トリオ・ロス・パンチョスやペレス・プラードの演奏で馴染みのあるラテンのスタンダード「ある恋の物語 Historia un amor」は、失恋の歌だとばかり思っていたが、長く連れ添った妻(あるいは夫)の死を嘆く悲痛な歌、と最近知った。発表されたのは1955年、パナマ人のカルロス・エレタ・アルマランが兄の妻の死に触発されて書いたという。最初のレコーディングはタンゴバンドだった。ペレス・プラードのアフロ・キューバン風のインストゥルメンタルもヒットして、日本ではアイ・ジョージやザ・ピーナッツなどが日本語バージョンをリリースした。