この住宅街の汚れた川でカワセミをみた。
橋の上から、二匹のドブネズミが川のなかを泳いでいるのを見ていた。すると、青く輝く小さい物が、水面ぎりぎりに猛烈なスピードで飛んできた。まさか! こんな街のなかに現れるか? 橋の下をくぐって、水際の石にとまった。カワセミだ。
あわててカメラをかまえたが、サッと飛び立って、すさまじいスピードで遠ざかり、見えなくなった。
汚い水だが、よく見ると小さい魚がたくさんいる。ものすごい密度で群れている。東京湾とすぐそこで直結しているから、海からやってきた稚魚なのだろう。カワセミのエサの小魚は豊富なのだ。公園や神社の巨木は街中にある。すぐ近くには、宮内庁鴨場もある市川野鳥の楽園がある。葛西臨海公園も鳥には遠くはないだろう。カワセミの住環境としては、田園や山奥と遜色ないのかもしれない。
この川、猫実川(ねこざねがわ)は、東京メトロ東西線・浦安駅付近が起点で、東京湾につながる運河に注いでいる。1キロくらいの短い川だ。
ネットで見つけたカワセミの写真二枚。下の青の色合いが、きょう見たカワセミに近い。
カワセミは、スズメくらいの小さい鳥だ。川の蝉とはよくいったものだ。しかし、飛翔のスピードと、このメタリックな青色は、じつに鮮烈だ。