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Now He Sings Now He Sobs |
わたしは、ロック、ニューミュージックのレコード屋だったが、ジャズにも無知ではない。
わたしは、チック・コリア・ソロ・コンサートの、チック・コリアの運転手だった。 札幌・ミューズ・コーポレーション・木ノ内社長からの依頼だった。木ノ内さんは、札幌にマイルスやロリンズを招聘していたジャズのプロモーターだ。
わたしが運転して、チック・コリアは、うしろの席にいる。おなじ車にいるだけで胸が高鳴る。興奮する。聞きたいことがたくさんある。わたしのブロークン英語が炸裂する。
わたしが、チック・コリアを好きになったのは、Now He Sings, Now He Sobs だった。1968年、わたしが、帯広駅前で小さいレコード屋の店長になった年のアルバムだ。
「あのトリオのアルバムが、最高に、好きです。そのまえに、モンゴ・サンタマリア・バンドでもプレイしてましたね。サルサ・バンドですね」
「ダンス・バンドで演奏するのが好きなんだ。じぶんのピアノで踊ってくれるのが、うれしい」
わたしが運転手をした、そのソロ・コンサート・ツアーは、チック・コリアが、クラシックを弾くという旅だった。チック・コリアがソロで弾くモーツアルトが売りのツアーだった。
チック・コリア・トリオ 1968年 http://www.youtube.com/watch?v=hYiZnO0vflI
わたしがアイドルにする、ジャズ・ピアニストは、セロニアス・モンクだ。モンクは、わたしには、神だ。モンク作曲の「ラウンド・アバウト・ミッドナイト」は、名曲ちゅうの名曲だ。メロディーは、怒りと、諧謔と皮肉と、自虐にみちて、痛烈で、そして、悲しくセンチメンタルだ。美しい。
セロニアス・モンク Round About Midnight http://www.youtube.com/watch?v=OMmeNsmQaFw
セロニアス・モンクの「ラウンド・アバウト・ミッドナイト」は、ジャズのプレーヤーに愛された名曲だ。ウエス・モンゴメリーの演奏は、すばらしい。圧巻だ。マイルスの名演もある。ギル・エバンスのアレンジが、もう、メチャクチャかっこいい。
ウエス・モンゴメリー Round About Midnight http://www.youtube.com/watch?v=MOm17yw__6U&feature=related
マイルス・デイビス Round About Midnight http://www.youtube.com/watch?v=td3SE3zEVP0&feature=related