Ommo's

古い曲が気になる

サスケ

2014-09-26 | 日記・エッセイ・コラム

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 伊福部昭著『音楽入門』(昭和60年5月 現代文化振興會)が届いた。ネットの古書店に注文して、中一日で大阪から北海道の帯広の我が家に到着する。

 図書館大好きのわたしも、もう最近、遠い帯広図書館に行かなくなった。歩くと、往復3時間。1時間に2本しか来ないバスに乗ると、往復680円。ネットで中古本を注文すると、バス代よりずっと安い。深夜に衝動的に注文して、翌々日にはページをめくることが出来る。

 

 なんとこの本、見開きのページにサインがある。どう見ても、拡大鏡で見ても、印刷ではない。サインペンの字だ。もし、これが伊福部先生の直筆のサインなら、メチャクチャ嬉しいな。

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 今年は伊福部先生の生誕100年ということで、いろいろイベントがあったようだが、北海道・帯広にいるわたしは、そのどれも観ることが出来ない。残念だ。

 

 釧路で生まれた伊福部先生は、音更村で育った。わたしのいま住む帯広市の隣町が、音更町。なにか、先生を紀念する石碑があるとか、ないとか、噂を聞いているので行ってみようと思う。

 わたしの場合、徒歩だから、片道5時間くらいかな。(山に登ったり、四国を巡礼する人もいる。目的地に行くために、一日10時間くらい歩くのは、人類、べつに、普通だろ)。

 

 オーストラリアの友人の青年に、「伊福部昭って日本の作曲家、知ってる?」と訊くと、「ゴジラですよね」と言って、ゴジラのテーマをハミングした。この青年、父親の獣医師が黒澤明の大ファンで、子供ころから「七人の侍」とかビデオを観ていた、という。キャンベラで育って、親に頼んでクモンに通っていた、という。

 クモン? なにクモン、と、わたしは訊いた。学習塾”公文”が、オーストラリアの首都どころか世界中にある、と、そのとき知った。

 

 で、そのオーストラリアの青年は、子供ときから日本映画が好きで、鉄腕アトムが好きで、大学に入って、やっとワーキングホリデーのビザをとれて、「やっと日本に来れたんですよ」という。

 長身の、じつにハンサムな白人青年だが、「サスケ、と呼んでください」という。「漫画のサスケが好きなんです。オーストラリアにいるときから、友達に、サスケと呼んでくれ、と言ってました、バカのように思われてましたが‥‥‥」

 おもしろい青年だった。出会ったとき、日本に来て、4か月とかだったが、ほとんど完璧な日本語を話した。電話で話していると、オーストラリア生まれの白人青年と話している感じはない。横浜かなんか、神奈川県の青年と話しているような錯覚になるほど、日本語がうまい。

 で、このオーストラリアやアメリカの青年たちと毎晩飲み歩いて、中年になって、わたしの英語力も、中学生レベルから少し立ち上げることができた、高校生レベルまでかな……。(読めるが……書けない、聴けない、話せない、の英語だ。ロシア語は? 聴けるが…………)。

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 わたしが、日本橋でガードマンのおっさんをやっていたとき、訪ねてくれたサスケ。

 わたしとサスケの顔の、大きさの違い、同じ人類とは思えんわな。人類の個体差には、驚くわ。エビとカニほど違うだろ。