二月だ インクをとって泣け!
泣きじゃくりながら二月について書け
さんざめく霙の雨が
黒い春となって燃えているあいだに
ボーリス・パステルナーク 1912年(工藤正廣 訳)
二月じゃないのに、なぜか雪かきをしながら、このパステルナークの詩句が頭に浮かんだ。霙のなかの雪かきだったせいかな。
きっと、ボーリス・パステルナークのことを思ったのは、ノーベル文学賞が話題になっていることもある。
パステルナークは、1958年、ノーベル文学賞受賞が決定されたが、ソ連政府の圧力で辞退した。
ソ連で発禁になった、小説『ドクトル・ジバゴ』の原稿は、密かにイタリアに持ち出されて出版され、世界的にヒットした。1957年のことだ。
この小説は、ハリウッドで映画になり大ヒットした。日本で封切りになったのは、わたしが高校生のとき、1966年、昭和41年だったろうか。
高校生のわたしは、ラーラを演じたジュリー・クリスティの美しさ、そして、モーリス・ジャールの音楽にシビれたものだ。
ラーラのテーマ https://www.youtube.com/watch?v=4Yd2PzoF1y8