風に吹かれすぎて

今日はどんな風が吹いているのでしょうか

2005年12月16日 | 雑感
昨日は前に勤めていた会社のクリスマスパーティーでした。
会社設立20周年ということで、贅沢なパーティーでした。
懐かしい人にも何人かと会いました。

この会社はアンティーク・ジュエリーの世界では、日本ではダントツで並ぶ会社ががありません。
世界でも3本の指には確実に入るでしょう。
そこまでなれる秘訣は、ぼくは社長のすぐ傍にいましたから知っています。
資金力とか、企画力とか、審美眼とか、無論どれもが必要な能力ですが、そんな月並みなものではありません。
「おのれを信じ、正直で、夢を真っ直ぐに見て、諦めない」
それだけです。
うそだと思われるでしょうが、それだけです。

魔法にかかったように周囲の人々が社長に力を貸し、天が助けるのを、間近で見ていました。
もちろん、現実は常に資金繰りに追われ、人事に悩み、来る日も来る日も難題続きです。
悩みがないわけがありません。
若くして社長の頭の毛は真っ白になりました。
それでも社長の夢は揺るぐことがありませんでした。

見る見るうちに会社の戦うフィールドは世界に広がって行きました。
社長の「美」に対する思い入れは、仏教世界と重ね合わせたもので、万人にその奥深さを伝えることができました。
人々は驚嘆し、共感し、自分もその情熱的な方向性に加わりたいと思うのでした。

ぼくが辞めた後は、社長の活動フィールドはぼくの視界を遥かに超え、さらに高み高みへと上っていっています。

すごいなあと心の底から感動します。

うらやましいかと聞かれれば、うらやましくないのです、これが。
これは社長だからできたことなのです。
天命の違いとしか言いようがありません。

まず、ぼくはおのれを信じるということが来ませんでした(今は若干そうでもありませんが)。
おのれを信じないものは、正直さが揺らぎます。
どうにでも言えてしまう自分が常にいるからです。
どうにでも言えてしまう自分が持つ夢などというのは、どうにでも変更可能な夢です。
本物の夢をもてなければ、初めから諦めているのと同じことです。

「おのれを信じ、正直で、夢を真っ直ぐに見て、諦めない」
という、社長の秘訣をぼくは誰よりもよく理解し、誰よりも実行できなかった人間だと思います。

社長はぼくよりもぼくのことを信じてくれようとしました。
それが苦しくて、ぼくは逃げるように会社を辞めました。

まぁ、でもぼくは今のぼくのあり方がぜんぜん嫌いではありません。
信じられる自分の姿がおぼろげにも見えてきましたし。

これから先も社長は人々を驚かし続けるに違いありません。
すでに誰もがまねできず、到達できないところまで来ているのですが、まだまだ先を見ています。
楽しみです。

ところで、なんか風邪気味です。
連日の飲みごとが祟っているのでしょう。
滝に入るようになってから一度も風邪を引いたことがないのですが、どうも危ないです。
週末には大きな寒波がやってくるそうです。
お気をつけ下さい。