Ommo's

古い曲が気になる

We Will Meet Again

2019-08-17 | 日記・エッセイ・コラム

第二次世界大戦中の米英の戦時歌謡をこの時期(終戦記念日が8月15日)に聴くのは日本人として少し複雑な思いもある。だが、戦場にいる愛しい恋人や夫や息子の無事の帰還を願う女性の思いは、敵味方なく同じだ。イギリスの戦時歌謡のもっとも有名な曲は、ヴェラ・リンが歌った「We'll meet again」であろう。今もノルマンディー上陸の記念式典では大合唱になる。


スタンダードになっている「ユー・ビロング・トゥ・ミー」が、海外で従軍する愛しい人の帰還を願う思いを歌った「Hurry Home to Me」が原曲だったと少し前に書いたが、コール・ポーター作曲の「You'd Be So Nice To Come Home To」も第二次世界大戦中の1943年につくられている。「あなたが家で帰りを待っていてくれたらとても素敵」と歌う、これも戦時歌謡なのだ。この曲を最初に聴いたのは、ヘレン・メリルwith クリフォード・ブラウンの演奏だった。この歴史的名盤の「You'd Be So Nice To Come Home To」は、まるで戦時歌謡っぽくないが、1943年に録音されたダイナ・ショアのバージョンは、戦時下の不安でせつない思いが伝わる。