手戦、イチローは二打席連続で出塁し、すかさず盗塁を決めていました。
得点には繋がりませんでしたけれども、野球というのは流れというのが非常に大事で、
その流れを引き寄せるのには大いに貢献していました。
5点目のタイムリーを決め、ファーストベースに立つイチローの顔は、それまでの気迫に溢れた顔から、
とても静かな静かな顔をしていました。
安堵の顔というのとも違います。
なんというか、心の深い所から来る、真剣勝負を勝ち抜いたものだけが入れる境地のように思えました。

韓国チームのプレイもはじめてみましたが、強いチームでした。
いい試合でした。

今日、昼のテレビで、コメンテーターがイチローの韓国を刺激するような言動を批判し、
アメリカに行ってから愛国者になったなどと批判していましたが、
なんという愚劣なコメンテーターかと思いました。
これで何か気の利いたことを言っているつもりなのだから呆れます。
日本チームに所属し、日本チームを絶対に世界一にしてやると思う気持ちが、イチローの気迫だったわけですが、
それを「愛国者」と皮肉ることで、何を皮肉っているつもりなのでしょうか。
愛国心は下らないとか何とか、例によってメディアに掃いて捨てるほど跋扈している主義主張なんでしょうが、
世界の人々が感動するのは、イチローの気迫とプレーなのであって、こういう輩の主義主張などはどうでもいいのです。
野球選手のひたむきな頑張りにも、己の主義主張を混ぜ込んで批判せずにはいられない、己の偏狭さを見てみろといいたくなります。

ネットなどでイチローのインタヴュー記事などを読むと、彼は本気です。
野球が本当に好きで、このスポーツの普及を本気で願っています。
だからこそ、不勉強なマスコミのレポーターの不勉強な下らない質問には辛らつだし、
勝つということにあれほどまで拘った言動を敢えて取っています。
「強いチームばかりだから、できるだけ頑張って、プレーそのものを楽しんできます」などといえば、
そりゃ波風は立ちませんが、そいいう気持ちでは勝ち抜いていけないことをイチロー自身が知っているからです。

ま、マスコミっていつもそうですから、どうでもいいですが。
不勉強で、身の程知らずで、傲慢で、恥知らずです。
勉強していて、身の程を知っていて、謙虚で、恥を知っている人は、そもそもテレビなんかのコメンテーターにはなりません。
漫画家が政治家を罵り、作曲家がスポーツ選手を訳知り顔に批判します。
誰が誰を罵り、批判してもいいんですが、見ている人は鵜呑みにしてはいけません。

テレビというのは、ありのままの情報を出来るだけ正確に伝える媒体ではありません。
テレビ番組を提供する側の周囲には、スポンサーを始め、様々な力関係が渦巻いています。
その力関係は、視聴者には伏せられています、当然ながら。
一つのニュースが、どのような印象で視聴者に受け取られるかを巡って、その力関係はいろいろ画策します。
印象操作というやつです。
どんなBGMを使うのか、どの場面を切り取り、どの場面を強調するのか。
そういうことで、視聴者のあるニュースを見るときの印象に大きく影響しています。
更に言えば、どれをニュースとして取り上げ、どれをニュースとして取り上げないかということもあります。
公平正大とはとても思えないことを、マスコミはしょっちゅうしています。
ネットが発達したお陰で、既存のメディアが報じない情報にもたくさん接することが出来るようになってから、
マスコミの恣意的な世論操作への目論見というのが、大分透けて見えて来ました。

ま、明日はキューバ戦です。
政治的なフィルターをかけないで、一流選手同士の試合が楽しめます。
日本、全力を出し切ったプレーをして欲しいです。